夏から夏へ

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 373
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087813906

作品紹介・あらすじ

走れ!!陸上日本代表男子リレーチーム。『一瞬の風になれ』の佐藤多佳子初の書き下ろしノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • p50ほどで断念。思ってたのと違い、ドキュメンタリータッチだった。

  • ずいぶん前に読み終わりました。ちょうど、「引退レースが明日!」なんていうニュースが出ていたころです。
    このリレーチームはとてもしびれます。ちょうど本の中で書いていたころのレースも、近くに居てタイムリー。
    日本の短距離界は確かに高野選手が出てくるまで大変だったとオリンピックのレポートを聞いた気がします。
    いろんなことが思い出される一冊で、佐藤多佳子さんの前作から持っていたイメージもだいぶん変わってきました。
    いい意味でドキュメンタリーで、その割りに筆者のパーソナリティーなのかさわやかで。良かったです。

  • 「はしる」つながりのヤングアダルト向けの本を探していて。

    北京五輪で銅メダルを取った陸上4経(4人×100メートルリレー)
    日本代表チームがそのひとつ前の大会世界陸上大阪大会を主に密着取材した、ノンフィクション。

    この作品の後北京五輪につながったと思うと、この
    「夏から夏へ」のタイトルがステキすぎる~。

  • 北京オリンピックでメダルを獲得した男子リレー。北京の1年前の世界陸上でのリレーから、北京の前までの彼らを追ったドキュメンタリー的な作品。佐藤さん自身が世界陸上を観戦したときの様子や、彼らやその周りへのインタビュー、練習を見学したときのことなど、かなり読んでいておもしろいです。世界レベルのアスリートが、どういう生活をして、どういう練習をして、何を考えているのか。専門的ではないし、そういうものを期待すると多分物足りないと思うのだけれど、いい意味で“素人目線”で、楽しめたと思います。
    北京オリンピックのエピソードも読みたかった、というのと、各選手のエピソードやインタビューの構成がややバラバラな印象で、もう少しまとめて欲しかった、というのが残念かな。

  • 北京五輪終了後に読んだけど、大阪世陸から丁度五輪へ行く直前で終わってるんですね。なるべくして、この4人で取るべくして取った銅メダルだったのかなと思わせられるような内容でした。

    個人的にこれを読んで3走の高平選手に興味を持ちました。他3人よりメディアに取り上げられる事が少ないせいか地味ではありますが、日本人離れした体型やその佇まい、世界に目を向けた意識から日本人スプリンターの進化の可能性を彼に感じました。高2くらいの頃から『次代の日本短距離の中心、彼を中心に動くようになる』と見られていたようですね。また現状がそうなっているというのもすごいなと。

    流石の佐藤多佳子で、ライトなファンにも読みやすい反面、少しミーハーなきらいはなくもない。

  • 読んでみてびっくり。ノンフィクションのドキュメンタリーとは思わなかった。男子4×100Mリレー、通称4継の選手を追ったドキュメンタリー。スポーツ全般に詳しくない私が読んでも、過酷な世界を生きる選手が生き生きと描かれていて、通勤電車の中で読み入っては人生のことをしみじみと考えてしまった。先にこの本を読んでから北京を見たかった。本当にそう思う。

  • 陸上、特に4継の魅力のとりこになっている著者による、日本のトップアスリートのルポ。
    この本の奥付が2008年7月、ということはそのほんのすぐ後、この4継メンバーはメダルを獲得したことになりますね。
    正直なところ、北京のとき、真っ先に「一瞬の風になれ」を想い出しました。多くの小学生、中高生のスプリンターが、あれをみて自分もあそこで走りたいと思ったんじゃないでしょうか。
    陸上っていいよなあ。もっとテレビでやるといいのにな。

  • オリンピックで感動をくれた、男子リレーのドキュメントということで読書。

    ・あらすじ
    『一瞬の風になれ』の佐藤多佳子が描く日本男子リレー。
    大阪世界陸上から、北京オリンピック直前までを描いた作品。

    いや〜、すごい!! 前半はずーっとウルウルしっ放しでした;
    若手の塚原、高平。ベテランの末次。そしてそんな彼らが尊敬して止まない、長年日本の頂点に立ち続ける男・朝原宣治。
    とにかく朝原選手の愚直とも言える陸上に対する姿勢には本当に涙が出ました。彼らの陸上人生、陸上に取り組む姿勢、そして厳しい競技生活とは別にある、普通の生活。これを読んでから、北京の銅メダルの走りを見てみてください。涙が枯れます;;
    残念ながら北京の手前までしか描かれてませんが、北京の走りを見れば、彼らの信じた道が正しかったのだと確信できます。

  • 陸上4継日本代表選手5人の、世界陸上大阪大会から北京五輪に向けてのドキュメンタリー。

    陸上選手って才能のある人たちだから速くて当たり前、という考えを改めなくては!と思わせてくれました。
    世界で活躍するには才能だけではだめなんですね。
    今まで以上に努力する、死んじゃいそうなくらいに体を痛めつけながらのトレーニング、重圧に負けない精神力。

    1年のスパンで体を作ることも初めて知りました。
    秋から体のメンテナンスを始め、冬場は基礎的な体をつくり、春からスピードアップのトレーニング。
    大阪大会の半年前にアジア大会があり、このサイクルを保てなかったのが大阪大会の調子が振るわなかった原因のひとつだったようです。

    でも4継は強かった。
    一人ひとりの成績は振るわなかったけれど、4人の力が集結したらとんでもないパワーが生まれた。
    それは北京につながる結果だった。

  • 2020東京オリンピック
    コロナで1年の延期
    出れるはずの人がでれなかったり、ベストコンディションに持っていけなかったり、練習がままならなかったり、自身の身体の限界を感じたり、とにかく選手をはじめいろんな意味でパーフェクトではないまま、不安要素いっぱいで開幕したであろう。
    そこで期待の4×100。
    息を呑むスタート、まさかのバトンが2走へ渡らず…

    何も、
    誰も悪くない。

    そしてこの本。
    正直めちゃくちゃ飛ばし読みしたのだけど、とにかく取材力凄い。
    ただ活字でスポーツのドキュメンタリーを読むのが向かなかったようで…
    著者の勉強っぷりは素晴らしい。
    選手たちの肉体的、精神的日々の努力や希望がすごく伝わってきた。

    また次の機会はメンバーも変わるだろう。
    ある意味一期一会のこの種目、決して無駄ではなく、素晴らしい闘いだった。
    きっと次の選手へこの情熱が受け継がれるんだなぁ
    今後の陸上界に注目していきたい。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。1989年、「サマータイムで」月刊MOE童話大賞を受賞しデビュー。『イグアナくんのおじゃまな毎日』で98年、産経児童出版文化賞、日本児童文学者協会賞、99年に路傍の石文学賞を受賞。ほかの著書に『しゃべれども しゃべれども』『神様がくれた指』『黄色い目の魚』日本代表リレーチームを描くノンフィクション『夏から夏へ』などがある。http://www009.upp.sonet.ne.jp/umigarasuto/

「2009年 『一瞬の風になれ 第三部 -ドン-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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