異境 (小学館文庫 と 4-2)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 408
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (484ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094060454

作品紹介・あらすじ

一匹狼の記者と孤立した女性刑事のコンビ!

一匹狼の新聞記者甲斐明人と孤立した女性刑事浅羽翔子が追う謎の失踪事件-。
本社社会部を追われた甲斐は横浜支局に着任早々、失踪した後輩の行方を追うことに。スクープをつかんでいたらしい彼の足跡を辿るうちに警察内部の腐敗した実情と謎の外国人犯罪集団の存在に行き着く。そして、その二つは繋がっていた……。
情報の鍵を握っているのは県警内で孤立している女性刑事翔子。
「俺は君の正義感を信じたい」「組織の人間としてじゃなくて君個人の正義感。正しいと思ったことをやるべきだと思う」
立場は違うが思いは同じ二人の孤独な戦いが始まった……。
ベストセラー作家・堂場瞬一が描く渾身の1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 上司とのいざこざで横浜支社へとばされた新聞記者。そこで知り合った若い同僚が突然姿を消す。
    他の同僚、上司が本人の意思による失踪と決めつけろくに心配もしない中、たった一人で行方を捜し始める。
    序盤から中盤は話のスピード感がなく、手がかりを見つけては行き詰まるの繰り返し。え?このまま結末はどうなるの?ってくらい本当に終わりが近づいてようやく一気に物語が進み始める。
    結末は……うーん、なんだかありがちな話。
    犯人も裏切り者にも意外性はなくて動機も予測通り。大どんでん返し!というスッキリ感もなかった。こういうじんわりとしたミステリーも味わい深くていいのかな…と。

    堂場さんの本なので、期待しすぎていたのかもしれないけど、登場人物も主人公以外はあまり魅力を感じなかった。
    文章は読みやすくて、さらっと読めたけど再読はないですね。

  • うっーん。ちっと真相に迫るまでに間延び過ぎる。事件は余り重要でなく、汚職に迫りたいのか何か?中途半端でした。千葉の道を運転してると見たことある場所。まさに題名通りの感じはする。

  • 上司とモメて本社から横浜支局にトバされた新聞記者・甲斐。
    知り合った生意気な後輩記者・二階がいきなり失踪。
    スクープを追いかけていたという二階の足取りを追うことになった甲斐。真相を探るうちに謎の外国人犯罪組織に行きつくが…。

    行方不明の二階の足取りを追うだけの前半がとにかく長かったな~
    もうページがないけど解決するのかしらんと思っていたら…(って余計なお世話だよってね…)後半の展開が早いのなんのって!

  • 題名の「異境」とは、ヤードのことだったのか。
    行方不明になった、男あるいは女を、主人公が、様々な妨害を撥ね退け、障害を乗り越え、探し求める…。ハードボイルドのひとつのパターンではあるが、堂場瞬一のこの作品は、主人公に、左遷された新聞記者を据えたところに新味があるといえようか。近づいてきた女刑事は、敵か味方か、その相克に躊躇いながらも、ともに敵地へ、・・・そして終焉に。
    このコンビは、シリーズ化されてもいいかも。

  • 新聞記者が主人公。
    本社から横浜支局へ飛ばされた甲斐は、その横浜支局の若手記者が失踪したため、彼の捜索を始める。
    若手記者の二階は支局では嫌われていたようで、甲斐の他に彼を探そうとする者がいなかった。
    しかし、同じ記者として何かを掴んでいたんじゃないかと甲斐は捜索を止めなかった。
    しかも、警察の動きも鈍い。
    何かあるのかもしれないという勘があった。

    刑事ではなく、新聞記者というところが面白そうではあったけど、少し期待外れなところがあった。

    2023.8.31

  • 今回の作品は警察絡みで神奈川県警関係です。どうも堂場さんの作品を読み過ぎたのか神奈川県警は悪の巣窟的存在が目立ちます。私自身 良い印象は有りません。只 この作品の終わり方だと同じ内容で警視庁主体の小説が出来る感じはがします。

  • 主人公新聞記者の同僚が行方不明になった。
    事件か事故か本人の意志による失踪か・・・・なお話。

    舞台は横浜エリア、神奈川県警が登場。
    作者からの神奈川県警に対する叱咤激励満載な一冊。

  • 東京本社から横浜支局へと飛ばされた中堅新聞記者が、不可解な失踪を遂げた若手記者の行方を探り、その先の真相に迫る。実際に汚職事件を起こした過去を持つ神奈川県警への不信感や、新聞記者と警察とのやりとりが元新聞社で働いていたという著者によりリアルに描かれている。

  • 面白かったけどちょっと物語が弱いかな~~。

  • 一匹狼の新聞記者と、女性刑事が追う謎の失踪事件。堂場氏の作品は何冊か読みましたが
    若い女性警察官が結構出てくるんですよね。本作にも女性刑事が登場しますが、性格上か
    華やかさを感じられず、せっかく「若くて美人」なのに、少しもったいない気がした。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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