雨の日と月曜日は (新潮文庫 う 17-1)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101185415

作品紹介・あらすじ

何がいけないわけではないのに、孤独でブルーなときがある。雨の日みたいな人生は、どうやり過ごしたらいいだろう。苦労人の父が定年後に自費出版した本、大学時代に憧れた女性の三十年後…人生の光と影を淡い水彩画のように描き、小さいけれど確かな希望を見つけだす。「日本のボブ・グリーン」による、不思議な安堵感に溢れたエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • これほど共感させられた「私による私観」というのは、はじめてだ。ユニークでかっこいい自分であるために努力も重ねるも、「お前は変わっていないよな」と言われる悲しき凡人…最初の章から非常に共感させられました。「私」という存在に興味を持つのは、なんだかかっこ悪いような気がしていたけれど、そんなことはない、ごく自然な感情なのではないかと思わせてくれます。

  • 哀愁ルポライターの上原さんのエッセイ。もっと若いと思ってたが、意外とおじさんなのね。
    心が若い感傷のまま、大人の目で絶望した人達の小さな希望を見ているんだろうな。
    恥ずかしい事も素直に書いている。自分を取材したルポみたい。

  • 十年以上ぶりの再読。これでもかというくらい自分のかっこわるいところまでさらけだして描いたいくつものエッセイ。自分オタクと自他ともに揶揄したりされたりしても。”自分を赤裸々に表現したいという欲求”、”他人を取材しても、そのひとのもっとも個人的なつらい部分にふれたいという思い”を抱えて。そこが、取材して書いた「私ノンフィクション」とは一味違って。そこが再読したくなった理由のひとつ目。◆もうひとつは関川夏央の「私コラム」にふれたところ。(関川夏央最大の魅力は「私コラム」)「水のように笑う」(新潮文庫)「森に降る雨」(文春文庫)「家はあれども帰るを得ず」(文春文庫)「中年シングル生活」(講談社文庫)あたりは、前に読んだ時にも惹かれて、何冊か手に取った。また読みたくなった。以下目にとまったところ。◆「かけがえのない私」の欲望を根の根のところまで探るならば、それは、他人とつながりたい、そのために私を捨てたいということになるのだ。「かけがえのない私」を大切にすることは、「私がなんぼのもんじゃい」につながる◆「あなた、こんなことしてるときが一番楽しそうね」という母のひとことが人生をずっと支えていて。ものづくりに夢中になって我を忘れているときのことを「黄金の時」と名づけ。

  • 自分で考える大切さ!!

  • ¥105

  • 見栄を張るとか嘘をつくとか情けなさを自分と重ね合わせると、笑い話にできちゃいそうな、本

  • 以下のページで感想書いてます。
    http://blog.livedoor.jp/subekaraku/archives/25739652.html

  • エッセイ。サウダーデ。

  • どこかで聴いたことあるタイトルで、読んでみました。こんな語り口好きです。

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著者プロフィール

1949年、神奈川県横浜市生まれ。立命館大学文学部哲学科卒。エッセイスト、コラムニスト。記録映画制作会社勤務のかたわら、雑誌「思想の科学」の編集委員として執筆活動をはじめる。その後、市井の人々を丹念に取材し、生き方をつづったノンフィクション・コラム『友がみな我よりえらく見える日は』がベストセラーとなる。他の著書に思想エッセイ『「普通の人」の哲学』『上野千鶴子なんかこわくない』『君たちはどう生きるかの哲学』、ノンフィクション・コラム『喜びは悲しみのあとに』『雨にぬれても』『胸の中にて鳴る音あり』『にじんだ星をかぞえて』『こころが折れそうになったとき』『こころ傷んでたえがたき日に』などがある。

「2021年 『晴れた日にかなしみの一つ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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