三月の招待状

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712452

感想・レビュー・書評

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  • 恋をする、ということは、指に刺さったとげがいつまでも抜けないようなことに似ていた。ひりひりとしびれ、じりじりと苛立ち、異物感がつねにあり、何か軽く触れても飛び上がるほど痛かった。

    忘れるということと嫌うということは違う、忘れていたならば人はいつか思い出す。充留は実際思い出したのだ、宇田男を好きだったころを、ではなくて、宇田男を好きだという気持ちを。

  • こんなにじぶんと重ねて考えながら読んだ本は他にない。終わり方もとても好き。

  • 角田光代さん本を初めて読みました。

    学生時代の仲間とともに、10数年たった現在までの成長の過程が細かに描かれていました。

    家出をしてしまう麻美の言動が、最初は唐突に感じましたが、読み進めていくうちに自分にもあてはまるところもあり、共感を覚えました。

  • 30過ぎての「学生時代からの仲間」は、はたから見たら異様。
    でも、こういうのがある人にとっては精神的なよりどころなんだろうな。
    専業主婦の麻美が痛い。結局普通なのがいちばん不気味。

  • 大人になりきれない30代の男女の話。大学時代の友人夫婦の離婚式から話が始まる。各章ごとに語り手が変わり、その心理描写が丁寧。

  • 学生時代の わちゃわちゃが そうだよねと共感できた。

  • 蒲生充留・・・文筆家。
    北川重春・・・充留と同棲。最終的に結婚。
    澤ノ井正道・・・裕美子と離婚。若い彼女と同棲
    坂下裕美子・・・離婚後、合コン三昧だが
    段田麻美・・・
    字田男

    それぞれが、それぞれに不満?を抱きつつも共に年をとっていった感。当たり前の日常。
    みんな、何か変化を求めてもがいている。

  • 女同士のマウンティングは延々続く。子ナシ専業主婦ってつまらなく描かれがち。

  • 大学時代の同級生カップルが「離婚パーティ」を開催することになり、それに呼ばれた同級生の友達たちのいろいろな日常。パーティで再会して心が浮ついてみたり、相手にされていないのに通じ合った恋心と勘違いしてみたり。そう!宇田男みたいにサブカルに詳しくて、つかみどころがなくて、どこまでも青天井ないい加減な男の子って大学生の頃にはモテたんだよなぁ、なんて懐かしく思い出してみたりしてみる。どこにも子供の存在がないのがちょっと不自然。まぁ、子供の存在がないから、わちゃわちゃとみんなで集まったり緊急事態が起きたりするのか

  • 久々に再読。離婚パーティーでのスタート以外、かなり覚えてなかったのが驚き。麻美のウザさは女子的ウザさ。しかし振り返ってみると特に誰も好きじゃないかも;^_^Aなのに面白くてどんどん読み進めちゃった。不思議。視点が変わってく連作短編的なつくりが好み。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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