うたかた (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
2.75
  • (1)
  • (4)
  • (11)
  • (4)
  • (4)
本棚登録 : 131
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087464191

作品紹介・あらすじ

作家・安芸隆之は着物デザイナー・浅見抄子と出会った。互いに家庭を持つ身ながら、春めく伊豆の宿、桜花爛漫の吉野と京都、初夏の石狩平野と逢瀬を重ね、深く結ばれる。夫の存在をよそに二人の恋は燃えさかる。彼女が妊娠する。愛の逃避行は紅葉の飛鳥路、そして雪に閉ざされた北の大地へとさ迷い、いつか戻る時を失う。移ろいゆく四季に彩られた絢欄たる恋愛絵巻。男女小説の金字塔と言うべき傑作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 作家と着物デザイナーとはいかにもという設定だったな。内容を顧みるも、失楽園に似ている。がこちらは(自分的には)あまりインパクトがない。なのに同じようなものばかりよく読んだ。それは著者が描く大人の女性の美しさ、強さ(したたかさ)への憧れかもしれない。
    ある時期、失楽園が社会現象になった。どうしてもエ〇スというイメージだが(失楽園はそうだとしても)、他の作品についてはほんの一面だったりするのに。

  • 日本は四季折々の景観、食に恵まれた国であると感じさせられる。背景描写がそそられる一冊。

  • 結局は不倫の話。
    いくら綺麗な情景を描いても、不倫は不倫。

  • W不倫の話
    情景はとてもキレイです。
    子供をほったらかしに夜中や明け方までの逢瀬や
    何回もふたりで旅行に行くことに共感できず。。。。

  • 50代の作家安芸と30代の着物デザイナー抄子は、ともに家庭がありながら、後戻りできない関係にはまっていく…。
    「流氷への旅」が結構面白かったのでこれも続けて読んだのだが、何の事件も起こらず主人公の心情も堂々めぐりで、読んでいて退屈になった。でも作者があとがきで述べているような“意図したこと”は伝わってきたので、単に私好みでない(もしくはまだこの小説を楽しめる精神年齢ではない)だけなのだろう。
    しかも何だかんだ言いながら子供は放ったらかしに出来るくせに、裸体をさらすことにやたら恥じらう抄子が、たおやかな女性として安芸の目に映るのが理解不能であった。

  • 今のような携帯もメールもない時代の家庭持ちの男女の不倫を描いた作品ですが、情景がきれいでした。

  • 中年男性の、夢と願望と妄想の宝箱。

  • 18.5.16

  • 妻子ありの中年男と夫と子のいる中年女の愛の物語。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒。1970年『光と影』で直木賞。80年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で吉川英治文学賞受賞。2003年には菊池寛賞を受賞。著書は『失楽園』『鈍感力』など多数。2014年没。

「2021年 『いのちを守る 医療時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

渡辺淳一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
石田 衣良
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×