- Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087464191
作品紹介・あらすじ
作家・安芸隆之は着物デザイナー・浅見抄子と出会った。互いに家庭を持つ身ながら、春めく伊豆の宿、桜花爛漫の吉野と京都、初夏の石狩平野と逢瀬を重ね、深く結ばれる。夫の存在をよそに二人の恋は燃えさかる。彼女が妊娠する。愛の逃避行は紅葉の飛鳥路、そして雪に閉ざされた北の大地へとさ迷い、いつか戻る時を失う。移ろいゆく四季に彩られた絢欄たる恋愛絵巻。男女小説の金字塔と言うべき傑作。
感想・レビュー・書評
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作家と着物デザイナーとはいかにもという設定だったな。内容を顧みるも、失楽園に似ている。がこちらは(自分的には)あまりインパクトがない。なのに同じようなものばかりよく読んだ。それは著者が描く大人の女性の美しさ、強さ(したたかさ)への憧れかもしれない。
ある時期、失楽園が社会現象になった。どうしてもエ〇スというイメージだが(失楽園はそうだとしても)、他の作品についてはほんの一面だったりするのに。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本は四季折々の景観、食に恵まれた国であると感じさせられる。背景描写がそそられる一冊。
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結局は不倫の話。
いくら綺麗な情景を描いても、不倫は不倫。 -
50代の作家安芸と30代の着物デザイナー抄子は、ともに家庭がありながら、後戻りできない関係にはまっていく…。
「流氷への旅」が結構面白かったのでこれも続けて読んだのだが、何の事件も起こらず主人公の心情も堂々めぐりで、読んでいて退屈になった。でも作者があとがきで述べているような“意図したこと”は伝わってきたので、単に私好みでない(もしくはまだこの小説を楽しめる精神年齢ではない)だけなのだろう。
しかも何だかんだ言いながら子供は放ったらかしに出来るくせに、裸体をさらすことにやたら恥じらう抄子が、たおやかな女性として安芸の目に映るのが理解不能であった。 -
中年男性の、夢と願望と妄想の宝箱。
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18.5.16
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妻子ありの中年男と夫と子のいる中年女の愛の物語。