螺旋の手術室 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.62
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本棚登録 : 570
レビュー : 87
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101210711

作品紹介・あらすじ

読書メーター読みたい本ランキング第1位。驚愕のどんでん返し手術室での不可解な死。次々と殺される教授選の候補者たち。事件に秘められたある想いとは……。慟哭の医療ミステリー。純正会医科大学附属病院の教授選の候補だった冴木真也准教授が、手術中に不可解な死を遂げた。彼と教授の座を争っていた医師もまた、暴漢に襲われ殺害される。二つの死の がりとは。大学を探っていた探偵が遺した謎の言葉の意味は。父・真也の死に疑問を感じた裕也は、同じ医師として調査を始めるが……。「完全犯罪」に潜む医師の苦悩を描く、慟哭の医療ミステリー。『ブラッドライン』改題。

感想・レビュー・書評

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  • 知念実希人『螺旋の手術室』新潮文庫。

    『ブラッドライン』の改題、大幅改稿の上で文庫化。

    出だしの文章が読み辛く、波に乗るまで時間を要したが、なかなか面白い医療ミステリーだった。現役の医師でなければ書けない作品だと思う。また、ミステリーの裏側で進行する家族の物語も非常に良かった。

    外科医の冴木裕也が立ち会った父親の真也の極めて簡単な手術。しかし、父親は異常出血を起こし、死亡する。亡くなった冴木真也は大学附属病院の准教授にして、次期教授選の有力候補だった…

    教授選を巡り、教授候補が次々と謎の死を遂げるという不可解。一体、何者が如何なる理由で…

    コミカルな天久鷹央シリーズも面白いが、こうしたハードな医療ミステリーの方が好みである。

  • 著者初読み。
    「慟哭の医療ミステリー」と帯書きにあり、題名(螺旋…)の所以が終盤に明らかにされて、納得。
    自らも立ち会った、父の手術中の死に疑問を抱いた主人公が、教授選も絡んだ謎に挑む。
    関係者が次々と殺され、ますます深まる謎。
    主人公の必死の探求に、やがて明らかにされる真実は、「驚愕のどんでん返し」の惹句の通り。父子の相克が執拗に綴られるのは、これのためだったのか・・・

  • 長すぎないボリュームで適度に事件が発生するのでテンポは良い。某本格医療ミステリーシリーズとは違い、専門用語が多くないので一般的なミステリーの範疇で読める。

  • 「驚愕のどんでん返し」という帯に惹かれて購入。どんでん返し度合いはそこまで強くなかったけど、作品としては疾走感もあり面白かった。

  • う~ん面白かった。    
    最後の最後まで医療要素を忘れず医療ミステリーを貫いた。    
    ラストがちょっと駆け足気味だったけれども。    
    ハラハラのサスペンス要素だけじゃなく、妹の恋愛要素を差し込んできたのが、物語の抑揚になっていてとても良い。   
    オチもGood。    
    ただコロンボ風刑事にもうちょっと活躍させても良かったんじゃないかと思わなくもない。    
    面白かった。

  • この著者のミステリーに段々ハマってきた気がする。
    割りと面白い話ではあったが、だいぶ人が死に過ぎでは!?
    その割に警察の動きが鈍いのが気になるw
    知念さん最近連続刊行しているので、他の最近観光されたものも近々読んでみたいと思う。

  • 最初はイマイチかなとと思って読んでいたけど、読み進めるうちに手が止まらなくなった。犯人の予想が全くできず。妹の義母に震えるほど頭にきたけど、ああいった存在がいると話が盛り上がるなー

  • うわあ、最後はびっくり。救いがないなあ。
    疑問に思ったことを調べて突っ込んで深堀するととんでもないものが
    でてきちゃいました、って感じ。
    時限爆弾をもたされて終わる読後感です。
     
    20180131

  • 大学病院の教授選考の候補だった冴木真也准教授が、簡単な手術なのに、不可解な死を遂げた。
    続く関係者の不可解な死。

    父と同じ病院に勤務し、手術に参加した息子の裕也は、謎の解明に乗り出す。

    しかし、そこには、更に深遠なる謎が...
    二転三転する状況に、最後まで、一気読み必須です。

    作者の知念さんは、医師なのですね。
    表題もなるほとと理解しましたが、最後のオチは、なかなか考えさせられます。

  • これは、この作家さんの作品の中では一番重いかも。
    なんせ、犯人達が殺人(及び迂遠なやり方による自殺)に手を染めるのが、「自分達、ひいては自分達の息子・娘がハンチントン病家系であることを隠すため」ですから。しかしまぁ、なにも、よりによってこんなやり方で秘密を隠そうとしなくても。。。

    私は「1/2ダンス」を元に主人公が勘付くタイミングで「あぁ……そういうこと……」ってわかりました。主人公はお父さんからの遺伝によるハンチントン病遺伝子を持つ、ということも最後の方で明らかになり、主人公本人が「父親から遺伝子を受け継いだ自分はもういつ発症してもおかしくない」旨、語っている。これもうね、つらいよね、としか言いようがないです。

    というか犯罪に手を染めてしまった主人公の両親、自分がハンチントン病であることをこういう形で知ってしまった主人公、結婚したけれども、自身がハンチントン病を遺伝しているかどうかは(自身がハンチントン病家系であることも含め)何も知らず、もしかしたら告知を受けることになるかもしれない主人公の妹、この家族4人皆、つらい立場には違いない。主人公のお父さんは、自分の母親がハンチントン病を急激に発症したことで「狐憑き」と苛烈に差別された過去なんかもありますしね。

    ちなみに旧タイトル『ブラッドライン』には「血統」の意、改題されての現タイトル『螺旋の手術室』の「螺旋」とは、まんま「遺伝子の二重らせん」を指すんでしょうね。『ブラッドライン』はダブルミーニングにもなってるのかな?意味はよくわからないけど「血管に入れるための管」か何かそんなのを指すような(医学は専門外だから言い方がいい加減で申し訳ない) つまりタイトルに「これは遺伝病がテーマのお話です」という示唆が含まれているということか。

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著者プロフィール

知念 実希人(ちねん みきと)
1978年、沖縄県生まれ。医師。2011年、第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビュー。その他の作品に『螺旋の手術室』(『ブラッドライン』改題作)、『優しい死神の飼い方』(死神シリーズ)、『天久鷹央の推理カルテ』シリーズなどがある。
近刊として2018年9月刊行の『ひとつむぎの手』。

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