二刷読了。
十二国記シリーズの二冊目にあたる本です。
おもしろいか、おもしろくないかで言えば「ひたすらおもしろくない」内容でした。
主人公が無理やり異世界に連れて行かれ、そこで手を変え品を変えながら、どんどん追い詰められていくままページが終了。
読後感としては非常に救いがない内容で、主人公の苦難をひたすら描きたかったんだろう、作者の意図はわかりました。
が、読んでいて、別に一人称で展開しているわけではないのだから、もう少し構成上、どうにかならなかったのか疑問に思うところ。
とはいえ、これは上巻。
次が下巻なので、おそらくこれらの出来事の「解決編」であることを願ってやみません。
それにしても…ただ絶望へと追い込まれてそれで終わるという、なんのひねりもない展開は読んでいて苦痛でした。
そして読み比べたわけではないので存じませんが…巻末に加筆修正の一文もなかったので、おそらくは以前に刊行されたままの状態での再刊行だったのでしょう。
以前に読んでいたら、間違いなく巻末確認して、変化なければきっと(内容を知っているだけに)スルーした一冊になったんじゃないかと感じました。
追記。
下巻の巻末に加筆修正の明記がありました。
しかしながら、講談社X文庫ホワイトハート文庫の刊行時から講談社文庫への刊行時のときに加筆修正がなされた様子。
この新潮文庫版でさらに加筆修正がされたわけではないようです。
できればこの上巻にもその表記が欲しかったところ。上下巻で完結する話とはいえ、少し不親切な気がしました。