要約世界文学全集1 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101336213

感想・レビュー・書評

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  •  木原武一氏による「要約世界文学全集」。啓蒙的な著書が多い印象ですが、これもまた読書欲を掻き立てる一冊であります。「Ⅰ」と「Ⅱ」に分冊されてゐて、これは「Ⅰ」の方。ざつと年代の新しい順に収録されてゐまして、本書ではナボコフ「ロリータ」からトルストイ「アンナ・カレーニナ」まで31編が収録されてゐます。

     一作あたり13頁に統一されてゐて、十五分で読めるやうに配慮されてゐます。これは親切。ひよつとしたら、中には邪道だとか冒瀆とか非難する人もゐるかも知れません。しかし欧米では名作案内のための「リライト」といふのが普通に出版されてゐるさうです。それならば日本でもあつてもいいでせう。

     梗概を書くのは意外と難しい。しかも本書は単なる梗概ではなく、原作の味はひもなるべく読者に伝はるやうに工夫がされてゐます。「老人と海」のハードボイルドぶりとか、「車輪の下」に於けるハンスの繊細過ぎる思春期、「女の一生」のラストシーン......編者はジャンヌが古い暦を眺めるシーンでは、自然と涙がわいてくるはず、と述べますが、まさにその通り、自分も泣いた事を思ひ出しました。

     ブックガイドとしても優れてゐますので、要約を見て「お、面白さうだ」とか「ふうん、かういふ話か。俺には合はないな」などと判断が出来ます。所謂名作といふものを読みたいが、全部読む時間がない忙しい人にも有難い一冊と申せませう。

  • 2巻目を先に読んでの読了。
    名作とはいえとっつきにくい世界文学的な海外小説への入口やあらすじの簡単な把握という面から役に立つ一冊。面白かった数編は今後読み進めていくよ

  • 本棚登録、すっかり忘れていたみたいです。いつ読み終わったかも覚えてないし、半年~1年前くらいかな、ってところで。隙間時間(トイレ時間)に読む本にしてたから、かなり時間をかけて読了したし。で、肝心の感想としては、確かに有名作品のあらましがざっとつかめるかもしれないけど、通して読むと、どれがどれだか分からなくなってしまう。

  • チェーホフ 「退屈な話」

  • 全編を読みたい

     ツヴァイク『ジョゼフ・フーシェ』
     『』
     『』
     『』

     『』
     『』
     『』
     『』
     『』

     カミュ『ペスト』
     『』
     『』
     『』

  • いくつかの話がまとめられているので、部分的に知りたい人にはお勧めです。

  • 読みかけ。

  • 「あらすじで読む」とだぶりそうですが、やはり世界の名作は見逃せません。意訳も違いますしね。

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著者プロフィール

1941年、東京に生れる。東京大学文学部ドイツ文学科卒業。著書に『ルイス・マンフォード』(鹿島出版会)、『大人のための偉人伝』『天才の勉強術』『人生を考えるヒント』『ゲーテに学ぶ幸福術』『人生に効く漱石の言葉』『死亡率百パーセントを生きる』(以上、新潮社)、『孤独の研究』『人生最後の時間』(PHP研究所)、『ぼくたちのマルクス』(筑摩書房)、『ゲーテ一日一言』(海竜社)など。訳書に、マンフォード『権力のペンタゴン』『解釈と予測』(共訳、河出書房新社)、『聖書の暗号』『ロゼッタストーン解読』(新潮社)など。

「2014年 『大人のための日本の名著50』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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