北の岬 (新潮文庫 つ 3-3)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101068039

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  • 短編五編を収録しています。

    第一話「ランデルスにて」は、明確なオチをもつ怪奇潭仕立ての作品で、純粋な愛(の不在)をテーマにしています。第三話「風塵」も、やはり怪奇潭のような雰囲気をもつ作品です。

    表題作となっている第二話「北の岬」は、婚約者の直子を日本にのこして二年間パリですごした留学生の男が、修道女のマリ・テレーズへの愛を棄てることができず、帰国後彼女のもとを訪れるという話です。

    第五話「叢林の果て」は、叔父夫婦の家を出てタバコの売り子となったマリアナという女性と、革命軍の兵士であるラウルの語りが交互にならべられるという、風変わりな構成の作品です。

  • 文庫: 240ページ
    出版社: 新潮社 (1974/03)

  • 稚内などを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

作家。1925年、東京生まれ。57年から61年までフランスに留学。63年、『廻廊にて』で近代文学賞を受賞。こののち、『安土往還記』『天草の雅歌』『背教者ユリアヌス』など、歴史小説をつぎつぎと発表。95年には『西行花伝』により谷崎潤一郎賞を受賞。人物の心情を清明な文体で描く長編を数多く著す一方で、『ある生涯の七つの場所』『楽興の時十二章』『十二の肖像画による十二の物語』など連作短編も得意とした。1999年没。

「2014年 『DVD&BOOK 愛蔵版 花のレクイエム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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