模倣犯 (下)

著者 :
  • 小学館
3.84
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本棚登録 : 5941
感想 : 528
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  • Amazon.co.jp ・本 (701ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093792653

作品紹介・あらすじ

炎上しながら谷底へ落ちていく一台の車。事故死した男の自宅には、数々の「殺人の記録」が。事件を操る真犯人の正体は…!?あまりに切ない結末!魂を抉る驚愕と感動の三千五百五十一枚。

感想・レビュー・書評

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  • 発刊後17年目にしてやっと読んだ長編。最後の方は少し走り過ぎた印象だったけどそれなりに楽しめた。私のお気に入り人物はやっぱり豆腐屋の爺さん有馬義男だな、ちょっとカッコ良すぎる役回りで出来すぎだけど。一時は宮部みゆきに嵌まって書くモノ次々に読んだけど近頃ひさしぶりに彼女の作品を読んでやっぱり上手いなぁと思う。ハズレが無い作者だな。

  • 上巻は1週間。
    下巻は1日で読み終えた。
    とにかく夢中。
    続きが気になるなんてものではなかった。
    上巻と同じように心を無にして、とにかく読み進める。
    深い悲しみもあり、僅かな希望もあり。
    でも知らなければいけないことだと思い、しっかり読んだ。

  • なぜ模倣犯という題なのか不思議に思いながら読み進めていった。最後にやっとわかった。

  • 2022.10 図書館借本
    *
    とにかく早くピースが捕まってほしいと願いながら読んだ。ピースが捕まらずに終わるのも想像して、そんな結末にならなければいいなと思った。展開のスカッと感が良かった。
    先に栗橋と高井の真相を知りながら読み進めてるからとにかくピースを捕まえてくれとなったけど、本の中の大衆と同じで誰が真犯人なのか、真実を知らない状態でも読んでみたかったなと思った。

  • 物語の全体を通して、強く心に残る有馬義男さんの心の強さ。最後に涙を流せて良かった。滋子が真っ向から向かっていった真犯人との対決。亡くなった人の無念、残った家族の苦しみに胸が震える物語でした。2018年読んだ本のランキングで確実に上位になりそうです。ずっと積んでいた大作。ようやく、読めた。(感動)

  • 事件はさらなる方向へ動き出し、登場人物たちがそれぞれ語りだす。私の単純な一人称の考えではとてつもなくすごいことで、その場面場面で感動がありました。事件にかかわった人々が、その時間と共にいろいろな経験をし、それに伴う感情の流れが丁寧に表現されています。悲惨な事件もようやく終わりを迎えますが、事件を解決した側の決意、被害にあった家族の切なさなどエンディングもさすがでした。

  • 下巻は2部の終盤と3部が収録されています。
    2部は連続殺人犯の二人組が同級生の青年を罠に陥れ、罪をかぶせようと画策する。
    そして、罠にはめられる青年は彼らの企みを知りながらその罠に飛び込んでくる。
    かつて優しかった、幼馴染である犯人の内の一人を救うために。
    しかし、それは悲劇へとつながっていく。
    そして、3部は2部の結末により新たに生まれた被害者、そしてそれに関わる模倣犯、さらに彼を追う刑事の姿を描いている。

    序盤は面白いと思いました。
    緊迫感があるし、必要だと思われる描写がほとんどでテンポよく読める。
    でも3部に入ってから、いつもの如く丁寧に書き込まれすぎていて、読んでいてしんどくなるし退屈になる。
    ストーリー自体は面白いのに間延びした印象になるのが残念。
    これをギッチリ書き込まれていて読みがいがあると感じるか、もっと省略した方が良いと感じるかは読む人の好み次第だと思います。
    また人物の描写もかなり作者の思い込みが強いと思う。

    2部で罠にはめられる青年は、殺人犯の二人に子供の頃いじめられていた。
    頭も良くないし、グズだし、とバカにされていて、自分もそういう人間だと分かっている。
    でも大人になるまでに彼はそういう自分が自分なんだと認めて、コツコツと日々を築きあげて生きてきた。
    それに比べて犯人たちはプライドや理想は高いがそれに現実が追いつかない。
    空疎な日々を重ね、築いたものがないために、自分を大きく見せるには背伸びするしかない。
    そんな事を2部を読んで感じました。

    ストーリーは連続殺人事件を扱ったものだけにどうしても重たくなりがちですが、それより本自体が分厚くて重たかった。

  • エグい…(T^T)
    マスコミがエンターテイメントを求めている姿と真実を暴く両面を見せつけ、大衆がそれを楽しんでる姿が気持ち悪い。
    被害者の家族がもてあそばれる姿がまた気持ち悪い。
    浩一が犯人なのはわかっているのに(読者側)どうにも進展しないのが胸に重い感じだった。
    救いなのは真一と豆腐屋と滋子が落ち着くところに落ち着いたこと。

    日頃からマスコミ(特にワイドショー)に踊らされることがおおい視聴者。
    マスコミが真実を暴くだけのものならいいが決してそんなことはない。
    いろんな人たちを傷つけているのも確か。
    自分で情報を見分けられるような目をもっていきたいのと「大衆」のようにはなりたくない。

  • 面白かった!!!最後どんな終わり方になるのかドキドキだったけど、シゲちゃんがテレビの生放送中にピースを落とし入れる作戦が上手くいってめっちゃスカッとしたーー!!!よかった!!
    『模倣犯』というタイトルの意味もここで回収されててよかった!上巻読んでる時からなんでこの作品のタイトル『模倣犯』なんだろうって思ってたから、それが分かったのもスッキリした。

    有馬のじーさんが推しだったから、最後までめちゃくちゃ活躍してくれて嬉しかった!
    武上も篠崎も、みんなキャラが立っててほんとよかった。

    最高に面白い作品だった!!!!!

  • ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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