黄昏の岸 暁の天 十二国記 8 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240619

感想・レビュー・書評

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  • 登場人物が多く、何度も十二国の地図を見返した。
    頭の中を整理しながら読み進めると、なんと豪華な顔ぶれか。
    慶国の新王、陽子の手腕が光る。
    見捨てず、そして、出過ぎず。
    人と人の繋がりを暖かく、力強く描いた作品。

  • 『魔性の子』の裏側の物語。戴国が陰謀の中、王と麒麟を失い、李斎が慶国に這々の体で飛び込んでくるところから事態が動き出す。
    失われた泰麒を取り戻すために十二国のほとんどが関わり、今までにない規模で登場人物が舞台に上がったが、この一編を通しての主人公は李斎だったように思う。見えてなかったものが見えるようになった流れ、物事の捉え方の変遷、世界のシステムに疑義を訴える姿。李斎自身に変化が訪れる度に、物語の角度が変化していった。
    今まで尚隆や利広に対して感じてきた憎めないキャラクター性を、陽子からも感じとれるように。中盤で尚隆を言い込めるところ、ただただ清々しくてあっぱれ。気がつけばすごく王らしくなってきている。
    また、ファンタジーの世界観であるのに何回も世界のシステムを深掘りしていたのがとても興味深い。物語の中で、どの辺まで開示していく予定があるのだろうか。
    李斎の言葉と、陽子の見解とが、交わる瞬間がいくつかあった。そうやって重ねられていく視点や認識の移り変わりが、物語を生々しく彩っていたように思う。国の仕組みと、戴国の苦難と。ここから先に光が見えるのか、とても不安だ。痛々しい泰麒の姿にも、胸が絞られる。角のない麒麟と隻腕の将軍で、この先生き延びていけるのだろうか。2人の小さな背中から目が離せない。

  • 失踪した泰麒を探すため、陽子を含めた各国の王と麒麟が協力する物語でした。
    「魔性の子」が泰麒目線だとしたら、今作は泰麒以外の者たちが当時どう考えどう動いたのかを描いています。
    それぞれの心情を丁寧に描かれており、読んでいて思わず涙がこぼれるシーンも…
    最推しの陽子が大活躍しているのも、個人的に読んでいて楽しかったです。
    陽子は相変わらず素敵でした。
    今後の行く末がとても気になります。次も泰麒の物語なのかな?巻数が多いので読み応えありそう!
    十二国記シリーズは本当に面白いですね。

  • 新刊が出るまで読まない出おこうと積読してはや数年…
    ようやく読めた!!

    400ページ以上あるのに苦にならず、世界観に没頭してあっという間に読めた。
    今まで登場した人物や初めて登場する麒麟や王様もおり
    とてもわくわくしながら読み進め…

    陽子が強くなったこと、風の万里で登場した人たちが側近で頑張ってる姿、りさいの強い思いや麒麟たちの協力…どれも胸熱。

    天とは何か…

    最後の章、ラストはうるっときた。

  • 荒れた戴国とそこをを救おうとする陽子と尚隆の葛藤の物語。
    面白いけれど、超複雑・・・。
    ストーリー自体は臨場感がありとても面白いのだが、設定が細かく理解するのに時間がかかってしまい、読むのに難儀した。
    読了後、達成感に浸れる作品。

  • ーどれだけ見捨てられても、未来に絶望しても。

    〈あらすじ〉
    戴の国の王が即位して半年。王は兵を挙げた先から戻らず、麒麟も消えた。王も麒麟も見つからないまま、死んだとも分からず、国は荒廃し続ける。戴国の将軍は助けを求め、慶の国王陽子の元へ着く。自国のこともままならない陽子は戴国へ手を差し伸べることはできるのか。

    〈感想〉
    うーん!どんどん面白くなってきます。
    黒麒麟のこと何も気に留めていなかったのに、すごく気になってきました、、、。
    表紙とタイトルから、黒麒麟って魔性の子!?と思い、刊行年数を確認したら、魔性の子を1番先に読まないといけなかったのでは?!と今更ミスに気づいてしまいました、、、がーん。
    今回は天についてよく焦点が当たる巻だったなあと思います。天にどれだけ祈っても慈悲はない。だけど天はあって天の理がある。そんな事を知ってしまうと、自分たちが生きている意味とは、、、と感じてしまいます。
    陽子ちゃんが頑張っていると、やはり応援したくなりますね〜。
    柳の国もなんとなく気になりますし、これはどうなっていくのやら。
    何か大きな黒い影があるのかないのか、、、。
    次は4巻構成なので気合を入れて読まねば!!
    いや、、魔性の子から読むか、、、?

  • 助けを乞う一人のために。
    長い時間をかけ信頼を得るだけでなく、誰にもバレぬよう実行する為の準備もしていたのだろ。
    勘違いをしたまま間違えた対応をしてしまったからこそ、穢れてしまったのだろうな。

  • あー、やっと繋がった〜。

    最初、壮大なシリーズものとよくわからずに「白銀の墟 玄の月」を読んでしまった私。

    そこから気付いて全巻を読み始めた十二国記の旅も完結!

    今回のメインは陽子。

    なんだよ、陽子めちゃカッコいい!他の国の王と協力して泰麒を探すところはもうたまらん。
    クライマックスに向けて最高の盛り上がりを見せた巻といえます。オススメ!

    • 松子さん
      hibuさん、白銀からスタートしたというのがツボっています(^^) 私も陽子大好きです。陽子の真面目だけど型にとらわれない感じが好きなんで...
      hibuさん、白銀からスタートしたというのがツボっています(^^) 私も陽子大好きです。陽子の真面目だけど型にとらわれない感じが好きなんです。
      十二国記の旅、お疲れ様でした!
      2023/02/05
    • hibuさん
      松子さんこんばんは!

      いゃ〜、終わりましたね。
      あー、これが最終話につながるのねーって感慨深いものがありました。

      それぞれのキャラがみん...
      松子さんこんばんは!

      いゃ〜、終わりましたね。
      あー、これが最終話につながるのねーって感慨深いものがありました。

      それぞれのキャラがみんな素敵でした^_^
      2023/02/06
  • ああああ陽子おおおおおおお!!!泰麒を連れ戻すために沢山の国に協力してもらう。そのために雁国が動く。そうするようにしたのは誰でもない陽子。陽子の成長が著しい…1巻とは比べ物にならない(笑)‬ ‪新刊早く読みたい〜!!‬

  • 浩瀚、キレッキレですね!
    戴国はどうなってるんだろう。筆力が群を抜いていて、他の本が読めないわ…。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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