脳には妙なクセがある (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101329246

作品紹介・あらすじ

コミュニケーション最強の武器となる笑顔は、“楽しい”を表すのではなく、笑顔を作ると楽しくなるという逆因果。脳は身体行動に感情を後づけしているのだ。姿勢を正せば自信が持てるのもその一例。背筋を伸ばして書いた内容のほうが、背中を丸めて書いたものよりも確信度が高いという─。とても人間的な脳の本性の「クセ」を理解し、快適に生きるため、気鋭の脳研究者が解説する最新知見!

感想・レビュー・書評

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  • 脳科学を一般人にも分かりやすく、身近な事象と合わせて解説する本。シンプルにとても面白く、おもわず「へぇ〜!」となり人に話したくなる内容。

    メモ
    ・IQが図抜けた脳になるかは13歳までに決定される
    ・他人の不幸を気持ちよく感じるのは脳の根源的感情
    ・人差し指が薬指より短い人は、胎内でテストステロンを多く浴びた。この様な人は自信に満ち、危険を好み、粘り強く、注意深く、反応が早い、数学やスポーツが得意な傾向にある。株で儲けやすい。
    ・動揺している時は意味や因果関係を倒錯的に知覚しやすい
    ・脳は損失を嫌がり、目先のリスクを避けるあまり最終的に損をしてしまうことがある
    ・左側の視野を重要視する
    ・母親の良い経験は子供に遺伝する
    ・笑顔を作ると楽しくなる
    ・姿勢を正すと自信が出る
    ・他人の不安の汗を嗅ぐと同情心がわく
    ・嗅覚だけ直接大脳に届く
    ・コーヒー豆の香りを嗅ぐと優しくなる
    ・カロリーカットは長寿と記憶力向上につながる
    ・赤色を見ると士気が下がる
    ・音程感覚と空間能力は正の相関がある
    ・幸福度は家族構成などに影響を受けず年齢とU時曲線を描く
    ・白人と黄色人はネアンデルタール人との混血
    ・持っている語彙が意思思考行動を決定
    ・メタファーは受け手の脳の広範を活性化させる
    ・直感は経験に鍛えられ、ほぼ正しい
    ・課題を寝かせるとアイデアが閃く
    ・睡眠直前の学習が効果的
    ・長期記憶にはコツコツ型がよい
    ・暗記したことは睡眠中の匂い刺激で強化される
    ・やる気はしばしば行動の原因ではなく結果

  • 脳の特性について26のテーマに集約し、わかりやすい事例と論調を意識して書かれた文庫本です。

    読みやすいのですぐに読めますが、実用的な脳科学というよりかはコラムよりでした。ただ、成功脳を作る方法などといったありふれた自己啓発書(⇔好きだけどw)とはぜんぜん違った切り口から脳科学を説いていたので真新しさがあって最後まで楽しく読むことが出来ました。

    日常で感じているふとした反応の謎が解けたり、はたまた人種について衝撃てきな解説があったりと飽きないエッセンスがちょうどよく盛り込まれています。

  • 脳の科学面白い。

  • コミカルにまじめに脳科学。
    汎用的で実験的で相関を気にしつつ楽しめる。
    知っていることは多いが、人にオススメしやすいのがよい。
    人間を知ることで自分を知る手助けに。

  • へぇそうなんだ、と思う脳の知識満載の一冊。
    ゆるく読んでいると時折「自由意志とは本人の錯覚にすぎず」と冷静に科学が注入されます。自分の意思がいかに曖昧で、脳がいかによくできているかを知ることができます。

  • 脳にまつわる様々な特徴を、”クセ”という形で計26個紹介をしている。
    良く「考えるよりまず動け!」とか「まずは形から、真似からでも良いのでやってみなさい」的な言葉を、誰でも聞いたことがあると思う。これが実は脳の特徴、”クセ”からきているものだというから驚きだ。「楽しいから笑顔になる」わけではなく「笑顔を作ると楽しくなる」、「何かを見て恐怖を感じる」のではなく「恐怖の感情を作ることでそのスイッチが入る」
    また、人の行動はほとんどが”反射”的なものだと言う。そして、その反射はそれまでの自身の経験により作られる。だからこそ良い経験をすることが大事だと問いている。
    人のすべての行動は、脳によって判断、指示されたものの結果だと思っていたがそうではない。人にとって最上位にあるのは「脳」ではなく「身体」である…ということを、なぜか脳に関する本から教えられる結果となった。

  • 全体としては内容が薄いが筆者が骨子であると述べている26章は読み応えがあった
    身体性と脳の機能に関する考察が特に面白かったし、実体験からも一理あるなと思うような内容だった

  • 著者が「ここがメイン」と言っている3つの章が、やはり良い。
    最近やたらに脳に重点が置かれがちだけど、思ってる以上に人間は、身体感覚が大事。
    運動しよ、五感を大事にしよ、と思う。

  • 上司が何気なく話題にしていた著書。
    興味を持ってから半年近く経ってしまったが、やっと読めた!とても面白い。脳の構造をそのスペシャリストである著者が解説しながら、我々を励ますような内容である。励ますというよりは、これからの「自分」や「脳」との付き合い方を考えさせてくれ、助言もある、といった内容。知識としても「ヘぇ〜そうなんだ!」と思うところや、どれだけ現代の医学や科学が発展しているのかを思い知らされる。話の種にもなる。

  • シャーデンフロイデ 他人の不幸を喜ぶ感情
    左視野の大事!右側に気合い!
    瞑想でガンマ波 集中力
    良い経験を積んで、良い反射をすることに専念する生き方
    脳を最大限に活用するための近道。
    良い経験したら、あとは脳の自動的な反射に任せておくだけ。

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著者プロフィール

監修:池谷裕二
脳研究者。東京大学大学院薬学系研究科薬学専攻医療薬学講座教授。薬学博士。一般向け書籍の累計発売部数100万部超え。

「2023年 『3ステップ ジグソー知育パズル どうぶつ だいずかん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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