終末のフール

  • 集英社 (2006年3月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784087748031

作品紹介・あらすじ

あと3年で世界が終わるなら、何をしますか。
2xxx年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されて5年後。犯罪がはびこり、秩序は崩壊した混乱の中、仙台市北部の団地に住む人々は、いかにそれぞれの人生を送るのか? 傑作連作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 八年後に小惑星が衝突する

    そのニュースから、五年経過した仙台のヒルズタウンを舞台にした八つの物語。


    どの物語も心温まるものでした。

    衝撃的な事実を前に、無秩序な世界となり、そのせいで、八つの物語に登場する人たちはみな、両親を失ったり、兄弟を失ったり、子どもを失ったり、自分の大切なものを失っています。
    傷ついた上に、後三年で滅びるかもしれない地球。
    その中でも、みんな日々の暮らしの中に幸せや希望を見つけ、前を向いて進む。信念をもって生きる。強いなー。

    「演劇のオール」が一番好きなお話でした。
    バラバラのパズルが、一つ一つはまっていき、一枚の絵になる感じが良かったです。
    そして、最後のオチも秀逸。クスッと笑ってしまいました。


    物語の中に出てくる

    「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」

    という一文にハッとさせられました。
    多分人生の折り返しに地点を迎えようとしている自分。
    残りの人生を有意義に過ごすためにも、目的や信念を持って、生きないといけない。
    死ぬその時に、なるべく後悔がないように、幸せな人生だったと振り返ることができるように、今この瞬間を大切にしたいと思いました。

  • 「あと3年でみんな死んでしまう世界で人はどう生きていくのか」という設定のお話。8つの短編から成っているので、少しずつ読み進めて楽しめました。
    「どんな悲惨な状況であっても人はそれでも生きていく」というメッセージがじんわりと心に響く作品でした。

  • 世界が終末を迎える前の、ある1人の人生だったり家族のお話しだったり、切なくも楽しく読み終えました(^^)

    どれも面白かったけど、『太陽のシール』、『冬眠のガール』、『演劇のオール』がお気に入りです!
    結局小惑星は落ちなかったっていうオチだったらいいなぁと思いました。

  • 地球最後の過ごし方,生きる意味を探す
    1.娘は兄を追い詰めた父を許せるか
    2.諦めていた夫婦に妊娠発覚
    3.兄弟が妹の復讐,予期せぬ展開
    8.生きられる限り,みっともなくても生きる

  • 数年後、惑星が地球に衝突して人類滅亡する予定。
    それまでどー生きていくか、みたいなお話し?

    結構ほのぼの読めました。実際どーなるんだろぉ
    混乱の後、皆さん結構達観した感じな展開でした。



  • 連作短編。全部で8話。
    8年後に小惑星がぶつかって世界が滅亡するという設定。

    私の場合、1話読み終わるのに1時間かかった。
    休憩をとりやすかった。
    次の2話が気になる!といったことはないので全体的にゆっくり読んでいったかな。
    登場人物たちが色々出てくるので前のお話では名前が分からなくても次の章で分かったりして、それは楽しめるけどしんどかったかも。(笑)始めはメモをとって登場人物の整理をしていたけど途中からそれもだるくなってしまった(自分のやる気の問題…笑)
    伊坂幸太郎さんの作品は短編より長編が自分に合っているのかも。

    前半の4つのお話はメモをとりながら読んだので楽しめた。
    とくに2話"太陽のシール"に出てくる夫婦の出会い方が素敵だなって思った。
    いちばん嬉しかったのは中学生の頃に見てしまったホラー映画がメンションされたこと!
    「壁の中に誰かがいる」という映画で、お化け屋敷の話かなと思ったけど、全然思ってたのと違って衝撃だった。

  • もしこの物語のような終末がくることになったらどうなるのか、全く予想がつかないが混乱期の後にこの話のように落ち着いた時間がきて欲しいと切に望むことだけは確かだ。

  • 小惑星が落ちてくる。あと数年で地球が滅ぶ。死を恐れたり生にしがみついたり、人間の人間らしさが痛々しく分かりやすく描かれてる。終末を前にした8つの物語全てに息苦しい暗さが漂ってるけど、「許す」というキーワードがこの本全体を温かく包んでくれている感じ。自分だったら、をつい考えてしまう。

    籠城のビールあたりから伊坂さんらしいなとワクワク。太陽のシール、冬眠のガール、天体のヨールがお話としては好きでした。

  • 3年後に小惑星が地球に追突して全ての人が死ぬという前提で物事を考えた時、人がいま正しいとしている倫理も節度も判断も虚しく意味のないものになり、まったく違う判断になることを、仙台北部の丘を造成して作られたヒルズタウンという団地の様々な住民のそれぞれのケースで伝える物語。なかなか鋭くて正直で面白いのだけれど、貫かれるこの前提自体の重苦しさが少ししんどかった。それなのに、どの物語もほんのりと人の善が漂っていた。そして読み進めるほどに人々が繋がっていく、伊坂さんらしい温かい作品でした。

  • 凪良ゆうさんの「滅びの前のシャングリラ」読了後に読んだ。こちらは残り1ヶ月、ではなく残り8年(現在残り3年)だ。もはや残り1ヶ月よりもつらいかもしれない。何より残りの時間をどう過ごすか、そこが難しいところだろう。したいことができる時間はあるが、それが本当にしたいことなのか、残された時間を削ってまでする価値があるのかということも同時に考えてしまう。
    それでも私は、いつもと変わらない日常を送りたい。いや、逆なのかもしれない。
    日常を、"3年後終わってもいい"と思えるものにしたい。
    果たして今私は、あと何年生きられると思って生きているのだろうか。

  • 小惑星の衝突により8年後に人類が滅亡すると発表され、大半の人々は暴徒化し、自殺し、何かに縋ろうとする。
    本作の主人公達は衝突まで残り3年の世界で、現実と向き合い、人生を見つめ直す。
    それぞれの話が少しずつ繋がってるのも伊坂作品らしく面白かった。

    ありそうな無さそうな絶妙の設定で、現実で考えると恐ろしすぎるが…
    自暴自棄になるのか日々を生きるのか…なるべく後者でありたいと思う。

  • 今の生き方ってどれくらいの生き方なのか。当たり前に続く日常のありがたさを感じるとともに、終末が近付くにすれ変わりゆく人の在り方がおもしろかった。

  • 『8年後に小惑星が衝突する…!』と言う、人生の終末をテーマにした作品でした。
    8つの家族の人生、それぞれの考え方、出逢った人々によっての心情の変化が、わかりやすく描かれていたと思います。
    誰の身にも、いつ、何が起こってもおかしくない、今の世の中について、考えされられる物語でした。
    ただ、伊坂さんらしい、ミステリーではなかったのは、少し物足りなかったです。

  • 世界が終わることを想像しなが読んだ。自分だったら何をしよう。今生きていることのありがたさや、当たり前への感謝、疑い、読み終えた後にさまざまな考えが頭をよぎった。不思議な感覚に包まれるそんな作品でした。

  • 8年後に世界が終わる…となったらどうしよう?
    それは色々あるだろうけど自分では見当もつかない。ここに出てくる人たちに自分や周りの人たちを当てはめてみるのも面白いかも?…などと思いながら楽しく読めました。

    本の帯に書かれていたもの『鋼鉄のウール』より…
    『明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?』
    これは刺さりました。

  • 物語の設定が、3年後に隕石だかが地球にぶつかって、世界が無くなるという設定です。

    それが発表された時はものすごい荒れて、死者も多数出たけど、今は落ち着いている。という感じです。

    生き残った人達で、何とか自分たちの生活をしているという状況。

    未来が3年しかないということは、遠い未来のことを考えなくてもいいということ。そう思った時、不謹慎かもしれないのですが羨ましく思いました。

    いつの間にか未来というものに囚われていた自分に気が付きました。

  • 「生きる」意義を丁寧に教えてくれる本。
    今、生きている世の中での「辛いこと」なんて、「何てことない」と思わせてくれる。
    読んで良かった!

  • もし近い将来地球に隕石が落ちるとしたら、人々はそれからの人生をどう生きるのか。

    登場人物それぞれの、心の葛藤を描いた物語であった。
    恐怖のあまり、自らの人生を終わらせるものもいれば、最後まで信念を貫いて生きようとするもの。
    自分だったらどちらを選ぶのか。前者を選んでしまうかもしれないし、後者を選ぶのかもしれない。その時にならないと分からない。
    ただ、読んでいて思い出したのは高校の先生の言葉であった。
    「死ぬことはいつでも出来るが、生きることは一度しか出来ないない」
    きっと、自分の頭に「死」の文字が浮かぶ度に、この言葉を思い出し、踏み止まることになるのだろう。

  • おもしろい

  • やっぱり伊坂ワールド、好きです。

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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