ブーリン家の姉妹 1 上 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087605600

作品紹介・あらすじ

16世紀イングランド。新興貴族ブーリン家の姉妹、アンとメアリーは、たちまち国王ヘンリー8世の目を惹く存在となる。立身出世を目論む親族の野望にも煽られて、王の寵愛を勝ち取る女同士の激しい争いが幕を上げた!王の愛人となったのはメアリー。その座を奪ったうえ、男児の世継ぎをつくることのできなかった王妃までもを追い詰めるアン。英国王室史上、最大のスキャンダルを描いたベストセラー登場。

感想・レビュー・書評

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  • 結末を知っているけど、読み進める手が止まらない。

    ヘンリー8世といえば6人の妻。
    長年連れ添った1人目の妻は強引に婚姻無効、2人は処刑、1人は産褥死...というように何人もの王妃が気の毒な結末を迎えている。
    中でもアン・ブーリンは有名だが、妾に留まった妹メアリーの時点で物語が始まる。

    国王の機嫌に全てが左右され、一族のために駒になる。王妃も貴族も楽な人生じゃないなぁ。

    王妃の蔑まれても表向きは毅然として冷静な態度と、アンの異常とも思える気性の激しさとしたたかさの対比がすごい。

    ヘンリー8世は太ってこちらを向いた肖像画が有名だけど、こんなおじさんに振り回される女性達、命を散らす女性達が本当に気の毒だ。 

    ナタリーポートマンはアンにぴったりだと思う。
    綺麗で自信にあふれ、強く賢そうなところが。
    スカーレットヨハンソンはメアリーには少し強すぎるかな。ぼんやり感が足りない。

  • そんなに期待せずに読んだけど、面白い〜〜〜!!
    ザ・王宮泥沼ロマンスという感じ。
    これが史実(?)ということがまずすごい。
    ヘンリー8世ってどんな感じなんだろう…と思って検索したら、ただの小太りのおっさんで笑った。笑
    王宮で暮らす貴族って一見華やかに見えて羨ましく思うけど、やっぱりどんな立場でも大変なんだなぁと……私だったら絶対耐えられないなと思った笑
    メアリー、王宮のドロドロに巻き込まれずに、二人の子供達と幸せに暮らしてくれ……

  • 再読。
    映画が放映された頃に興味を持って購入&読了したように思います。

    歴史小説を読みたいと思って本書を手に取った人は、良い評価をしないのかもしれないですね。冒頭からずっとお昼のドラマのような愛憎劇が繰り広げられます。ありとあらゆる欲望が渦巻きまくっているような。
    一度読み始めると、なかなか本を置くことができないストーリーです。次の展開が気になっちゃって。

    ストーリーのはじめの頃、ブーリン家の妹・メアリーは14歳くらいかな。姉のアンは15歳。年齢だけを見ると幼いように思うけれど、立派な『女』。アンのほうは特に。
    メアリーが先にヘンリー王の目に止まると、アンはブーリン家のためにメアリーがより王に気に入られるよう立ち動くのだけれど、妹への嫉妬も隠そうとはしない。

    王との子供を2人産んだにもかかわらず、王の興味はアンへ移る。今度はメアリーが家のためにアンを助ける。複雑な気持ちを抱きながら。

    ブーリン家のアン、メアリー、ヘンリー王の妻・キャサリン。3人の女性がひとりの男を巡って様々な駆け引きを繰り広げている物語。

    この時代の女性(…というか、つい最近までそうだったのかもしれないけれど)は、男のための「手駒」なんですね。洋の東西を問わず一定以上の階級の人々の世界では。
    権力者の子供を産めば、その外戚になれる。そうすれば自分の位も上がる。手駒をどこに動かせば、自分のためになるのか、家のためになるのか。
    『手駒』の感情なんてどうでもよいこと。自分の存在が家の出世に役立つなら幸福だと思え…という感じでしょうか。
    表向きは従いながらも不満を持つメアリーの気持ちに共感します。

    アンの頭の中は男性に近いんでしょうね。でも男性にはなりきれないから自分でもコントロールしかねているような感じもしました。

    登場人物はみんなわかりやすいキャラクターとして描かれています。「典型的な」という感じ。だから面白くその世界に入っていけました。
    この物語はフィクション。そう思って読むのが正解だと思います。

    下巻では、いよいよキャサリン王妃と離婚してアンと結婚するのかな。
    5年ほど前に一度読んではいるのですが、再読するのが楽しみです。

  • 映画「ブーリン家の姉妹」から原作本に興味を持ち、なにやらイギリスでもベストセラーになったとかで上下巻を一気に購入。

    エリザベス1世の母親といわれる、アン・ブーリンとその妹のお話。女同士や宮廷内でのいざこざを描き、休む間もなく読了。ほぼ1日~2日かけて読み終えた。

    宮廷内での地位を高めるために家族に利用されながら、王様という国内でもっとも力を持つ男に翻弄される女性たち。
    「女って怖い~~」(私も女ですが)と改めて感じるとともに、「男って身勝手」(王様だし仕方ないか)と感じた。

    妹がどのように王様に近づき、姉の助けを借りながら王様を落としていくのか・・・恋愛の駆け引きも描かれているので、楽しめる。

    イギリスの歴史モノ、どろどろ昼ドラ好きな人にはおすすめの1冊だ。

  • 読めるかわからないので、とりあえず上巻だけ購入しといた。

  • あれ?メアリー・ブーリンが、アンの姉じゃなくて妹って設定になってる。
    うーん、なんて言うか…ハーレクインちっくとでも言うか。主人公がメアリー・ブーリンなだけあって、およそ歴史小説な雰囲気はないなあ。

    しかしキャサリン王妃の高貴なこと。

  • 歴史上、ヘンリー八世は有能で、国教会設立で教会資産を没収し、英国を大国としたのだが。
    NHK大河ドラマみたいに登場人物が内輪では本音で意見をぶつけ合う。王位という《万能のクレジットカード》みたいなものに向かって一族の繁栄のために策略を尽くす。正王妃キャサリンの侍女となっているアン・ブーリンの妹の存在は知らなかったが、既婚の愛人として王の種で男女二児を得て教皇の離婚許可が出れば結婚して王妃となったかも知れないというのは史実にあるのだろう。事実かな?と思うのは子供へ愛情があふれるところ。ウルジー枢機卿は連行中死亡、これからキャサリンの娘が王位に就くなど結末は知っているのだが期待させるものがある

  • 訳:加藤洋子、原書名:THE OTHER BOLEYN GIRL(Gregory,Philippa)

  • 映画も良かったけど。シリーズも良いです。

  • 壮大なストーリーの始まり。悲劇的な最後を知っているから、アンの傲慢な態度にも憐憫を感じる。メアリーは意外と幸せではないだろうか、ウィリアムという素敵な男性が登場して、読んでいてこちらもときめく。一族の繁栄は娘たちの犠牲の上に成り立っており、絶対服従だったメアリーが、ウィリアムの登場によってどうなるのか、下巻が楽しみ。

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