一日江戸人 (新潮文庫)

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  • 本 ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101149172

感想・レビュー・書評

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  • 杉浦日向子さんの作品を読むと、江戸に小旅行に行った気持ちになり、はまってます。

    特にすきだったのは、1日江戸人の入門編から
    江戸の色男(江戸のモテ男は、火消しの頭、力士、与力の三職)
    将軍の1日(地味だけど結構大変)

    初級編から
    浮世風呂(銭湯が混浴だったの知らなかった)
    夏の過ごし方

    中級編から
    江戸見物•軟派編(これぞ江戸前コース歩いて約13キロは挑戦してみたい)
    酒のはなし
    食のはなし•パート2、3(レシピあり)
    相撲•パート2

    上級編
    シャレ
    これが江戸っ子だ(江戸っ子度18チェック)

    1番好きなのは、相撲のお話。
    歌舞伎、遊郭と並んで三大娯楽だった相撲。
    江戸のお相撲さんは夏の晴天10日間しか相撲を取らなかったそう。
    真夏に野外会場で行われ、スモーあるところに血の雨が降ると言われるほどの騒ぎ。
    カンカン照りの暑さをしのぐために、上からお客さんにザパーンザパーンと水をかけるけれど、炎天下の中たちまち蒸し風呂のような状態に。その様子は男のふかし芋状態。(相撲は女人禁制だった為)
    そんな様子を見てみたいと言われる作者に共感しかない(〃ω〃)

  • 115冊目『一日江戸人』(杉浦日向子 著、2005年4月、新潮社)
    江戸の町で人々はどのように暮らしていたのか、衣食住から観光案内、さらには将軍の日常まで、軽妙洒脱な文章で解説。著者自らが描くイラストも多く収録されており、どこまでも楽しく、また大変わかりやすい。
    何より洒落と遊びを重視する江戸の町は、現代人にとってはまるでユートピア。我々はどこでこの豊かさを失ったのだろう?

    〈文化はデコボコなほど活性化する、玉石混交だから、キラキラしてる……そういうこと、江戸人たちは、知っていたに違いありません〉

  • 面白かった‼️
    江戸人とはなんだろうと読み始めた本書。
    知りたいことが沢山描かれていて、ページを捲る手が止まらない(^^)
    時代小説初心者の方も、そうでない方も、楽しめることうけあい。
    あー、楽しかった(^^)

  • 江戸時代の江戸人の、暮らし・性格・流行などについて、多岐に渡るイラスト付きガイドブック。
    読み物として面白いし、資料としても充実。ネタが細かく、作者の江戸人愛が、ぎっしり。
    庶民から将軍まで網羅されていて、知識量にびっくり。昔、テレビドラマでよくやっていた時代劇は、ちゃんと時代考証されていたんだなあと感心。

    イラストも素敵でわかりやすい。手書きのコメントもぎっしり。ただ、文庫で読んだので、イラストの中の字はちょっと読み難くて残念。手書きのところが面白いんですよ

  • 以前から、江戸の暮らしに興味があって、江戸時代を紹介してる本たまに読みます。
    この本はイラストもふんだんに使って、なるほどな、江戸って面白いなと、勉強にもなりました。何より読んでて楽しいです。

  • へーへーそうなんや
    えーまじかー
    の連続でずっと楽しかった
    かぶきもののファッション好きだわ

  • タイトルがまさに内容を言い当てている感じで
    読みやすい文章と楽しいイラストで
    江戸の文化を体験できる本になっています。

    手に取ったきっかけは、
    どなたかのブックリストに上がってたことだったけど、保存し忘れたし、どんなテーマだったかも忘れてしまったのですが、紹介してくれた方、ありがとうございました!!

    江戸時代にも歯磨き粉ってあったのか、びっくり!
    とか春画を紹介するのに、著者ならではの慎ましさ?をもってコメントが書かれていたり、
    終始楽しく読める本でした。

    この本は、江戸の文化を初級から始めて
    中級、最後に江戸っ子の考える粋とはなんぞやを
    説明する上級編で締めくくりますが、
    映画「カサブランカ」の名言、

    女:明日は何してるの?
    男:そんな先のことはわからない、、、

    を引用して
    江戸っ子の粋の概念からしたら
    相手に恥ずかしい思いをさせるなんて失礼すぎると
    言い切ってしまうのが痛快でした。

    時代劇とかをもっと楽しく見られるようになりそう。2025年の大河ドラマは蔦屋重三郎だと言うし、江戸の文化を知る参考書としても良いかもしれません。

  • 時代劇でなじみの深い江戸時代。政治や事件は日本史で習うことはあっても、庶民の暮らしは意外と知る機会がありません。「江戸っ子」庶民のあれこれが、ユニークなイラストと面白く砕けたエピソードで紹介。

    江戸市民の住まいや暑さのしのぎ方、食、遊び方、色男・美女伝やおしゃれなど俗っぽい部分まで、幅広く濃厚に江戸を感じることができます。血気盛んで活き活きと日々を楽しむ江戸人を前にすると当時が羨ましくなるほどです(「殿さま暮らし」は大変だと分かったので一庶民で…)。個人的には「傾く」のイラストにホレボレ。粋とはこうゆうこと。
    巻末には「江戸っ子度を測る18のチェック」なるものが。結果はヒトケタ台で「並の日本人」…江戸っ子気質からは程遠いようです。。

  • めちゃくちゃ面白い!
    江戸に行ってみたい気持ちになる!
    テンポも良いし、キレも良い!?
    どうってこと無い日常を変えることができそうな一冊!
    楽しかった!

  •  もし生きる時代を選べるならば、江戸時代後期の江戸で生活してみたかった。

     月に6,7日も働けば、何とか生活できる長屋暮らしには、朝から晩まで物売りがやってくる。
     夜には、ちょいと夜鳴きそば、普段は茶飯。
     町人のほどんどはフリーランス、思い立ったが吉日で家財道具を売り払って伊勢参りにでも。
     流行り病で平均寿命が短かったところで、死んだら次の世に行くだけよ、とカラっと笑い飛ばす。

     そんな粋な江戸の暮らしの欠片すら残っていない、クソつまらない現代よ。
     今でこそサラリーマンだけど、いまだに何かのモノづくりの職人になりたいと今でも思う。

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著者プロフィール

杉浦 日向子(すぎうら・ひなこ):1958年、東京生まれ。1980年、「通言室之梅」(「ガロ」)で漫画家としてデビュー。1984年、『合葬』で日本漫画家協会賞優秀賞受賞。1988年、『風流江戸雀』で文藝春秋漫画賞受賞。1993年に漫画家を引退し、江戸風俗研究家、文筆家として活動した。NHK「コメディーお江戸でござる」では解説を担当。主な漫画作品に『百日紅』(上・下)『ゑひもせす』『二つ枕』『YASUJI東京』『百物語』、エッセイ集に『江戸へようこそ』『大江戸観光』『うつくしく、やさしく、おろかなり』『一日江戸人』『杉浦日向子の食・道・楽』『吞々草子』等がある。2005年、没。

「2023年 『風流江戸雀/呑々まんが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

杉浦日向子の作品

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