- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087466508
感想・レビュー・書評
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リアルだけど全編を通して気だるさが漂っていて疲れる。
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特別でもなんでもないけど、それがかえって内容を否定させてくれない。サラッとなんでもないようなそっけなさの中にある、かつてはあったであろう甘さが余計に寂しさを深くしてる。
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加藤千恵さんの本の中で1番好きで、1番繰り返し読んだ
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大好きです
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いいなぁと思う。蚊帳の外だから、いいなぁと思える。
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加藤千恵の短編集はコンセプトアルバムのような味わいができて自分にしっくり合う。"解散の雨"が好きだった。切なさが滲むけれど、どこかすっきりしているそんな別れ。悲しさ、別れたくなさ、つらさ、そういう感情が交わって滲んでいるそんなどっちつかずな感情が描かれている。
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「坂の上の雲」を全巻読了してしまい積読書が無くなったので、家の本棚をあさって有った本。
たぶん奥さんが読んだんだと思う。
著者の加藤千恵さんも初めてだと思う。
いわゆる女性を主人公とした恋愛小説の短編集。
短編集と言っても、少しずつ前後が関係している。
1話に登場した主人公の友達が、2話では主人公になってるとか。
しかし、物語自体はぜんぜん関係がない。
その点、あまり深みは無く、読みやすいちゃあ読みやすいんですが特に感想なども無いです。(^^;)
今まで数カ月に渡って非常に読みにくい文章を読んでいたため、なんだこれは!というぐらいにスラスラ読めちゃいます。
なもんだからあっという間でした。
加藤千絵さんの他の本があったら読んでもイイな。 -
友人から借りる。
ハニービターハニーより、本作の方が好き。
身近に感じられるようになった。
登場人物とそこそこ歳は離れてるけど…
当時読んだら、もっと感情移入して楽しめただろうな。 -
「さよならの余熱」の題名を見れば単純に別れの話なのかと考えますが、別れを題材にしてどんなに読者を揺さぶる物語なのだろうという気持ちを良い意味で裏切ってくれました。とても普通の話ですが、一つ一つがとても繊細で心を揺さぶられます。どこにでもあるありふれた恋愛でも、その人にとっては特別な恋愛。物語のどれか一つには、自分と重ね合わせて共感出来る主人公もいるのではないでしょうか。
読み終えて本を閉じた時に感じるのは、「余熱」の意味。料理で言えば、冷めずに残っている熱であり、焦げ付かずにじんわり火を通すことが出来る熱。
大抵の別れはある日突然訪れるものではないことが、この本のどの物語からもわかります。
少しずつ積み重なったものがじんわり別れに向かっていく。この本の「余熱」は別れた後の気持ちの熱ではなく、どこで火が消えてしまったのかは分からないけれど、火が消えた後も別れを完成させるために進み続ける余熱なのだと感じました。
別れが怖いということは、どこかで別れを分かっているということ。そんな気持ちを経験したことのある人にオススメの一冊です。