黄金旅程

著者 :
  • 集英社
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感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087717747

感想・レビュー・書評

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  • ステイゴールドをモデルにした馬は魅力的に描かれ何故あれほど人気があったのかよくわかる物語。生い立ちなどはかなり変更ありガチ勢注意。周囲で起こる人間ドラマは競馬モノではよくある感じ。

  • [評価]
    ★★★★★ 星5つ

    [感想]
    私は身近に馬に関わる人はいないが本書を読むと多くの人、様々な人が競馬に関わっているのだと感じた。
    本書の競走馬「エゴンウレア」は実際の競走馬「ステイゴールド」をもとに誕生した架空の競走馬であるが、そのエピソードに関してはほぼ元の競走馬通りというのが面白く、あらあめて「ステイゴールド」の生涯が波乱万丈だったということがよく分かる内容となっていた。
    一方で競馬に関わる人には悪い人間も存在しているということは事実かもしれないが残念ではある。
    最後に要所要所で「ステイゴールド」以外の競走馬のエピソードが実名・匿名の両方で登場することにはニヤリとさせられる。

  • 【読者が書いてほしかった場面を書いてない】

    競走馬たちをレース場に立たせるための、
    裏方達のあらゆる奮闘や馬への愛を描いた本作。

    しかし構成上、やはりか悲願のG1一勝目が最大の山場として設定されている。
    その方が生産者・調教師・装蹄師ら裏方達の一喜一憂を描きやすいからだ。

    ただ、ここに読者が書いてほしかった内容との若干のズレが生じているように思えてならない。
    というのも、元ネタとなっているステイゴールドの史実があまりに有名だからだ。

    伝説となった香港ヴァーズの一戦がまさかの最終盤のダイジェストになってしまっている。
    正直、ここをとにかく氏の熱い筆で熱烈に描いてほしかった。
    それだけを望んで本作を手に取っただけに、猛烈な肩透かしで土俵に叩きつけられたような気分。

    もちろん私個人の勝手な思い込みや期待が多分にあっての独り相撲だ。
    しかしせっかくステイゴールドという長い競馬史においても非常に稀有な馬を題材にしたのなら、
    一番書いてほしい世紀の一戦がダイジェスト送りとなったのは、あまりにも寂しい。

  • 競馬の華やかさの裏にある残酷さが、とても丁寧に描かれていてた。馬主や、ジョッキーだけでなく、多くの人が関わり、人生を掛けて情熱を注いでいる。一握りの成功を夢見て。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50277022

  • 一気に読まされて、やっぱりすごいな、と。競馬は興味ないし、モデルとなった馬も当然知らないんだけれど、サラブレッドが走っているところは美しいなと思う。お約束のようにヤクザとかチンピラとか出てきても、登場人物のほとんどが馬を愛するいい人たちで、そこがいいなと思った。ラスト近くエゴンウレアのレースシーンでは、自分も栗木家に集う一人になったように感じていた。競馬はホント興味ないんだけど、こんなふうに応援できるのはステキだな。

  • 競馬に携わる人の馬に対する深い愛情を感じました。
    馳星周さんも馬が好きなんだろうなぁと思いました。

  • 浦河出身の作家・馳星周さんの直木賞受賞第1作!
    競走馬「エゴンウレア」をめぐる人たちの人間模様にもご注目!
    作中には日高町の門別競馬場を始め日高管内のいろいろな場所が登場。ちょっとずつ変えられているものもあるので、「あっ、あそこかな?」がいくつもあり、行ったことがあれば誰でも楽しめます。聖地巡礼も捗りそうです。
    馳さんの馬と日高への愛が詰まっているな、と感じる一作。(特に黄金旅程一族への)
    (日高町門別S)

  • 馬の賢さや美しさが伝わった。

  • かつて、サラブレッドの生産地として名を馳せた日高地方だが、近年は、胆振地方の大規模牧場に押され、中央で活躍する競走馬が少なくなっている。そんな中、日高・浦河で、装蹄師をしながら、引退した競走馬の養老牧場を営む平野敬、騎手として、GIレースで何度も勝ったが、覚醒剤で逮捕、出所後、浦河に帰ってきた和泉亮介は、浦河・栗木牧場産のエゴンウレアに期待をかける。果たして、エゴンウレアは重賞レースで勝つことができるのか。競馬のことはよく分からないが、敬、亮介、栗木牧場の関係者らのエゴンウレアにかける思いに胸が熱くなる。

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著者プロフィール

1965年北海道生まれ。横浜市立大学卒業。出版社勤務を経てフリーライターになる。96年『不夜城』で小説家としてデビュー。翌年に同作品で第18回吉川英治文学新人賞、98年に『鎮魂歌(レクイエム)不夜城2』で第51回日本推理作家協会賞、99年に『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞。2020年、『少年と犬』で第163回直木賞受賞した。著者多数。

「2022年 『煉獄の使徒 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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