タスキメシ 箱根

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093865579

作品紹介・あらすじ

箱根駅伝100年!胸熱スポーツ小説決定版

あの眞家早馬が「駅伝」の世界に戻ってきた!
大学卒業後、管理栄養士として病院で働いていた早馬は、紫峰大学駅伝部のコーチアシスタント兼栄養管理として、部員たちと箱根駅伝初出場を目指すことになる。高校時代、大学時代も陸上の名門校で長距離走選手として期待されたものの、怪我から思うような成績を残せなかった早馬。その背景にあった、嫉妬、諦め、苦い思い――。数々の挫折を経験した者として部員たちに寄り添い、食の大切さ、目標達成の楽しさを伝えようと奮闘する早馬。そんな彼のことをキャプテンの4年生、仙波千早は最初は受け入れられずにいたが……。
一度も箱根駅伝に出場できない弱小チーム。でも、だからこそ、「箱根駅伝に出たい」「箱根を走らせてやりたい」。徐々にひとつになっていく千早たち部員の熱い願い、そして早馬が見つけた新たな夢は、果たして叶うのか――。
臨場感溢れる箱根駅伝本戦の描写とともに、丁寧に描かれるそれぞれの心情。エリートではない若者たちの夢、苦悩、様々な思いが、箱根路を駆け抜ける!


【編集担当からのおすすめ情報】
熱い感動を呼んだ「タスキメシ」から早4年。待望の「タスキメシ」続編は、箱根駅伝が100周年を迎える駅伝シーズンの始まり、2019年秋に、と数年前から構想していました。
文句なく面白い!と、箱根駅伝レジェンドの柏原竜二さんも絶賛。
リアルな練習風景から緊迫したレースシーン、圧巻の箱根駅伝本戦。そしてその裏にある熱いピュアな夢と見守る大人の想い、友情、絆、ほろ苦い現実……。前編となる「タスキメシ」の登場人物達もそれぞれが魅力的に歳を重ね、現代を生きています。
駅伝好きにはもちろんですが、駅伝をまったく知らない方々の胸をも熱く震えさせる、青春スポーツ小説の大傑作の誕生です。
前編となる『タスキメシ』も待望の文庫化をして同時発刊します。

感想・レビュー・書評

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  • タスキメシ 箱根 「タスキメシ」の2冊目
    2019.11発行。字の大きさは…小。

    大学を卒業し、管理栄養士として企業に3年勤めた眞家早馬は、大学に帰って来る…。

    物語は、箱根駅伝を目指して早馬が、紫峰大学大学院へ入学し、自身が大学時代に走ることが出来なかった箱根駅伝を栄養管理兼コーチアシスタントとして駅伝部の寮である紫苑(しおん)寮に入り、部員たちと共に箱根へ。
    大手町から芦ノ湖まで往復し、217.1キロを10人の選手で襷を繋ぐ。
    長い長い距離を、紫峰大学の江戸紫色の襷が繋がるか…。

    毎回、早馬が作る料理が美味しそうで、私も食べてみたい(笑)。
    「蜂蜜レモンソーダ」は、私にも作れそうです。

  • 箱根駅伝まで1週間! 額賀澪から三浦しをんまで、読めば感動が増幅する“駅伝小説”を一挙紹介|Real Sound|リアルサウンド ブック
    https://realsound.jp/book/2021/12/post-935193.html

    タスキメシ 箱根 | 小学館
    https://www.shogakukan.co.jp/books/09386557

  • タスキメシ2作目。
    早馬が大学院生となり、管理栄養士兼コーチとして駅伝チームを支えることに。
    ケガに苦しんだ選手時代の経験からくる言葉がどれも心にぐっとくる。
    箱根駅伝の描写も臨場感があって、ハラハラしながら一気に読了。

  • ランニングが趣味のためとても楽しく、そして感動しました。
    『努力は報われない、努力は裏切る』確かにそうだなと、報われるのは運もあり限られた人なのかな。けどそれを許せる許容させられるメンタルが大事だなと。
    もちろんメシの事もいっぱい書いてあり栄養の勉強にもなりました。
    箱根駅伝やこういう本読みたいと思いました。

  • 「タスキメシ」の続編。

    紫峰大学駅伝部の学生寮に、コーチアシスタント兼管理栄養士を担当するという眞家早馬がやってきた。

    学生時代は、同級生や弟ら、現在東京オリンピックの代表入りを目指すトップ選手たちとともに走っていた早馬。
    走ることの他に、自分たちの食事について指導され、戸惑う部員たち。

    ことに4年でキャプテンの仙波千早は、今年こそ箱根を走りたいと強く願いながらも、早馬が競技者として箱根に出られず、卒業後は競技から離れた仕事に就いた経緯などを知り、複雑な思いを抱くのだが…


    前作では、努力家だが故障に苦しむ兄・早馬と、天才肌の弟・春馬の姿が描かれたが、早馬のその後が読めて嬉しかった。

    ラストで、東京都内を疾走するマラソンランナーたちの姿がちらりと描かれ…
    まさかその後、東京での競技が出来なくなり、さらにオリンピックの開催自体が延期になるなんて…

    このあたりは、もう少し『東京』オリンピックの描写から離れた方が、いつの時代にもすんなり読めるのかも。

  •  「タスキメシ」の続編小説。

     眞家早馬は,一度病院の管理栄養士として就職したものの,スポーツ栄養学をしっかり学んで陸上に関わり続けたいと考え,紫峰大学大学院に進学した。
     すると,駅伝部監督から,アシスタントコーチ兼栄養管理を頼まれる。

     一方,陸上部は,箱根駅伝の予選会には出場するけれど,本戦出場は一度もできていない。
     部員たちは,卒業後実業団に進むものもほとんどいず,一般企業に就職する者が多い。
     その紫峰大学にやってきた大学院生兼アシスタントコーチ兼栄養指導。
     チームのキャプテンの仙波千早は,早馬に対し,どこか苦手だと感じていた。

     「箱根駅伝」を通じ,走ることとはなにか。箱根とは何か。なぜ箱根を目指すのか,青春陸上小説。
     高校生,大学生時代,怪我に悩まされ,大学駅伝を一つも走ることなく終わった眞家早馬。自分ではできなかった夢を押し付けられているのではと感じる仙波千早。
     単純に速くなりたい,強くなりたいだけでは済まされない,陸上の難しさを二人の主人公を通じて感じた。

     特に食べること,栄養について考えることは,怪我に苦しみ続けた眞家早馬の視点や考え方だからこそ,感じ入るものがあった。

     箱根駅伝のレースシーン,素晴らしい。私の語彙力ではどうにも伝えきれないので,とにかく読んで。

     「タスキメシ」でお馴染みだった弟の眞家春馬,日農大のチームメイト藤宮藤一郎,神野向高校のときのチームメイト助川亮介とそれぞれ懐かしいメンツがちらっと出現。

  • タスキメシの第二弾。

    選手が自分の栄養管理の元、モリモリ食べてどんどん走る。
    最初は30人分のご飯を管理して作るって
    どんな感じなんだろうと思っていた。

    カレーのジャガイモ何個いるのさ!って感じだ。

    千早をはじめとする選手たちの肉体と精神の成長であり
    早馬の成長物語でもあった。

    走って終わりじゃないし走らせて終わりじゃない。

    後悔しないためにこの先の自分を描いて今何をするのか!
    答えは自分で見つけて自分で決める。
    箱根駅伝にかけた若者たちがただただ眩しい。

    このタイプの額賀さんはやっぱりいいわぁ。

  • 駅伝好きには たまらなかったです。

    自分としては 箱根よりも 全日本大学駅伝を 注目しています。

    なぜなら やはり 箱根は 一地方の大会です。

    全国では ありません。

    でも 注目度は 段違いですが。

    青山学院の 原監督のいうように 全国大会に 早くなってほしいです。

    ところで 今回の この本 選手が 主人公では ない。

    管理栄養士が 主人公。

    いろいろ 料理のことも 出てきて

    ちょっと 異色の 駅伝 小説です。

    初出場 初優勝なら 奇想天外ですが。

    「風が 強く吹いている」のように 10人で 予選突破 シード権獲得も 夢があっていいのですが。

    こちらのほうが 現実的ですね。

    前作も 読んでみようと思います。

  • 涙が出た。
    アスリートの歯の食いしばりに、人はどうしてこんなにも感動するのか。

    「努力は裏切る」、何回も出るこの言葉がささる。
    「努力は必ず報われる」、「夢は必ず叶う」、これらの言葉よりリアリティがあり、なおかつ、生きる覚悟が感じられる。

    努力する、その道のりを愛したい。

    清く、潔く、心が洗われる物語。

  • 前作はほろ苦い青春としょっぱい男女関係がとても好きでした。本作は前作の主人公早馬が、栄養士兼コーチとして大学駅伝部でアルバイトするのですが、これがまた額賀ワールドが炸裂してままならない事甚だしいです。
    TVで活躍するアスリートの影になっている無数の選手たち。彼らは何を最終目標として走るのか。箱根駅伝という日本中が注目する大会を最終目標としてストイックな毎日を生きている姿がとにかく胸を打つし、駅伝への注目度がうなぎ上りになる名作です。
    正直前作より本作「箱根」の方が胸が苦しくなったし、涙が自然と流れて止まらなくなりました。安っぽい感動ではなくて、ままならなさを受け入れて人生を歩いていく人間の愛おしさが胸に溢れます。
    希望というのはその試合や競技の間だけではなくて、長い間生きていく間に少しずつ固まっていって、そして誰かに引き継がれるものだと思います。
    襷の重さというのはTVで見ていてもとても感じますが、この本の中で書かれたものを読むと余計に感じます。小説というのは作り話ではあるけれど、内面を描くという事にこれほど適した媒体もないのではないか。この本を読んでそんな事を感じました。
    あと、食べ物にも愛情を注いでいます。アスリートの為の食で有りながら僕のようなデブにもアピールする食事です。おむすびが特に美味そうで、おかかとチーズなんて自分でもやりたい。

    • yo-5h1nさん
      おかかチーズおむすび、試されましたか?
      我が家では、クリームチーズ+おかか+醤油を『ねこまんまチーズ』と呼んでいて、あとちょっっっとだけおつ...
      おかかチーズおむすび、試されましたか?
      我が家では、クリームチーズ+おかか+醤油を『ねこまんまチーズ』と呼んでいて、あとちょっっっとだけおつまみが欲しい時の定番です。おむすびの具にも良し、ビールにも合いますよ!
      2020/11/16
    • ありんこゆういちさん
      yo-5h1nさん
      ありがとうございます!まだ試してないんですよ(;^ω^)
      ねこまんまチーズはいいですね!!!ビールにもとても合いそう...
      yo-5h1nさん
      ありがとうございます!まだ試してないんですよ(;^ω^)
      ねこまんまチーズはいいですね!!!ビールにもとても合いそう!こちらの方がマネしやすいですね!
      2020/11/17
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著者プロフィール

1990年、茨城県生まれ。日本大学芸術学部卒業。2015年、「ウインドノーツ」(刊行時に『屋上のウインドノーツ』と改題)で第22回松本清張賞、同年、『ヒトリコ』で第16回小学館文庫小説賞を受賞する。著書に、『ラベンダーとソプラノ』『モノクロの夏に帰る』『弊社は買収されました!』『世界の美しさを思い知れ』『風は山から吹いている』『沖晴くんの涙を殺して』、「タスキメシ」シリーズなど。

「2023年 『転職の魔王様』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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