最強伝説 黒沢 (11) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091808028

作品紹介・あらすじ

▼第82話/端緒▼第83話/突進▼第84話/本陣▼第85話/不死身▼第86話/惨状▼第87話/決起▼第88話/敗走▼第89話/祝勝会▼第90話/みんな

●主な登場人物/黒沢(穴平建設社員で現場監督。44歳独身)、仲根(藤崎二中でダントツの最悪・最強のワル。ケンカが強い)
●あらすじ/暴走族・ガロンキッズがついに攻め込んできた! 対するは男としての、人間としての矜持をかけて彼らと戦う決意を固めた、路上生活者+黒沢組連合軍の精鋭先発隊! 黒沢はまず、大病院院長の息子として将来を約束されている身でありながら、ガロンキッズの大将の座についている御木に揺さぶりをかけ…(第82話)。
●本巻の特徴/男たちの人生をかけた戦いが始まった! それはケンカ慣れしている生来の“肉食動物”に対し、身を守ることに慣れた“草食動物”の戦いでもあった。それでも黒沢たちは作戦通り、勇敢に立ち向かっていくが、果たしてその結末は…!? 最強伝説、ここに完結!!

感想・レビュー・書評

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  • 妙な高揚感を覚えたまま、気付けば最後まで読んでしまった。

    手短かにまとめると、44歳の冴えない土木作業員のオヤジが、(本当に冴えない。ああはなりたくないという感じである。)同僚の若手現場監督に嫉妬して空回りしたり、オヤジ狩りの中学生に決闘を挑んだり、ロクな話じゃないような…

    しかし、
    戦うということに対する人間の恐怖、そしてそれを乗り越えていく様を、これほど身近に感じさせてくれる作品はこれまで読んだことがなく、不思議に引き込まれてしまった。

    本作品のように、日常生活で命をかけて他人と戦わなければならない場面はそれほどないだろう。(勿論個人差はあるが。)
    しかし、他人と話すうち、相手の言っていることに対して自分の中に違和感を覚え、それに気付きながらも、その人との関係が悪くなることを恐れ、議論せず穏便に済ますことは、ままある。

    そして、そういったことを繰り返すうちに、議論することを忘れ、それで安心を得られるかと思いきや、逆に閉塞感に追いつめられていく自分が居るのだ。

    確かに今、自分はその過程にある。冴えないオヤジと馬鹿にした黒沢は、自分の未来の姿だ。
    しかし同時に、何歳でも遅くはない、それに気付いたら戦え!という作者のメッセージを強く感じた。

    なんでもかんでも好戦的に反抗するというわけではない。他人との関わり合いの中で、自分の譲れない部分、自分の心の違和感を冷静に認識し、論理的に主張していく、そんな当たり前とも言えることを、今一度肝に命じたい。

  • これが最終巻だなんて未だに信じていない。
    信じられない。
    黒沢に会いたい。

  • 重いダンベルを燃やしたのにびっくり!中根が御木に金もらって、「安心しろ、お前の金はものを言ったさ、軽く蹴り、軽く殴る。手加減してやる」って返しが最高!

  • 黒沢の矜持はいかに。老女が叩かれる理不尽さに男黒沢たちあがり、ひいてはみんなの心を動かす。

  • 最終巻を見つけたので購入。
    一巻を読んで、先を読み進めるのをどうしようかと思っていたが、この最終巻を読んで、読み続けようと思った。
    なるほど、最強伝説。
    けど、これで完結はせつない。

    (350)

  • じわじわ圧死していくような日々…

  • 捨ててあった雑誌で新黒沢を読んで知った。
    面白すぎて、一気に全巻読んでしまった。
    最後、観鈴ちんエンドは本家には及ばないが感動した。
    でもこれで終わりだったら、残念すぎた。
    新連載始まってうれしい。









    藤原カムイのエデンの戦士たちも再開してくれよ。

  • この11巻でこのお話は終わり。
    えっ・・・。
    こんな終わり・・・?
    という終わり方だった。
    あまりにあっけなく・・・。

    暴漢事件が片付いた黒沢。
    だが今度はたまたま知り合ったホームレスたちを襲撃する若者たちから救おうと立ち上がる事に-。
    そこには今まで黒沢が築いてきた人脈、戦いの知恵が生かされる事となる。
    しかし、土壇場になって、恐れをなし逃げようとするホームレス。
    黒沢もそれなら・・・と一時は手を引こうとするが、一人のホームレースの老女が置き去りにされると知り、再び立ち上がる。
    皆に決起をうながす黒沢だったが、肝心な時にホームレスたちは足が竦み動く事ができない。

    時々、今までも黒沢が言っていた。
    このまま何もしないでオメオメと歳をとっていいのか-。
    今回も、いずれ朽ちて死ぬ時にその死の間際、女一人救えなかったと思うだろう、と皆に言う。
    この言葉はいつも説得力がある。
    結局、命を燃やし尽くしたならそれでいいのか。
    自分に嘘なく生きられたなら・・・。

    1巻で黒沢は痛烈に願っていた。
    人望が欲しい!と。
    その願いはかなえられた。
    それは自分自身の手でつかんだもの。
    とても温かいものだった・・・。

  • 切なく自分とオーバーラップして泣けてくる。
    ラストまで冴えない中年男子への応援ギャグ漫画。

  • 遅すぎる自分に対する決起。その結末に胸を締め付けられる。

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著者プロフィール

1980年、『よろしく純情大将』でデビュー。代表作は『賭博黙示録カイジ』、『天』、『銀と金』、『最強伝説 黒沢』、『賭博覇王伝 零』など多数。現在、『賭博堕天録カイジ 和也編』、『アカギ』を連載中。

「2012年 『賭博覇王伝 零 ギャン鬼編(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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