ボトルネック (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101287812

感想・レビュー・書評

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  • 東尋坊って時点で重い話なの悟ったけど的中。パラレルワールドとか苦手だけどサクサク読めた。重い

  • こういうどうしようもなく救いのない作品は良いですよねは、どうしようもない感情を引っ張り出して引き摺り回してくれる。

  • 初めて読んだ米澤穂信さんの作品
    思えばこの本を読んだことで癖が歪んで沼にハマった節が大いにある気がする

  • 読了後はしばらく重い気持ちになるが面白かった。自分の存在意義を問う作品。

  • ラノベ調だがテーマは重くて暗い。自意識と自己嫌悪。徹底的な救いのなさにむしろ惹かれる。読み終わった後じわじわやり切れなさと虚しさがこみ上げてくる何とも言えない読了感。

  • 久々の再読。
    ラストの印象ばかりが残っていたけれど、逃げ道を塞ぐような展開にずっと胃が痛いです。袋小路の先にタイトルを突きつけてくる物語。丁寧さがあまりにも憎い。
    すれ違う二人も、暴くことと探偵の業という読みで楽しみました。

  • 主人公の陰鬱とした性格が読んでいて辛かった。人間の内面を自然に描写したものと言うより、不幸せに酔っている人間のように感じて、その痛々しさに何度か途中で投げ出そうと思った。想像力の欠如を堂々と嘯ける主人公の内面から、何を感じ取れと言うのか。

    サキの存在が物語の推進剤になっているが、主人公にその力がないのも残念。作中の現実だけでなく、物語の登場人物としても、サキにその役割を食われているように感じた。

  • 哲学。ありそうでない話。無さそうである話。


  • 読みやすくテンポもよくあっという間に惹き込まれました。
    ただ自分の生まれてこなかった世界を見せられてるんじゃない、代わりに生まれたサキが 自分と同じ境遇ながらも自ら行動し 勝ち取った世界を見せつけられる。
    境遇は同じだから 言い訳も通用しない。ただそこには何もしなかった自分がいるだけ。
    ラストの一文で絶望に突き落とされたような、でも今からでも行動しなければ何も変わらないんだと言われているようでした。
    物語も良かったですが色々考えさせられる作品でした。読んで良かったです。

  • 面白い

  • えー、、自分が生まれなかった世界に、、かなしすぎる。でも、すごく読みやすかった。

  • あらすじを読んで期待していたのと違った。もっと切ない感じを期待していたのに。

    主人公が暗すぎ。

  • 終わり方はこれしかない落としどころ。終始北陸の曇り空を表した感じで、面白い面白くないは置いておいて雰囲気は良かった。映像化は向いてそう。

  • 何がボトルネックだったのか。それがわかった時、何ともやり切れない思いになった。

  • パラレルワールド、いわゆる「たら、れば」の世界の話であることに、最初はちょっと苦手な分野だなぁと一歩引いてしまったが、スピード感ある展開で話が進み、気づいたら読み切っていた。
    常にあるネガティブな思考と、対極な性格の人間への羨み、自分の存在価値など、テーマは結構重い。
    若さゆえの感情だとも言い切れないと思う。
    知るはずのない2つの世界を知ることになり、否応なしに比較することになる。
    リョウが、ボトルネックであるのは自分では?と認識し認めるあたりは読んでいても重苦しい。
    リョウが最後、どちらの選択をしたのかが書かれていないことで、良い結末でも悪い結末でも想像できてしまうが、私は前者で物語を締めた。
    パラレルワールドであれ、現実世界であれ、「昨日できなかったことも、今日はわからない。」
    だから、私達は一喜一憂しながら生きていくんだと思う。

  • 唐突なパラレルワールド。
    でもスッと入ってくるのは流石だと思う。

    自分が生まれて姉のサキがいない世界と、サキが生まれて自分が存在しない世界。
    サキの世界では、ノゾミは生きていて明るくて、定食屋のお爺さんも生きていて、両親も仲がいい。底抜けに明るいサキの影響なのか、それとも元の世界の自分が元凶なのか。

    主人公は太陽のようなサキの光に耐えきれず「ねたみのかいぶつ」になってしまったのだろう。
    そして最後は…

    うーん、救われない…
    でもまた読みたくなる気がする。

  • 自分の過去の言動を後悔しないことなどないだろう。あの時違うことを言っていれば、あの時違う行動をしていれば。その結果変化した世界を突きつけられる残酷さ。ラストは不変の絶望なのか、変化への希望なのか。

  • うーん、描写やセリフの言い回しがなんともしっくりこなかった‥
    氷菓シリーズも苦手だし、自分の学生時代とは大きく乖離がある学生達に違和感を感じてしまうんだと思う。
    物事に必ず理由を見出し、その背景に必ず何かしらの明確な感情を持って行動や言葉にするっていうのが、なんとなくなぁ…
    フィクションに現実味を持たせる必要ないのはわかるけど、なんとも回りくどくむずがゆく見てられなくなってしまう。
    青春時代の黒歴史を思い出させるような青くささはかなり濃厚に感じられた。

  • 自分が生まれてこなければよかった、生まれなければ全てがうまくいったのにとこれほど思い知らされる作品はほかにないと思う。読んでいる間、苦しかった。

  • こんなに自己嫌悪することある?っていうくらい自己嫌悪させられる。
    自分が変わればいいだけんだけど、
    なかなか人って変われない。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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