仮釈放 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101117294

感想・レビュー・書評

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  • 2011.4.17(日)¥157。
    2011.5.2(月)。

  • 浮気をした妻を殺害した、元教師。
    まじめに服役し、晴れて仮釈放。

    前半の、服役中の閉塞感、恐怖感に息が詰まる。
    罪を犯したとはいえ、塀の中の暮らしは辛すぎる。
    しかし、それでこそ、自分の罪と向かい合うことができるのかもしれない。

    そうやって、向かい合ったにもかかわらず、やっぱり自分が悪かったと思えなかったら。
    ただひっそりと、まじめに生きていこうと思っていたのに、

    目の前が赤い・・・あの時と同じ・・・
    それほどの怒りにかられた時、実行してしまうか、踏みとどまるか、
    何が違うんだろう?
    もしかすると、踏みとどまれる方が、実は異常な心情なのかもしれないな・・・・

  • 2010/09完讀

    前高中老師菊谷史郎因為殺害自己的妻子和妻子通姦對象的母親(去那人家縱火,不小心燒死了他母親),被判無期徒刑,關了十六年之後假釋出獄。他對於殺了人一事一點也不後悔。

    出獄後,保護司的人相當照顧他,為他找到在養雞場的工作(養雞場這部分寫得非常有臨場感~)。雖然出獄之後社會變化很大、物價上升、一個人生活很不安,但在保護司的幫忙下也漸漸步上了軌道。

    平穩而寫實的內容,但這本書的爆點卻隱藏在結局。正當覺得菊谷的生活實在平靜普通到極點時,他娶了妻子。最後妻子一心期待著要讓他脫離向保護司報到的日子,買了被害人牌位回家,卻又釀成了另一樁悲劇…前面一整本書,都不如這幾頁結局的巨大威力。

    (292page)

  • 佐倉出身の架空の人物が三重殺人を犯すという、大変重いテーマの作品ですが、随所に佐倉の風景が描写されており、臨場感せまる作品となっています。

  • 【本文より】おれの神経を最も刺激するような余計な物を勝手に持ち込んだから、このようなことになったのだ、おれを憤らせたおまえがいけないのだ。

    この本はこの記述に尽きる。
    世の中には「刺激」に弱い人がいるのだ。

    他人のお節介で、主人公は二度も罪を犯す。
    他人はよかれと思って主人公に働きかけたが、
    最悪の結果を招いた。

    本人が気がついて、なんとかしようと行動するまで放っておく。
    人は人を変えることはできない。
    だから、他人のお節介はほどほどに。

  • 犯罪を犯してしまう人間の心理に肉薄した名作。


    目の前が真赤になる・・・か

  • 浮気をした妻を刺殺し、相手の男を刺傷し、その母親を焼殺して無期刑の判決を受けた男が、16年後に刑法にしたがって仮釈放された。長い歳月の空白をへた元高校教師の目にこの社会はどう映るか?己れの行為を必然のものと確信して悔いることのない男は、与えられた自由を享受することができるか?罪と罰のテーマに挑み、人間の悲劇の原型に迫った書下ろし長編小説。

  • 080529(n 080803)

  • 読後、「あ〜あぁ。アホやな〜。台無しやん」って思った┐('〜`;)┌

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著者プロフィール

一九二七(昭和二)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。五八年、短篇集『青い骨』を自費出版。六六年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。七三年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、七九年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、八四年『破獄』で読売文学賞を受賞。二〇〇六(平成一八)年没。そのほかの作品に『高熱隧道』『桜田門外ノ変』『黒船』『私の文学漂流』などがある。

「2021年 『花火 吉村昭後期短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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