謎手本忠臣蔵〈上〉 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101330532

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  • 全3巻。
    歴史ミステリー作家、
    今度は忠臣蔵。
    まあ、年末だし読んでみる。

    忠臣蔵とは何だったのかを、
    著者らしい切り口で探る
    新しい忠臣蔵。
    浅野内匠頭がなんで吉良にキレたのか、
    そう言われるとなんでだろうと思った。

    が、
    あいかわらずというかなんというか、
    謎解きがいまいち盛り上がらない。
    結局「ん?」って感じが少し残った。

    で、
    じゃあ謎解き以外の、小説としてはってなると、
    こっちも「ん?」な感じ。
    物語の鍵になりそうな大きなフィクションを設定するも、
    上手く使うこと無く尻すぼみに消費する。
    あいかわらずツメが甘い印象を受ける。



    黒幕にされることの多い柳沢保明が、
    なんか悪いヤツじゃなかったり、
    内蔵助像も少し新鮮だったり、
    キャラ造形は結構好きだった。

    毎度思うんだけど、
    もっと面白くなりそうな設定なんだけどなあ。

  • 内匠頭が松の廊下で刃傷沙汰を起こし、内蔵助が山科へゆくまでの歴史が、上巻で表現されている。他の忠臣蔵とは表現が違うので、歴史を知りたい方、興味がある人にはすごくいい小説だと思う。一番興味深かったのは、柳沢保明の心理描写。知っていたと思っていたが、国雨に連続には驚かされる。

著者プロフィール

加藤 廣(かとう ひろし)
1930年6月27日- 2018年4月7日
東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、中小企業金融公庫(現日本政策金融公庫)に勤務し、調査部長などを歴任。山一証券経済研究所顧問、埼玉大学経済学部講師を経て経営コンサルタントとして独立し、ビジネス書執筆や講演活動を行う。
50歳頃から、人生を結晶させたものを残したいと考えるようになり、歴史関係の資料類を収集。2005年、『信長の棺』で作家デビュー。当時の小泉純一郎首相の愛読書との報道があって一気にベストセラーになり、高齢新人作家としても話題になった。のちに大阪経済大学経営学部客員教授も務めた。
『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』を著し、『信長の棺』を含めて本能寺3部作と称される。ほか『水軍遙かなり』、『利休の闇』。その一方で『戦国武将の辞世 遺言に秘められた真実』、『意にかなう人生 心と懐を豊かにする16講』など歴史エッセイや教養書も刊行を続けていた。

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