思い出トランプ (新潮文庫)

著者 : 向田邦子

• 新潮社

感想・レビュー・書評

[tomosan100さんの感想 · 2016年3月20日]

斎藤孝　読書の全技術

[tommy103starさんの感想 · 2016年2月28日]

短編で読みやすかった。
エッセイのほうが好きかな。

[morinokazedayoriさんの感想 · 2015年10月7日]

　背信・不義・嫉妬…。人間の心の闇をまるで「こんなことよくあること」とでもいうかのように浮き彫りにして描いていく。この短編集を読み進むにつれ、救いようのない不快感でいっぱいになった。
　と同時に、今の自分の境遇が「まだましかな」と思えてもくる。心の闇に飲み込まれないよう、白い心でいよう、との思いを新たにした。

[miholantaさんの感想 · 2015年7月23日]

ジャンルで言えばホラーですか。
恐ろしい。気付いてしまったら最後、聞けない分、怖さは引きずるわけで。
いやぁ、面白いねぇ。
「あ、うん」に続き2冊目の向田邦子。
ゆっくり読んでいけたらいいね。

日本語学校バザー ¢10

[mizotatsuさんの感想 · 2015年7月1日]

はじめて向田邦子作品を読んだ。

切り取る情景を
短く、鋭く、かといって柔らかい言葉を選んで描く。
だから何となく恐かった。

何年後かに読み返すと、また違った印象を抱けるんじゃないかとおもう本。

[nnnnnaさんの感想 · 2015年5月31日]

情景の書き方がとてもよかった
内容に変化がもう少しほしかった

[perottyさんの感想 · 2015年3月27日]

向田邦子の書く文章は、しんどい。
敢えてしんどい、と表現するがこれは決して貶してもいないし、嫌悪や苦手からくるものでもない。
特に女性が主人公のときだが、彼女らの一挙一動、電話をしながら弄る手の動きひとつで微細な気持ちの揺れが描かれている。どれも大仰なものではなく、風が吹いたときの水面のような揺れが、丹念にしかも巧妙に描かれている。
その揺れが、祖母の家の箪笥の匂いようでしんどくなる。上納臭いのかな。

[kei1122さんの感想 · 2015年2月20日]

昭和55～56年に書かれた短編集。少しノスタルジーを感じました。

「男眉」の妹が使用した個室のお手洗いを夫がすぐ使用する、というエピソード
江國香織さんの読書エッセイに夫婦で使用後のお手洗いをすぐ使う、という
作品が取り上げられてたような気がする。こういうことって物語の
題材になるんだな。。

あと他の作品に出てたじゃがいもの芽はよくある。

[れんげさんの感想 · 2015年1月26日]

むんぐ，という感じで頭と胸にくる。
体調のいい時に読むべきだと思った。

[彩波（いろは）さんの感想 · 2014年12月28日]

　寝てもいいんだけどね。
　ちょっといろんなことがあって寝れなくなってしまったのでポチポチ。
　明日も昼には京都に行かなきゃならんのにな。

　これは向田邦子さんの作品。
　この作者さんの本は、合宿で自動車の免許取った時に知り合った子が、貸してくれたのが始まり。
　その本とは別の本を、今度は自分で買って読んでみました。

　中身は短編集。
　なんだろう……この時期、乃南アサさんの短編集と同時に読んでたので、若干頭の中、混ざってるのとちょっと失礼ながら比べちゃったりもするのだけれど。
　こっちの方が、戦後の混乱期っていうのが微妙に話題の中に入ってくるせいか、生々しい。
　なんというか、これを書いている人の年齢にもよるんだと思うんだけど。
　恋愛のいろいろなことが、タブーになってない感じがします。
　例えば、不倫だってそう。
　新しい男を作って、裸になっていちゃつくのもそう。
「それが人間としてやりたくなっては仕方がない」
　的な感じがして、あんまり罪悪感がない。

　別にそんなに分別臭いことを言うような気はしないんだけど、所詮、本の中の出来事だし。
　でも、それが呼吸できるように自分の中の倫理に反してないと言い切れるか？　って聞かれると、返事はまた変わってくるなあ……って思います。
　このことを否定したいとは思わないんだけど、肯定したいとも思えない男女の話がたくさん書いてありました。
　ただ、「人間は失敗するものだ」と思えばもう少し優しい気持ちで読めるのかもしれませんが、逆を言えば、作者さんはそういう人間の醜さみたいなものをあからさまにしてるのかもしれない、と唐突に思ったりもしました。

　ちょっと生々しい短編小説を読みたい人にはオススメ。
　今風なオシャレ感はまったくないです。

[hiro_2さんの感想 · 2014年12月25日]

向田邦子

短編
男と女
物語
エピソードの多さ

[ktactさんの感想 · 2014年12月7日]

みんな人に言えない秘密や、割り切れない思いを抱えて生きてるんですね。登場人物の回想が戦後すぐの時代だったり、家の間取りの話をするときに何間とか出てくるあたりに時代を感じた。

[hoge3104さんの感想 · 2014年11月21日]

最高。短編で一瞬にしてここまで読者を惹きつけるってすごい。ちょっとした一文で読者をゾッとさせたりウルっとさせたり、恐ろしい。

[fuu00さんの感想 · 2014年10月25日]

思わず背筋がぞくりとする、時間が経ってもハズレなしの短編集。

[ことぶき28さんの感想 · 2014年10月3日]

数ある向田作品の中で個人的には一番好きで、ときどきふと読み返したくなります。これまでに5回は読んだかな。
文章は簡潔で小気味好くサクサクと読めますが、登場人物の心理の
綾が絶妙のタッチで描かれていて、短編でありながら濃厚な味わいに仕上がっています。戦後の影を引きずりながらも、高度成長に向かう日本の姿、変わっていく東京？の姿が背景に描かれていて、昭和への郷愁に満ちた一冊です。

[空きみさんの感想 · 2014年9月26日]

人生の機微を経験した大人向け．残念ながら僕はまだ，その域に到達していない．全13編からなるショートショートストーリ．あれ？終っちゃった？と思い，読み返すことも幾度．それほど極々平凡な日常の一コマが描かれた稀有な作品．きっと幸せとは水面に映る小さな小さな波紋のようなもの．それに気付くことが出来れば幸福な人生をおくれるのだろう．古さを感じさせない素敵な一冊．１０年後にもう一度読み返したいと思います．

[bpm85さんの感想 · 2014年9月12日]

質と量を双方相当なレベルでやってのけた向田邦子。この作品は短編小説という括りの中で、一つ存在する事だろう。リズムカルな文は無駄が無い。脚本家、エッセイスト、小説家としてノリに乗っていた当時の状況をふと自分なりに思い出してみる。1980年。ダメだ、俺7歳じゃんｗ。81年に没す。

[takkvonさんの感想 · 2014年8月20日]

父の詫び状はすごい文章書く人がいるもんだと思ったが、今回は字だけ追ってあまり頭に入ってこなかったのは今の気分だろうか。

[hazelnuts2011さんの感想 · 2014年7月27日]

どこにでもありそうでなさそうな、日常生活の中に潜む人間の病気的な側面を垣間見る。

[あさなさんの感想 · 2014年4月20日]

覗いちゃいけなかった

[kanakana1110さんの感想 · 2014年3月28日]

男と女、よくある題材の短篇集ながら、なるほど、何か一味違うと感じる話ばかり。

[ssjhonnyさんの感想 · 2014年3月16日]

大学の時に読んでから、向田邦子さんの女性として、妻として、母として、女としての眼差しに感嘆した。
当たり前の風景を当たり前に切り取るのは実は難しいってことを知った作品。
あまり本を読み返すことがないのだけれど、この短編は別。
今でも大切にしている作品。
読む人の年齢によって、見方も感じ方も変わると思う。

女性にオススメの１作。

[0907070さんの感想 · 2014年2月11日]

090417

[akiyoshi999さんの感想 · 2013年11月25日]

きりりと引き締まって無駄のない、美しい日本語。鋭い人間観察に裏打ちされた、時に辛辣、時に情感豊かな語り口。あえて「書かない」ことにより、深まる余韻。とても贅沢なごちそうを食べたような読後感が味わえる。短い中にも、ぎゅっと凝縮された物語の美味。あとがきで水上勉が「小説を書きたい人はぜひ向田さんの文章を書写してみるとよい」という旨を書かれているが、その通りだと思う。

[hiehiebeerさんの感想 · 2013年11月17日]

向田さんの小説を読むと、言葉で表せないことなんてないんじゃないかと思うくらい、感情や情景が文字によって浮き出されています。
十三の短編はどれも、人生の一部だけれど、その人の全部で幸せな話ではないけれど、本当だと思いました。
「かわうそ」も「だらだら坂」も「犬小屋」も心に残っていますが、どれか一つ選ぶなら、「大根の月」かなと思います。
「大根の月」の主人公英子の「張り切って出てきたものへの未練を、英子は『ケチをつける』というやり方で断ち切ることにしていた。」という、性格がわたしは好きだし、そういう人はやっぱり人に好かれるものだなあと思いました。

[librarylovers13さんの感想 · 2013年11月12日]

ドラマの名手と言われた著者の短編集です。幸せそうに見える日常にひそむ狂気を精緻に描いています。著者がもう無くなられているのが残念でしょうがないです。

九州大学
ニックネーム：原田豊

[guigangmeijiさんの感想 · 2013年10月19日]

「大根の月」のインパクトが強い。気味悪いのに、読み進めてしまう不思議。

[harukisutoさんの感想 · 2013年10月5日]

再読

[clewさんの感想 · 2013年9月19日]

大根の月…TVのドラマで幼いころ見て衝撃だったので覚えていました。女の怖さ満載です。

[meg201さんの感想 · 2013年9月18日]

短編集。どれもgood!
日常を切り取った風景ひとつひとつにドラマがある。すごく表現がいい。日本語がすてきだと思った。

著者プロフィール

向田邦子（むこうだ・くにこ）
1929年、東京生まれ。脚本家、エッセイスト、小説家。実践女子専門学校国語科卒業後、記者を経て脚本の世界へ。代表作に「七人の孫」「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」。1980年、「花の名前」などで第83回直木賞受賞。おもな著書に『父の詫び状』『思い出トランプ』『あ・うん』。1981年、飛行機事故で急逝。

「2021年 『向田邦子シナリオ集 昭和の人間ドラマ』 で使われていた紹介文から引用しています。」