風の万里 黎明の空 (下) 十二国記 4 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2013年3月28日発売)
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感想 : 398
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240572

感想・レビュー・書評

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  • 後半の怒涛の勢いと、最終章の初勅!ほんっとうにスカッとする!やっぱり陽子が一番好きだな〜

  • 同情や同調は人を成長させない。
    自分の中にある「非」に気付き、認め、向き合い、改めて、初めて一歩進める。
    口に出すのは簡単だが、これが案外難しい。
    シリーズの今まで読んだ中で、一番緊張しながら読んだ。
    慶国が良い国になって欲しい。
    陽子、頑張れ。

  • 陽子と鈴と祥瓊の物語後編。
    前巻で予想したとおり、三人が運命の様に引き寄せられていく展開。

    ストーリー的にも登場人物たちの心情的にも前巻での丁寧が伏線が綺麗につながっていく様に、いやが上にもワクワク感が盛り上がっていく。
    こういうの大好き。

    3人が揃ってからは名場面が続く。
    陽子が二人に王だと明かす場面。
    いつの間にか鈴も祥瓊もこんなにも強くなっていたのだなあ。
    二人は自分の出自を利用して住民を説得しさえする。

    そして景麒に乗った陽子が禁軍に相対する場面からラストまでが圧巻。
    何度胸が熱くなったことだろう。
    なんと清々しく誇らしいんだろう。
    その世界を蘭玉にも見て欲しかった。
    それだけが悲しい。

    それにしても、性格は全く違うけど陽子はやってることは延王に似ているな^^
    できればいつまでも市井の王であってほしい。

  • 陽子カッコイイ!
    いい王になるんだろうなー。
    いろんな人との繋がりが、先に「黄昏の岸 暁の天」を読んでしまっていた私に心地よく、あの人が!みたいな感じで余計に面白かった。

  • 第一巻の「月の影 影の海」の直後のお話。
    前巻の「東の海神 西の滄海」の雁国と同様、新王・陽子の登極後まだ間もない慶国の国づくり、あるいは陽子の体制づくりの様子が描かれます。

    さらに陽子同様に蓬莱から来た海客の鈴と、芳国の公主であったものの、暴君であった父王と母王后をその圧政に耐えかねた諸侯による謀反によって殺され、庶民の暮らしへと否応なく引きずり下ろされた祥瓊という二人の女性がキーパーソンとなって物語は進みます。
    そうそう、忘れちゃいけない楽俊がまた出てきてくれたのが嬉しかったなぁ。
    相変わらず物語の詳細は述べませんが、印象に残った言葉を書き記しておきます。

    「人が幸せであるのは、その人が恵まれているからではなく、ただその人の心のありようが幸せだからなのです」
    (上巻本文163ページより)
    「苦痛を忘れる努力、幸せになろうとする努力、それだけが真に人を幸せにするのですよ、蓬莱の子……」
    (上巻本文164ページより)
    「何の努力もなしに与えられたものは、実はその値打ち分のことをあんたに要求してるもんだ。祥瓊はそれを分かっていなかった、だから、憎まれる」
    (上巻本文341ページより)
    「責任を果たさずに手に入るものなんか、ねえんだよ。あったとしたら、それは何か間違ってる。間違ったことを盾に取っても、誰も認めちゃくれねえんだ」
    (上巻本文342ページより)
    「うん。人と人との間には、立ってる場所の距離のぶんしか隔たりはねえんだ。そう言われた」
    (下巻本文39ページより)
    「他者に頭を下げさせて、それで己の地位を確認しなければ安心できない者のことなど、私は知らない」
    (下巻本文388ページより)
    「真実、相手に感謝し、心から尊敬の念を感じたときには、自然に頭が下がるものだ。礼とは心の中にあるものを表すためのもので、形によって心を量るためのものではないだろう。礼の名のもとに他者に礼拝を押しつけることは、他者の頭の上に足を載せて、地になすりつける行為のように感じる」
    (下巻本文389ページより)

  • 2019.7.30
    めちゃめちゃ面白い…(T_T)やばい。
    後半は、興奮してドキドキが止まらなかった。

    ただの女子高生だった陽子が、こんな立派でかっこいい王様になるなんて想像できなかったなあ
    禁軍が出てきてみんなが絶望している時に、景麒に乗って禁軍の前に出て行って平伏させるところなんて鳥肌モノだった。

    鈴も祥瓊もあんなにめんどくさい女だったのに
    すっかり良い子になったし。
    みんなハッピー。清々しく終わるのも気持ちがいい。
    何度でも読み返したい!

  • 十二国記の中で一番好きな作品!
    ラストは何度読んでも最高です!

    民の心や考えを必死に理解しようと戦う陽子の姿に感動しました!ショウケイとスズも成長して最後は頼もしい側近となるのも嬉しかったです!慶が良い国なっていく様子は読んでて気持ちがいい!

  • クライマックスの陽子の独壇場は何度読んでもかっこいいし、とにかくスッキリする。
    陽子が王としての自分を見つけて、ショウケイも鈴も、うがった見方を改めることができた。その他の登場人物も辛い時期を乗り越えたからこそ、みんな潔く強くなった。
    読後にとにかくスッキリした気分になれるので、大好きで何回も読み直してます。

  • 2014.01.16
    とにかく止まらない。
    一気に読めちゃう本である。

    鈴と祥瓊、陽子が徐々に集まっていく。

  • 息の詰まるよう状況のなかで、希望もなく生きながらえる主人公たち。身に降りかかる不幸や困難を糧に、殻を破るように成長していく。世界観の完成度が高く、現実感を失わずにファンタジーの世界に没入できる秀作。
    そして、昔に見たアニメ版は実によく表現されてるなと、改めて感心した。アニメももう一度見てみたい。。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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