ブリキの太鼓 1 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087600377

感想・レビュー・書評

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  • 原書名:Die Blechtrommel(Grass,G?nter)

    大きなスカート◆いかだの下◆蛾と電球◆アルバム◆ガラス、ガラス、小さなガラス◆時間表◆ラスプーチンとABC◆シュトック塔から響く遠隔作用の歌◆演壇◆ショーウィンドウ◆奇蹟は起こらない◆聖金曜日の食事◆足のほうへ行くほど細くなる◆ヘルベルト・トルツィンスキーの背中◆ニオベー◆信仰 望み 愛

    著者:ギュンター・グラス、1927ダンツィヒ(ポーランド・グダニスク)生、小説家・劇作家(ドイツ)
    訳者:高木研一

  • 『百年の誤読』から。って、もうこれで何冊目になるんだろ。何はともあれ、名作への免疫をってことで、集中的にトライしてます。”見た目三歳児”の回想によって物語が紡がれるから、結構あっちやこっちやに話が飛びまくるイメージがあり、特に最初の方、ちょっとしんどく感じてしまいました。でも、お祖父さんの思い出やらが無事(?)終わり、いよいよ主人公が登場してからは、それぞれの面白エピソードが繋がってきたりして、なかなかに味わい深くなってきました。ナチスがだいぶ生活の中に膾炙してきたところで第一部は終了。

  • 意気込んで第3部まで借りたけど、無理に読まなくても良さそうなので第1部で終わりにします。幻想小説?示唆に富む系なので、話の中に金言散らばってたりはする。うーん

  • 難しかった。ので要再チャレンジ。
    一人称と三人称の混在は混乱した精神の表れ?

  • 普通の本のように、一行一行読んだわけではない。
    冒頭はそうしていたのだが、だんだんと読むのが苦痛になってきてしまったため、ざざっと全体を読んでいく方法を採った。
    作者はいったい何を考えているのだろう?というのが感想であった。
    私の読解力では、まったく理解できなかったのである。
    他の読者の方はどのように読解しているのか調べてみたところ、自分がいかに読解力がないかがわかった。
    中には、「大変面白く、すぐに読破してしまった」という人もおり、尊敬してしまう。
    主人公は現実逃避をしており、結末では現実を向き合わなければならなくなってしまうそうだ。
    自分の力不足さにがっかりである。読解力を向上させたいものだ。

  • 正直なところ、ようやく第一部を読み終えた、というのが率直な思い。
    特に難しい単語が使われているわけじゃない。でも、この小説は他の小説で同じ分量を読了した時より、数倍疲労感がある。

    この小説は書かれた内容をそのままに捉えるのではなく、当時の漠然とした不安な世相や、人間が根源的にもつ欲望や心理など、いままで数多くの小説家や芸術家が、その完全な描写化に挑戦したが、表面をなぞるだけか、あるいは全くの失敗に終わっていたものを、グラスはこの作品により、描写化への完成へ大きく近づいたというようなことが一般的な評価だろう。

    つまり、この小説ではそれぞれの表現に隠喩(メタファー)が存在し、すなわちオモテとウラとで多面的な意味が盛り込まれているため、読者は隠喩を正確に読み解かなければ、いくら読んでも作者の意図の数パーセントも理解できていないという、まさに読者の読む力が試される恐ろしい作品なのである。

    そう、この小説の正体はまさに、3歳児のこども。
    表面上は、ニコニコしたイノセントな子どもに見える。しかし、無用心に近づくと本当に痛い目にあう。3歳の子どもなのに、大人と接する時以上に体力と精神力がいる。やっかいだ。理解不能だ。子どもって何考えているのかわからない。自分のペースを完全に壊されてしまう。疲れる。
    でも楽しい。愛らしい。複雑な気分。
    (2007/5/9)

  • 「ラブレーの子供たち」でこの本を知った。

    3歳で成長が止まり、
    声でガラスを破壊する少年の半生。
    第一部では、少年のルーツから母の死までを描く。

    馬の頭から鰻が出てくるのはトラウマものだろうなぁ。
    何を描きたいのかはまだよくわからないが、
    続きは気になる。

  • 去年やっと映画館で映画を見たので20ぶりくらいで再読中。現在は精神病院にいるオスカルの、回想で物語は進んでいく。祖母のスカート、母の三角関係、自らの意志で3歳で成長を止めたオスカル。ナチスが台頭してきた時代を背景に、その超音波のような声とブリキの太鼓を武器にオスカルは孤独な行進を続ける。小さな破壊者。馬の首と鰻の場面は何度読んでも強烈。

    一部では鰻から始まる母の死まで。オスカルの親友ヘルベルトと呪いのニオベー の心中エピソードも鮮烈だったなあ。

  • 下品ですな

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著者プロフィール

1927年ダンツィヒ生まれ。第二次大戦で最年少兵として戦い負傷して米軍の捕虜となる。その後採掘場などで働く傍ら彫刻を学び同時に詩や戯曲を創作。『ブリキの太鼓』『猫と鼠』『犬の年』他。99年ノーベル賞受賞。

「2010年 『ブリキの太鼓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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