契約結婚はじめました。 ~椿屋敷の偽夫婦~ (集英社オレンジ文庫)

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  • 集英社
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感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086801317

感想・レビュー・書評

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  •  話も文章もほんわりやわらかく、お茶を飲みながらのんびり読みたいような一冊。「家」が語り手というのは、物語の舞台や視点、語り手が知りえる情報など、かなり制約が多くて書くのが難しいだろうと思うのですが、違和感をさほど覚えさせずにスルスル読めるのは流石ですね。
     全話において椿がキーアイテムとして登場しますが、今後の一話一話全てに椿を絡めるのも難儀だと思うので、このスタンスのままシリーズを続けるのは大変だろうなぁ;
     日常推理物としての謎や仕掛けはやや弱いものの、偽夫婦のほんわかとしたやりとりで癒されるので、むしろそこを楽しむべきお話なのかも。
     そしてまた、この筆者も……飲食物の描写がうまいんだよなぁ……どの話においてもこれでもかとばかり美味しそうな食べ物が存在を主張してくるので、とんだ飯テロだよ……(笑)

  • 白川紺子さんの知的で奥深い文章は大好き。
    でも同じオレンジ文庫の「下鴨アンティーク」が
    好きすぎて なかなか次の作品に手を伸ばせなかった。

    アンティーク着物の描写にうっとりしたあの世界から
    ようやく抜け出して 今度は美しい椿。
    白川さんがモチーフに選ぶ美しいものたちは
    脇役に過ぎないのだけれど 登場人物たちの心情に
    とてもぴったりと寄り添って その美しさに深みを増す。

    このシリーズを読み進めることに 決めました。

  • とても読みやすく面白かった。
    語り手はこの偽夫婦が暮らしている家です。
    主人の柊一さんと妻の香澄さんふたりとも利害が一致して
    契約結婚をしているのだけど、とても仲のいい偽夫婦で読んでいるとわかるようにふたりとも惹かれあっているのがよくわかるので2巻、3巻ではそこをどんなふうに距離をもっと縮めるのかなぁと思っています。
    個人的に香澄さんのような清楚な女性には憧れるので好感をもてます。なんとなくビブリア古書堂の事件手帖の栞子さんに似た感じがいいです。

  • 建物目線で描かれる、訳があって結婚した夫婦のお話。
    2019/11/9

  • 語り手が家なところが最初は違和感だったけど、慣れると気にならなかった。読みやすくていいかな。これからもなかなか進展しないイライラさせる二人なんだろうなぁ。

  • 優しい雰囲気が広がって心が穏やかになる本。心地よい。

  • 後宮の烏にはまって購入。
    序盤は訪ねてくる人のお悩み解決って感じで、こんなものかーとなかなか読み進められなかったけど、柊一さんや香澄さんの話が深まるにつれて楽しくなってきた。
    少し距離の縮まった二人が、この先どうなるのか気になるから、2巻も買ってみようかなぁ。
    香澄さんの作る料理や、ちょこちょこ出てくるどら焼きがすごく美味しそうで、食べたくてしょうがない。
    檀くんは感じ悪かったけど、最後のお話で一気に好きになった。

  • 久しぶりに恋愛要素がメインよりで、面白い作品に出会ったわ。

    契約結婚した理由が、香澄のは今回で全部分かったのかな。
    柊一の方も分かったけど、まだ家の事情に関しては色々ありそうな気がしなくもないな(笑)

    檀は絢とうまくいきそうなのに、勘違いしたまますれ違ってしまってるからそこがなんとかなればな。

    香澄のおばさん、笙子さんなかなか手強かったなぁ。
    晶紀の方がもっと手強い気がするけども。
    服と下着の話出したの、わざとだろうしな(笑)

    未緒と歩美の関係がわりと好き。
    彼氏を寝取ったりする様なあれは嫌だけども、それでも喧嘩して仲直りしてずっと友達でいられるのは良いなぁ。

  • タイトルからどんな話なのかと思っていましたが、姫嫁の日本版って感じでしょうか? ぶっちゃけ、こんな古風な19歳はいないと思うけど、ファンタジーとして面白かった。ただ、オレンジ文庫である理由はイマイチ分からず、コバルトで良かったんじゃないかなと感じた。家の一人称がやや分かりにくくて混乱する。

  • 2019.2.18読了

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著者プロフィール

三重県出身。同志社大学文学部卒。雑誌「Cobalt」短編新人賞に入選の後、2012年度ロマン大賞受賞。主な著書に『下鴨アンティーク』『契約結婚始めました』「後宮の烏」シリーズ(集英社オレンジ文庫)『三日月邸花図鑑』『九重家献立暦』(講談社タイガ)などがある。

「2023年 『海神の娘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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