管見妄語 グローバル化の憂鬱 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101248158

感想・レビュー・書評

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  • 管見妄語シリーズは初めて。

    最近の藤原正彦は、ジローラモもたじろぐだろう、色っぷりだな……。
    とにかく数話に一回、女性関係ネタが出てきては、奥様に蹴散らされる形となる。

    こんな所から始めると中身がないように思われそうだけど、「ユーモア」を落とし込みながら、きっちり藤原節を聞かせてくれる。

    英語とITか!と罵るのも、
    三角形の内角の和が180度であることの証明を、コンピュータ自らは発見出来まいと嘲笑うのも、
    千昌夫のアメリカンジョークを讃えるのも、
    なるほどな……と含み笑いをして頷いてしまう。

    あ。
    ちゃんと真面目なページもありますからね。
    岡潔と芭蕉について書かれた話は、感銘を受けた。

    つまり、私が『クロイツェル・ソナタ』に引いたラインマーカーは、到底、藤原正彦には及ばないということだな。

著者プロフィール

お茶の水女子大学名誉教授

「2020年 『本屋を守れ 読書とは国力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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