年下の女友だち (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087478990

感想・レビュー・書評

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  • とくに感想を持てない作品。
    「実和子」は何かで読んだことがあった。
    ---
    有名イラストレーターの「私」のもとには、それぞれの秘密を抱えて今日も女たちが訪ねてくる……。容姿も性格も悪くないのに縁遠い、七美。美しい男しか愛せない、地方の大富豪の娘、かおり。三十過ぎても不倫から足を洗えない、こずえ。「私」のかつての夫とつきあっている葉子。幸せになりたい--。このシンプルな欲望に、“運命”という言葉を巧みに操って突き進む女たちを描く、連作短編集。

  • この人の本は初めて読んだかも。

    「あぁこういう人もいるんだなぁ。いるかもなぁ。」
    って思うような、終始そんな感じの内容だった。

    別に嫌いじゃないけど特に好きでもないな、思ったので星3つ。

  • 主人公はイラストレーターの中年女性。
    彼女のもとには年下の女友だちが自分の秘密や胸の内を打ち明けにやって来る。

    今時珍しい、大和撫子でおっとりした性格のお嬢様。
    俳優やモデルの男性としかつきあわない金持ちの娘。
    長年の不倫相手と新しい恋人を天秤にかける女性。
    容姿に格差のある親友同士の二人。
    主人公の元夫の現在の妻。
    そして元夫の浮気相手。
    ・・・。

    彼女たちの話すのは自分の恋の話。
    誰にも話した事のないような事を主人公に次々と話始める年下の彼女たち。
    それが不思議でした。
    主人公の女性には心に秘めているものを聞いて欲しいと思わせる雰囲気が漂っているのか。
    それとも主人公が恋というものに既にある程度距離を置いているから聞いてもらいやすいのか。
    歳上の包容力を感じるのか。
    何となく私には、彼女たちの話を聞く主人公が彼女たちとは一線引いて、それでいて興味半分で聞いているような・・・ひんやりとした感じを受けました。
    まるで冷静な観察者。
    私だったらこの女性に自分の何かを聞いてもらおうと思わないだろうなと思いました。
    今回も、登場人物は皆ハイソで、バーキンやら億ションやらという言葉が飛び交い、「またかい・・・」とはああぁ・・・ときました。

  • 主人公の有名イラストレーターが何人かの年下の女友だちに会う話。出てくる女友達がだいたい美人で、時にお金持ちの人物たち。ずばぬけた美人や金持ちにそうそう会うものではないので、私には縁遠い話に思えた。
    特に印象的だったのは、第五話の「いずみと美由紀」。美人の若手イラストレーター、いずみとその友達、平凡な美由紀の話。「美人」というのは、いいことずくしで得しかないように思えるが、それがゆえに本当の友達をつくるのは難しいものなのかと思った。得する分、なにかしら副作用的なものがあるものなのか。

  • 色々な女性が登場し、どんな綺麗な人でも、どんなに裕福でも、誰にでも悩みはあるのだと、主人公を通して秘密を打ち明けられている気分になった。

  • 有名イラストレーターのエミ子の元に訪ねて来るきらびやかな女性たち。そのほとんどが美貌と財産を手にしながら男に悩み、苦しんでいる。極度の美形しか愛せない女、不倫、ドメスティックバイオレンスなど。

    林真理子のエッセイを読みまくっているとわかるがエミ子は真理子だろうそしてなにやらモデルも検討がつく人がいたり…
    しかしエッセイの書き方、小説の書き方をきちんとかき分けているところ当然だけど流石です。時々見分けつかない人いるから…

    林真理子の本ほどバーキンやブランドの話が出てくる本も少ないだろうけどそこに個性を感じるしそれが好きでもある。

    やっぱなんか憧れるものがあります、
    林真理子の小説の女性たちには。

    更にいえば言い訳がましさを感じさせられる文章が
    どうしても入ってきてしまうのが、
    わたしの中での林真理子の欠点だけれども
    まあそれが気にならないほど本文は面白かった

  • 出てくる女性が皆金持ちで美人。だけどどこかしら「歪み」を持っている。「私」もその友人も正直好きにはなれないけど、その「歪み」に人間らしさを感じた。

  • 有名なイラストレーターである“私”を慕って、さまざまなタイプの年下の女友だちが恋の相談を持ち込んでくる。“私”はそれを、好奇心をうまく隠したり出したりしながら聞いては、時には助言し、時には苦言を呈す。
    女とは“語りたい”人種なのだなぁと改めて思う。でもみんなそんなに女同士の会話で「セックス」「セックス」とずばりな言葉を発しているんでしょうか。疑問だ。

  • 女の数だけ恋愛の形があるねぇと再実感。

  • 女目線の女評??ユーモアよりも毒がたっぷり入ってるかんじ。林氏の作品初読みでした。。。。

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著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

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