14歳、明日の時間割

著者 :
  • 小学館
4.15
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本棚登録 : 207
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093865241

作品紹介・あらすじ

文学界騒然の中学生作家待望の第2弾小説!

現在、青春時代のまっただ中にいる方はもちろん、学生時代が遠い昔という大人や遥か彼方という熟年世代まで、どんな世代も共感できる、笑える、そしてホロッと泣ける、全方位型エンジョイ小説の誕生です。
短編小説を学校の時間割に見立て、7つの物語が展開されます。

短編小説が入賞。作家となった少女への国語の先生のお願いとは。半分は私小説を思わせる作品。

家庭科を得意とする少年が抱える事情と、見守る少女の想い。思わずキュン涙必至です。

都会への転校を前に、孤独感に苛まれる少年の再生物語。少年の孤独と不安を癒やしたのは……。

ダメな大人たちに囲まれた少年のピュアな成長ダイアリー。中学生目線の鋭い大人描写が胸に迫ります。

孤独な少女の心の葛藤と青春。ヒリヒリした中学生ならではの複雑な感情に、誰もが共感を覚える一編。

体育が大の苦手な少女が決意した大きな挑戦と努力。彼女の周りの人々の生き様と「生きる」ことへの希望。

夢を持ち続ける大人、先生の苦悩とリアルな心情。大人はいつまで夢をみていいのか。
全7編。

【編集担当からのおすすめ情報】
デビュー作にして10万部のベストセラーとなった「さよなら、田中さん」の続編希望の声が多い中、「これだけ、と思われたくないのでまったく違う作品を書きます」と始まった挑戦。何度もハードルの高い宿題、改稿を乗り越えたあげく、彼女でしか書き得ない、珠玉の短編集が誕生しました。
この瑞々しさ!この感性!
いたるところで共感し、爆笑し、懐かしく想い、目からウロコが落ち、ハッとさせられ、そしてホロッと泣いてしまう。全世代が心から愉しめる一冊です。
「私たちが、同時代に鈴木るりかという作家を得たこと。これは事件だし僥倖だし大きな希望です」という俵万智さんのことばを、誰もが実感できる傑作です。
装画は大人気の矢部太郎さん(カラテカ)。小説への描き下ろしイラストは初となります。カバーイラストはもちろん、表紙や扉、各章終わりなど随所で素敵なイラストが愉しめます。

感想・レビュー・書評

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  • 『さよなら、田中さん』の衝撃が、単なるビギナーズラックじゃなかったことを証明してくれる第二弾。これまたすごい。
    田中さん、大好きだったから、あの母子超えるキャラなんてそうそう生まれてこないだろうなんて思っていたのだが、いやはや、るりかちゃん、さすが。
    14歳のころって、それぞれがなにかしら悩みを持っていて、その悩みっていうのは大人になれば「そんなことで悩まなくても」って思っちゃうくらいの者だったりもするのだけど。だけど、その悩みのひとつひとつにつまずいたり立ち竦んだり後ずさりしたり、しているわけだね、14歳。
    そのリアル14歳の渦中にいるるりかちゃんだから、その悩みを内側から描くことができたんですよね、あたりまえだけど、これってある意味とても勇気のいること。自分の「今」を描くのってとても恥ずかしかったり苦しかったりするはず。それを物語にするためにどこか少し離れたところから「今」を見る眼が必要なわけで、その眼をもっているるりかちゃん、本当にすごいなと思った。
    そして今作では、中原君という「間違いなくいい子」(だけどやはり悩みを抱えている)をピンポイントで登場させることで過剰に渦中に巻き込まれることなく第三者として彼らを見守ることができる。その立ち位置も心地よくて。
    14歳だったころの自分の、毎日の滑稽なほどの悩みっぷりを思い出してしまった。

  • すごい…まじでぜんぜん14歳とは思えない…
    それぞれの章が同じ学校の生徒とか先生のお話になってて、
    思春期ならではの悩み〜〜って、くぅ〜〜っと懐かしくなりつつも
    この子本当に相当読んで書いて来てるんだろうなっていうのがわかる文章でした。
    おっきなぶっ飛んだ設定があって〜とかではなく、
    日常を丁寧に書いてあって、
    最後はどこか希望が残るさっぱりした読了感は、私の大好物です!

    全部の章を通して、運動神経抜群、眉目秀麗、すごい良いヤツな
    中原くんときめく!!!中原くんクラスにいたらもうみんな好きになっちゃうわ!


    14歳の若い輝きに目を潰されるかと思いましたが、
    ふっつ〜〜に良い本だったので、心が洗われました。

    あ、一個だけ気になったのは挿絵…が気が散る…
    表紙は別にだれが書いてようが、映画の写真になってようが、カバーしちゃったり、読んでる時に目に入らないから全然気にしないんだけど、挿絵って絶対読んでると目に入る分、重要だよね…
    私のイメージとぜんぜん違う挿絵が各章の最後に入るからその度になんか読了感に水を差された。

    文庫とかになった時には挿絵抜かれるかな?
    個人的には挿絵描いてる人と感性が合わなかったので挿絵なしでいい。

  • 誰かの顔を思い浮かべながら、ひと目ひと目ひたすら編み続けた彼女は、ただただ無心で編むよりも、きっと子供ながらに幸福な想いをさせて貰っていたのだと思います。
    誰かの為に贈りたい、初めてそう思い努力した日々を忘れない。
    誰かの為に涙が止まらない、どうして君じゃなくて私が泣くの、初めての感情を忘れない。
    少女にはまだまだ知らないこと、知らない感情が沢山あった。だけれど、急がなくていいんだよ、ゆっくり大人になって知っていけばいいんだよ、と私は頭を撫でてあげたいのだ。
    自然と呼吸を繰り返していることは当たり前では無く、奇跡だということを改めて意識した気がします。苦しい時、無心で深く深く、深呼吸してみる時がある。血流、心音、体温を感じ、一筋の涙が頬を伝った。ああ、私は生きている。
    14歳にして生と死について語る作者に最初は驚嘆したが、よくよく考えれば、自分もその頃から意識して悩んでいた。きっと、実際そういう子は少なくないのだろう。問題は、親になってその感情を忘れてしまって、親にだからこそ打ち明けられぬ辛さを気付いてあげられないことなのだと私は思うのです。
    お風呂で泣きたくなるのが何でなのか、私はこの歳になって教えられた気がします。水に流してしまいたいから。1日分の涙を。今日も生き抜いた苦しみを。誰にも見せられぬ弱さを、流してしまいたいから。
    死後の世界では、苦しみ、悲しみ、痛みの全てを忘れてしまえるのでしょうか。歩けなかった人は走れるようになり、痛みも消え去り、沢山泣いていた人は幸せそうに笑っている。
    そうであればいい。
    私が今泣いている分、それであればいいと、本当は愛していたと心から、涙と願いを水に流しました。

  • 天才が現れてしまった。彼女はこの説得力を一体どこで身に付けたんだ!?登場人物がいちいち説得力があるのでたまげた。「俺は孤独だ」とか「あいつは人気者だ」って説明しちゃう小説家だらけのなか、ルリカさんは違うのである。読んでみれば、「この人はこういう人なんだろうな」というのがわかる。国語の先生とおじいちゃんのキャラは本当に秀逸。
    この子、絶対同い年で「小説書いてるんだ」って子たちの自信をへし折ってると思うのです。
    そもそも将来の夢がシナリオにも挑戦したいって、見てるスケールがちげえや!

  • 語彙力が豊富でそれをひけらかない文章 表現力
    言葉を紡ぐ人はやはり違うのだなと思いました
    まだ中学生 これからの作品に期待です

    私が額田王、西行の和歌と出会ったのは中学生の頃、大和和紀先生の漫画の中でした
    いまだ心に残る歌にまたこうして出会えるとは

  •  14歳の彼女の著書は2作目で、前作は「さようなら、田中さん」が十万部を突破したという。調べてみると、小学館が主催する「12歳の文学賞」史上初の3年連続大賞を受賞したと書いていた。
     短編を学校の時間割に嵌めて物語を繋いで一時間目 国語から家庭科と続き五・六時間目は体育、放課後になっている。勿論、14歳なりの目線で書かれていますが、時々「ハッ」とするような事や涙を誘うこともありました。僕自身は、頁数や文字の大きさを考慮すると半日もあれば読めてしまいそうな量なのに読書中に、過去の自分を思い出し妄想に引き込まれ時間がかかりました。
     余談ですが、小説家山本周五郎の作品「樅の木は残った」は歴史時代小説で、山本氏の長編三部作の一つと言われ名著です。これは本書の中で紹介されています。
    「恐るべし、14歳!」
     しかし、一年ぶりの出版がこのまま続くとは限らない。次回作の期待はあるけれど、暖かく見守りたいですね。

  • 「さよなら、田中さん」に続く第二弾。やっぱりうまいよねえ。語り口が自然で、すーっとお話に引きこまれていく。笑ったり、ホロッとしたり、楽しんで読んだ。

    妙に背伸びした感じがないところが、実に大したもんだなあと思う。だって中学生だよ。なかなかここまでこなれた観察眼と描写の力は持てないのじゃなかろうか。特に突飛な設定のない話を、説得力たっぷりに語るのは、ベテラン作家でもたやすくないはずだ。

    才能、と言ってしまえばそれまでかもしれないが、そう言うしかない気がする。他の分野はともかく、こと文才に限っては、もともと高いレベルで持ってる人というのが間違いなくいると思う。作者もその一人。

    「さよなら~」でもそう思ったが、連作短篇のなかでも、ユーモラスな話が特にいい。何気ない描写に笑わせられる。どんどん書いて、また読ませて欲しいです。

  • 時間割風連作短編集.7編
    それぞれ主人公(語り手)が代わっているが,代わらず登場する中原くん.優等生ともちょっと違うのだけど,中学生にして自分の核となるものがブレない自然体で,こういう人を描けるのがとても素敵だ.もしかして本当にモデルがいるのかな?特に気に入ったのは「道徳」.ミチさんのことが知りたいです.

  • 天才、出現!前作も傑作でしたが、本作も傑作。笑えるとこと悲しいところの描写、バランスがいい。人間観察が深いのもいい…というか、中学生でこれはある意味コワい。

    それはそれとして。作中で出てきた、ゴミの中で暮らしている女の子のドキュメンタリーって、

    BS世界のドキュメンタリー プラスチックチャイナ

    ではなかろうかと…私も見ました。

  • 中学生という年齢の作家が書く文章として大人びているのかと言われれば、相応のみずみずしさが有って、変に大人ぶっていない所がとてもいい所だと思います。
    難しい所や言い回しに頼る事無く、分かりやすく身近なテーマで書ける所が、精神的に成熟していると感じます。自信が有るからこそ小細工しなくても書けるのでしょう。
    面白さとしては今回及第点という所でしたが、読んでいて楽しい気持ちや、悲しい気持ちが素直に引き出されて気持ちいいです。

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著者プロフィール

鈴木 るりか(すずき るりか)
2003年東京都生まれ。史上初、小学4年生、5年生、6年生時に3年連続で小学館主催『12歳の文学賞』大賞を受賞。あさのあつこさん石田衣良さん、西原理恵子さんらが、その才能を手放しで絶賛した「スーパー中学生」。2017年、14歳の誕生日に大賞受賞作を含めた連作短編集『さよなら、田中さん』発表。近年では珍しいローティーンの文壇デビューで、各メディアの注目を集めベストセラーに。

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