きいろいゾウ

著者 : 西加奈子

• 小学館 (2006年2月28日発売)

感想・レビュー・書評

[nougatglaceさんの感想 · 2013年4月6日]

ツマとムコの気持ちの変化。
前半は田舎ぐらしでのなんでもない日常ですが、後半は怒濤の展開です。

前半のほのぼのとした感じも良いですが、それだけでは読み進めるのが辛いです。

もう少し早く物語の展開があっても良かったのかも…

映画は見ていませんが、ツマは宮崎あおいを想像しながら読みました。

[aiirokaeruさんの感想 · 2013年3月20日]

ムコさんとツマのお話。

田舎の生活ののんびりした話が続くのかと思ったけれど、最終的には不思議なふわふわとした空気がずっと続いていた。

好きな人と知らないところで好きなものが繋がっているというのは素敵なことだと思う。

[しんしゅーまつもとさんの感想 · 2013年3月20日]

　だめだだめだだめだ。また泣いてる。『きいろういぞう』とは関係ないのだけれど、この物語を読んで、思い出して、涙があふれて、とまらなかった。最後の章で怒涛のごとく言葉が押し寄せてきて、それに乗せられ、今私が抱えている途方にくれるほどの不安や、それを大好きな先輩が代弁してくれたこととかが思い出されて、感情の分からないまま涙がとまらなくなった。
　私には、ツマさんのようにいろんな声を聞くことはできないし、ツマさんのように感情豊かじゃない。つい大人のふりをしてただ背伸びしている子供だ。だから、こんなドラマチックは起きない。そんなことは知ってる。でも、いつかはこんなふうに愛されたいし愛したい。そう思った。

[habiさんの感想 · 2013年3月11日]

現実なのか想像なのか。淡く不思議な世界の中で私は心地よくページを進めていました。シリアスにあっていく後半からはぐいぐいとストーリーに引き込まれていきます。

[m941jpさんの感想 · 2013年3月6日]

あたたかく、ほのぼのした前編。
激しくどろどろした後編。

どの場面も時間を忘れて
一気に読み込んでしまう作品。


今の自分とは少し環境が違ったため、
想像でしか感情移入が出来なかった。

でも、もっと自分と重ね合わせて読めていたら、
さらに涙が止まらなかったと思う。

[komato4さんの感想 · 2013年3月4日]

ムコさんとツマの夫婦愛。大地君の手紙に涙。

[summyさんの感想 · 2013年2月18日]

なんか不思議。
気が引かれるところもあるが、なぜか、心が受け入れないところもある。
大地君は、一番大人かも。すてきな子だ。

[yukichi0122さんの感想 · 2013年2月16日]

吸い込まれるようなストーリーでした。ちょっと切ないけど、素敵だなぁと思いました。映画も見たいかも。

[yumecoさんの感想 · 2013年2月8日]

夢と現実を行き来しているような不思議感覚。
ムコ、ツマの夫婦を中心に、その緑豊かな土地では、さまざまな背景を持つ
人々が寄り添いながら生きていく。
彼らの心の動きが交互に映し出され、時々童話が顔を見せる。
こんなふうに気づいた点を書いていくと癒し系作品と勘違いしそうだが、
本作はそうではない。
結局は、一組の夫婦の自分探しなのだ。
読んでいくうちに、二人が互いを想いながらもひどく独善的に感じられて
ならなかった。
特に最後に、不倫された夫が、愛する妻のため彼女のかつての男に
助けを求めるところでは、唖然としてしまった。
その夫だけでなく、のこのこ出かけて行ったムコに対してもまた、
複雑な心境。
さまざまな人々を、さまざまな設定で、しかけたような展開が、たぶん
私好みではないのだと思う。
映画はどんな感じなのだろう。

[gurigura0123さんの感想 · 2013年2月6日]

西加奈子の描く夫婦がとても好きだと思う。結婚よりも夫婦という生態にとても興味を持つ。

著者プロフィール

1977年イラン・テヘラン生まれ。2004年『あおい』で、デビュー。07年『通天閣』で「織田作之助賞」、13年『ふくわらい』で「河合隼雄賞」を、15年『サラバ！』で「直木賞」を受賞した。その他著書に、『さくら』『漁港の肉子ちゃん』『舞台』『まく子』『i』などがある。23年に刊行した初のノンフィクション『くもをさがす』が話題となった。