- Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101047065
感想・レビュー・書評
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言わずと知れた日本民俗学の開拓者である柳田国男さんの、遠野地方に伝わる伝承をまとめたもの。
明治42年より収集し始め、翌年に『遠野物語』として出版されているようだが、119のごく短い物語とは言え、当時の言葉で書かれているので、なかなか理解するのにはてこずる。
しかし当時の文化や生活感が感じられ、親しみを覚えた。
『遠野物語』には山の神、里の神、家の神、山人、山女、雪女、河童、猿・犬の妖怪などについての怪異な話が豊富で、勿論現実のものとは思えないが、どこどこの誰某が経験したと言う具体性もあり、興味をひく。
経験談や親から聞いたと言うのであれば、江戸末期から明治初期にかけてのことだと思うが、その時代背景はどうだったんだろう。
江戸(東京)から離れ、アイヌの文化も残っていただろうし、冬は寒く食べ物にも困る環境で、仲間意識の醸成が大切で、はみ出ることをした時の戒めも、このような伝承に残っているのかもしれない。
今では時代も移り違う風景になっているとは思うが、懐かしみを感じるし、是非訪れたい気持ちにさせてくれた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00610108
日本民俗学のメッカ遠野郷は現在の岩手県遠野市周辺にあたる。その遠野地方に、今なお語り伝えられている民間信仰や異聞怪談の数々。山の神、山女、雪女、天狗、川童(かっぱ)、オシラサマ、オクナイサマ、ザシキワラシ……。これらを採集整理し、流麗な文体で綴った本書は、柳田国男の愛と情熱が行間にあふれる民俗洞察の名著である。(出版社HPより) -
途中で読むのをやめた
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明治48年刊行、明治文語になれるのにかなり時間がかかったけれど非常に刺激的でした。惹かれる。
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岩手県の昔話を集めた民話集。
柳田國男が自分で東北に行き、そこで聞いた話を書き留めたもの。
旧仮名遣いで書かれていて少し読み辛いが、慣れるとすぐ読める。
1つ1つの話は短く、似たような話がいくつも出て来る。
それぞれ別の人から聞いた話で、少しずつ内容が違っていて比べると面白い。 -
高橋克彦さんのあやかしを読んで、そういえば読んでなかったなぁと。最近新装版が出たので購入。
意外と過激…というか、森の中で美女に出会い頭に銃ぶっぱとか(笑。
銃が猟師(庶民?)の手に渡る程度の時代なのに、ちょっとびっくり。
欲を言えば、もっといろんなお話を読んでみたかったです。