- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101149011
感想・レビュー・書評
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久しぶりに手に取る。
二銭銅貨にミステリーの郷愁を感じ、
D坂の殺人事件、屋根裏の散歩者では
明智小五郎との久々の再会を愉しんだ。
中でも僕の心を満たしてくれたのは
人間椅子だ。
読後感がたまらなくイイ。
推理小説楽しいね✨詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
江戸川乱歩の短編が好き。
屋根裏の散歩者を初めて読んだときの臨場感と、人間椅子を初めて読んだときのおぞましさが忘れられない。心理試験のトリックも、二銭銅貨のオチも、まさに傑作。 -
何度目の再読か不明。
昔父親が託してくれた数冊の中にあった1冊。多分この本が江戸川乱歩の入口だった気がする。
久しぶりにゆっくり再読しても、不穏なドキドキをもって、ついついページをめくる手が止まることを許さない。
もはや現代では語りつくされた世界観であるものの、今なお色褪せない妖艶な闇の表現力がたまらない。 -
おもしろかった!
設定も突飛で「???」となるけど、そこからさらに広がっていく人間の癖みたいなものがゾクゾクして、読む手が止まらなくなる。
お気に入りは「心理試験」と「人間椅子」! -
ここは鍾乳洞だから薄暗くて落ち着く。
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大正時代に書かれた物なのに、古臭さを
感じない、読みやすい作品でした。
特に人間椅子が強烈でした。しばらくは、重厚な椅子を見ると、思い出しそうです。また、芋虫はグロさの中に悲哀を感じました。身体に関する表現、人の欲や業の深さ、戦前によくこんな作品を書けたなぁ…と驚きました。 -
9つの短編全てが面白い。人間の狂気的な部分を題材としたものが多く、作者である乱歩の変人具合がうかがえる。
おすすめしたいの「D坂の殺人事件」「屋根裏の散歩者」「人間椅子」の3作。どれもミステリーの当たり前とは逸脱した部分のある作品で、見事に騙されてしまった。 -
闇を電灯が照らし、雨音をBGMに夜の学校にて本書を読破。この雰囲気のもと、またこの本を読みたいと思った。
全体を通した、本書のミステリアスな感じがとてもマッチしていたのだ。
「不気味」の一言に尽きる。不思議と「恐怖」とかいった夜も眠れないような怖さはこの本になかった。私の想像力が乏しいのかもしれないが、怖いのが苦手でも読めるので、気持ち悪さにゾクゾクしたい人におすすめの一冊。 -
人間椅子と芋虫。
特に芋虫のあの一言が秀逸すぎて。
新潮文庫の装丁も一生このままであってほしいと思う。