逆説の日本史8 中世混沌編(小学館文庫): 室町文化と一揆の謎 (小学館文庫 い 1-8)
- 小学館 (2004年5月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094020083
感想・レビュー・書評
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今回の出張でも、例に漏れず出張のお供「逆説の日本史」を読んだ。
あまり人気のない時代の室町時代、さらにマイナーな足利義政が中心の巻だったが、目に鱗の話が目白押しだった。
懶惰の帝王義政と妻日野富子の関係性の面白さ。
将棋、折り紙、風呂敷、花道、茶道など室町時代を起源とする驚き。
勉強になりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本巻では、応仁の乱から山城の国一揆および加賀の一向一揆までの歴史と、能を中心とする室町文化について説明がなされています。
本書のような読みやすい日本史の解説本のばあい、無責任極まる室町幕府八代将軍の足利義政と、恐妻の日野富子というキャラクターに焦点があたってしまいますが、本書では政治的混乱を生み出した背景についてもかなり立ち入ってていねいに説明がなされており、興味深く読みました。
将棋をモノポリーにたとえるなど、著者の連想が大きく飛躍しているように感じられるところもありますが、それも含めてこのシリーズのおもしろさなのではないかと思います。 -
第8巻は、室町時代、第8代足利義政から第9代義稙の追放まで。一向一揆と室町文化に紙面が割かれている。
著者いわく、能(猿楽)の多くが「怨霊が主人公の劇」であり、怨霊鎮魂の儀式。仮面を付けて演じるのは、上演の間だけは怨霊が憑依し、終わったら憑依から脱する事ができるようにするため、とのこと。また、将棋における「駒の再使用」は日本人の大発明であり、死穢を嫌う日本人が戦争ゲームからマネーゲームへと変質させた結果。だから将棋は日本文化の象徴なのだとか。 -
流し読みのため第4章のみ通読。能が怨霊との絶縁体として面を用いている、将棋は死穢の思想を反映した戦争ゲームではなく経済ゲームになっている、などなど。鋭い洞察が随所にみられる。筆者と読者の温度差を多少感じつつも歴史を振り返ることができる良書。
第1章 「懶惰の帝王」足利義政編
第2章 日野富子と傀儡政権編
第3章 国一揆と一向一揆編
第4章 室町文化の光と影編 -
実は、このレビュー、読後ずいぶん立ってから書いてるのですが、この巻は印象が薄い。
この時代に始まった文化への興味がないせいかもしれない。 -
え・・・面白いと思うんだけど。。
将棋とか、、、 -
日本人は悲劇好きなのか