空白の叫び 上

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 541
感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (582ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093797290

感想・レビュー・書評

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  • まだまだ前哨戦。
    後半に期待。

  • 貫井さんらしい作品。系統としては「神のふたつの貌」とか「修羅の終わり」の方に属しますかね。僕は、貫井作品の中では、どちらかといえばこういう方が好みです。
    淡々と物語を紡いでいるのだけれど、その実、内容はとてつもなく救いが無くて。でありながら、作品世界にはぐいぐいと引き込まれて。読後感の寂寞とした感じもまさに貫井作品の真骨頂ですね。

    暗い上に救いがない物語なので、万人にお勧めはしづらいのですが、僕的には「とても面白いですっ!」と太鼓判を押させていただきます。

  • 何の繋がりもない少年達、3人が同じ時期に殺人を犯し、少年院に入ることになる。出所してから彼らは…。
    とても重いテーマの小説です。でも、読むのを止められず、上下併せて1200ページを一気に読みました。子供の奥底に潜む悪意や殺意がどのように生まれたのか、読みすすむ程に驚きます。

  • ふつうの少年がなぜ人を殺すのか。世の中への違和感を抱え、彼らは何を思い、どんな行動に出るのか―やがて殺人者になる三人の心の軌跡をたどった戦慄のクライム・ノベル。
    久藤美也は自分の容姿や頭脳が凡庸なことを嫌悪している。頭脳は明晰、経済的にも容姿にも恵まれている葛城拓馬だが、決して奢ることもなく常に冷静で淡々としている。神原尚彦は両親との縁が薄く、自分の境遇を不公平と感じている。〈上巻〉第一部ではこの3人の中学生が殺人者になるまでを、その内面を克明にたどりながら描く。その3人が同じ少年院に収容されて出会うのが第二部。過酷で陰湿な仕打ちで心が壊されていく中、3人の間には不思議な連帯感が生まれる。

  • 上巻では久藤美也、葛城拓馬、神原尚彦という3人の14歳が殺人者になり、少年院を出るまでが描かれる。単なる「クライムのベル」とは言い切れない重さがひしひしと伝わる。今の若い人は可愛そうだ。外部から与えられる刺激が大きすぎて処理しきれないジレンマみたいなものを感じる。子を持つ親として、他人事ではない。

  • メインの少年3人の心の機微が丁寧に描かれていて読みごたえがあった。

  • 少年の視線で描かれています。

  • 読み終わった後「私はこういう風になりたくないな」って思うんじゃなくて、「もうどうでもよくないか?」って気分になる。好きな文体。

  • ああああああああああああああ

  • 少年犯罪をテーマにした作品。貫井さんにしては珍しく、暴力、性描写ありです。少年たちが犯罪を犯すまでの過程はおもしろく読めたのだが、少年院に入ってからの話がイマイチ。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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