教室に並んだ背表紙

著者 :
  • 集英社
3.85
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感想 : 216
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716948

感想・レビュー・書評

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  • 学校司書も公立では掛け持ちが多いので、司書目線で読むとうらやましいことも。
    私も夏休み前や読書週間中はオススメコーナーを作って、そこから借りられるとうれしかったことを思い出しました。感想は聞かないし、聞かれるのも苦手ですが。

    今は大人になったので、「周りなんて気にしないで」生きることが可能ですが、小学校から高校まで、話や行動を合わせたり、誰かの機嫌を取ったり、「空気を読む」ことが要求されるのは苦しいと思います。
    給食の頃はともかく、お弁当になると食べる相手がいることが大切で、コロナ禍の黙食は、かえって良かった面もあるようです。

    司書さんが「しおり先生」とひらがなの訳、2話目だけ「しおり先生」でなく「塚本詩織先生」だった訳が最後でわかってグッときました。

    名前の悩みや母子関係の悩みもあり、それぞれの気持ちの変化もよかった。

    中高生におすすめ。

  • 女子学生視点の連作短編集。
    図書室、図書館舞台の話に惹かれて読んでみました。
    個人的に学生主人公の一般小説を読むのは久しぶりです。

    自分もかつて学生だったから、つい比較してしまう。むず痒て直視できない。読んでて落ち着かない気持ちになってしまう。漫画やラノベなら現実から切り離して、ファンタジー枠で読めるけど、一般の作品だと既視感があるからかな。

    若者言葉が文章に出てくると読みづらい。耳にする分にはいいけれど、文字におこされて、残り続けるのが受け入れ難いのかも。

    学校のカースト制、いじめ、恋愛、将来の不安。物語を読むことで悩みと少しは向き合えるようになる。
    学校の図書室は悩める学生の拠り所でもあって今でも特別な、思い出の場所です。

  • 悩みをかかえながら生きる子たちの物語
    暗いお話だけど、登場人物が錯綜してて面白い

  • 23/3/4〜3/16

    中学生が主人公の連作短編。
    人間関係が苦手なまま大人になった私にも共感できる部分がたくさんあった。

    「物語の主人公は、あなたになにかを与えるために、それを持っているのかもしれない。物語を通して、あなたがなにかを手にすることができるように。」

    『やさしいわたしの綴りかた』の課題図書の勧め方いいな。読書感想文は、思ったことを書くだけでいいし、感動させなくてもいいし、箇条書きだっていいよね。読書させたくて読書感想文の宿題を出すのは悪手だ。

    『煌めきのしずくをかぶせる』アイルーいい子だな。全然タイプが違うように見えるけど、これからも仲良く続くといいな。

    『教室に並んだ背表紙』いじめの描写があり、解決もしないので辛い。現実味があると言えばそうだけど。でも希望のある結末でよかった。
    しおり先生…!

  • 三崎さんの話、感動した。よかった。

  • 学校図書館司書さんとの出会いから面白い本に出会えた事が楽しかったと昨年を振り返った私。

    • あけあけさん
      6年女子にお薦めされました。教室が図書室隣なため、図書委員の子と仲良しです。
      6年女子にお薦めされました。教室が図書室隣なため、図書委員の子と仲良しです。
      2023/01/26
    • コプ眠さん
      オススメ女子は一人ですか?
      良くオススメされてますね。
      オススメ女子は一人ですか?
      良くオススメされてますね。
      2023/01/27
    • あけあけさん
      6年が2人と5年が1人おります、、、。
      戦国姫の人と、銭天堂の人とその他の人たちです、
      6年が2人と5年が1人おります、、、。
      戦国姫の人と、銭天堂の人とその他の人たちです、
      2023/01/27
  • あなたは自分を嫌いだと思ったことはありますか?
    きっと誰にだってあると思います。
    この世界からいなくなってしまいたい
    そんな気持ちになったことのある人
    何が正解かも分からない
    そんな風に考えたことがある人。
    どうかそんな人に読んでほしい。
    図書室は、きっとその答えを教えてくれる。

    最後まで読むと話が繋がってきて、とても面白い!
    スラスラと読めてしまう本!

  • 子どもの頃から私は本が大好きでした。
    身体もわりと弱かったので保健室に良く行っていましたが、同じくらい図書室にもよく通いました。図書室がなければ私にとっての学校はとてもつまらないものでした。本があったからこそ、私がいます。

  • 同調圧力って怖いなって、改めて思った。
    苦しくなる描写もあったけれど、いい作品だった。

  • 女子中学生を主人公にした連続短編集。
    全てのお話に繋がりがあって読みやすく、友達関係や恋愛、学校での居場所に悩む主人公達の気持ちに心が痛みながら、救いを求めるように読み進めた。
    私もかつて灰色の青春を過ごした1人。
    教室に居場所を見つけられない苦しさや、呼吸できなくなるような感覚、トイレで食べるお弁当の味は私もよく知ってる。
    助けてと言えない気持ちもすごく分かる。
    そんな青春時代にこの本に出会いたかった。

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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