- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087475180
感想・レビュー・書評
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これまた阿刀田流のギリシャ神話で先日の「ギリシア神話を知っていますか」と非常によく似た文調で書かれた(ところどころ表現までまったく一緒!)物語なので、両方読む必要はなかったかなと思わないでもありません。 KiKi の個人的趣味としてはこちらの「私のギリシャ神話」の方に軍配をあげたいかな・・・と思います。 と言うのも、さすがNHK番組のテキストとして準備されていた内容のものだけあって、カラー図版(ギリシャ神話を題材にした絵画や彫刻等々)がかなりの量で収録されており、「ギリシア神話を知っていますか」を読んだ際には手元に別の美術書を置きながらあっちの本をとりあげたりこっちの本をとりあげたりと忙しかったんだけど、その手間が省けて楽チンだったから(笑) 巻末の神々の相関図も見開きで見易かったし、巻頭の地図もこちらの方が見易かったという印象があります。
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ギリシャ神話を殆ど知らなかったので、入門書的に読みたくて購入。阿刀田高さんの教養書シリーズは、充分な知識を得られるのもさる事ながら、小説家ならではのユーモラスな視点で古典文学を独自の解釈も交えて柔らかく読者に伝えてくれる。とても読みやすくて面白い本だった。聞いたことのある名前のギリシャ神話十二神たち。それぞれの面白エピソードが忘れられない。ゼウスが好色だった話。美の女神、ミロのビーナス。冥界の神ハデスと古事記の類似点。エロス=キューピッドで彼にも恋をした青年期があったこと。豪傑な戦士オリオンとサソリの戦い。ナルシズムの語源になったナルキッソスは死んで水仙の花になったこと。とにかくわくわくするような逸話ばかり。忘れないようにこれら全て記憶に留めておきたい。そしてヨーロッパ旅行に行きたい。
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阿刀田高 「 私のギリシャ神話 」 ギリシャ神話と名画のエッセイ。ギリシャ神話の混沌(カオス)な展開と ゼウスはじめ 神々の個性が凄い。名画は その混沌と個性を 描写している
ギリシャ神話に 物語は感じるが、宗教性は感じなかった
*プロメテウス〜ゼウスに反逆した神、人間に火の利用法(文明)を与える、コリニョン画
*パンドラ〜壺の蓋が開き 全ての悪が広がる
*ゼウス〜最高神
*ヘラクレス〜冒険
*ビーナス〜愛と美の女神、ボッティチェリ画
*パリスの審判、ルーベンス画→絶世の美女ヘレネの略奪→トロイア戦争
*アポロン〜太陽神、予言の神
*ペルセウス〜メドゥサの首、王女アンドロメダを救助
*シシュポス〜苦しみが永遠に続く刑罰、カミュの哲学エッセイ(シジフォスの神話)
*ナルキッソス〜ナルシズム、フロイト -
ギリシャに行く前に勉強にと思って読みました。
わかりやすかったし、行く前に読んでよかったと思います。 -
小説家らしい神話のチョイスが面白かった。とっかかりとしては良!
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阿刀田高さんのギリシャ神話ものでは「ギリシャ神話を知っていますか」を前に読んでいますが、本著はNHK教育の人間講座用に新たに書かれたもの。「知っていますか」よりかなり後に書かれたもので、より詳しく丁寧な印象。ギリシャ神話は神様や人物同士の関係が複雑で、ストーリーの細かいところを結構忘れていたりするので、改めて復習するにはコンパクトにまとまっており、最適な本です。
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岩波文庫で出ているような神話集ではなくエッセイの傾向が強い。有名な話について筆者の感じるところを強く書いてあるように思う。絵も多くあり、読みやすい文庫。
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ギリシャ神話大好き!
この本は神話の各エピソードを丁寧に、物語的に説明してくれるのでとても読みやすいです。
広く浅くではなく、何話かを深く掘り下げていくスタイル(でも分かり易い)なので、まずギリシャ神話をざっくり大まかに掴んでから読むといいかもしれないです。 -
ギリシャ神話の主要なお話について概観できるのが良い。