- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101333915
作品紹介・あらすじ
馬や駕篭、旅篭の使い方を知り、旅支度をととのえたところで、さあ東海道に踏み出そう!街道をゆくのは、商人、職人、武士ばかりではない。お伊勢参りに向かう女性や小僧、そして信心深い犬の姿も?大名行列とすれ違い、箱根の関、難所・大井川を越え、目指すは京都・三条大橋-。仔細な解説と約百点の図絵から、東海道五十三次の実像が見えてくる。
感想・レビュー・書評
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石川英輔 著「江戸人と歩く東海道五十三次」、2010.10発行です。草鞋で歩く東海道、約490kmを平均14泊15日で旅したそうです。舗装されてなかったからよかったと。人も馬も駕籠も・・・、舗装されてたら夏の路面温度は~。新月が1日、満月が15日、旧暦だったから月の形で日付がわかったんですねw。半月自分の足で歩く、飛行機や新幹線で移動する、「人間らしい」ってどっちかなと思いました(^-^) そして、「文化」と「文明」について考えさせられました。(退職して暇になると、いろんなことを考えます(^-^) )
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江戸の旅事情などにも触れていて、街道歩きをする方には読んで楽しい一冊です。
街道筋や宿場の紹介が詳しいので、予習に使いたい本。
街道マメ知識を増やせば、街道歩きをさらに楽しめそうです。 -
歩く歩く。水戸の黄門様はお伴を連れて、日本各地を歩き回って
問題解決だ。テレビドラマのお話で、実際の黄門様は違うよう
だけれど。
でも、歩くのだ。だって、自転車も自動車も電車もない江戸時代
なのだもの。移動手段といったら己の足だけなのだ。
馬や駕籠もあるけれど、馬は馬子が手綱を引き歩く。駕籠だって
結局は人が担いで歩くのだ。馬で疾駆しているなんて、白馬に
跨った暴れん坊将軍くらいなのだ。あ…これもテレビドラマか。
そんな江戸時代、人々はどのように旅をしていかのを解説した
のが本書である。
まずは旅の支度から。服装は?旅費は?持ち物は?歩く道の
整備状態は?が前半である。これが滅法面白い。
お伊勢参りを例にとって解説しているのだが、大人の男女は
勿論、子供だって家出してお伊勢様を目指すのだ。親も心得た
もので、「うちの子、やりそうだわ」と思ったらこっそり旅費を
用意しておいたとか。
今の世の中じゃありえないよね、家出した子供が何人かで旅行
だなんて。おおらかだったのね、江戸時代って。
しかも伊勢を目指すのは人間だけじゃない。犬だってお伊勢様を
目指すのだっ!なんと信心深い犬なんだ。
後半は江戸日本橋から京都三条大橋までの53の宿の紹介だ。
宿場の図版も豊富で、「よく見ると○○が描かれている」と記され
ているので図版をじっくり見る楽しみも広がる。
各宿場の風俗や特色も書かれており、実用には役立たないけど
当時の旅を知る資料として手元に置いておきたい。
やっぱり自分の足で歩くが「旅」なんだなと思った。移動手段が
多様化した現代では、目的地へ到着するまではあくまでも「移動」
だもの。
こういう本を読むと実際に歩きたくなるんだが、きっと無理だろうな。
日本橋から品川までも歩けないよ。電車に乗ること間違いなしだ。
暇でもお金がなかった学生時代に挑戦しておけばよかった。 -
琵琶湖は京都に近いから近江、浜名湖は遠いから遠江(とおとうみ)なんだって。江戸も後期になれば箱根の関所も簡単に通過(今の税関みたい)できたらしい。江戸時代の地名の由来や、通説と史実の違いなど、いろんなことを教わりました。江戸ロマンだな~ ^^
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この値段でこの内容なら文句なし!
これほど江戸庶民の気分になって旅の醍醐味を教えてくれる本は貴重です。 -
東海道の今と昔と、江戸時代の旅行の本。
なんだけど、これってどんな人に向けた本なんだろう?
いきなり江戸時代の旅行の解説が始まったと思えば、東海道の解説が終わったとおもったら、唐突にあまりにぶったぎったような終わり。なんか、本という体裁をとるならば、もう少し前置きとか、結びの文章があってもよかったのではないだろうか。
なんか読む前から知識として得るものを完全に確定させているような実用書ライクな読みもの。でも最近の実用書だってもう少し体裁を整えている。
と、批判めいた戸惑いはここまで。
内容は実に解りやすく、当時の世相や旅の仕組みを浮かび上がらせている。江戸時代の東海道を知りたいのなら、まず地図を片手に本書を紐解くことを強くお勧めする。
内容なら☆4つでも全く問題ないのだが、体裁部分に戸惑ったことから3つにしました。 -
旅の本としても、江戸時代を教えるにしても役に立ちます。
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(続き)そうそう、こっちを読めって話です。でも、小説の形で読んだ方が目にありありと浮かんで楽しいじゃありませんか。だからつい。