鎖(下) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425320

感想・レビュー・書評

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  • 音道巡査が救出されるまでの捜査の様子・以前コンビを組んだ滝沢の心情、彼女の犯人グループと自分の属する警察組織の間を揺れ動く心が交差していやがうえにも緊張感が高まって来ます。
    救出された後の滝沢とのやりとり・・やっぱり彼女は刑事だったんだと納得!それにしても滝沢の音道に対する感情が「-女にしておくのは、もったいねえな」とは・・・

    • honno-遊民さん
      lalamama1さんに触発され、『鎖』を16年ぶりに読み返しています。音道の監禁シーンしか記憶になく、初読の感覚で読み始めました。いずれ、...
      lalamama1さんに触発され、『鎖』を16年ぶりに読み返しています。音道の監禁シーンしか記憶になく、初読の感覚で読み始めました。いずれ、レビューを。
      az-azmyさんから、紹介のお礼のコメントが届きました。今後ともよろしく。
      2016/09/14
  • 「凍える牙」のような本来の刑事ものらしい躍動感ある追跡劇とは裏腹に、囚われの身という閉塞感や籠城する犯人に声を押し殺しながら少しづつ接近していく描写に息が詰まる思いだった。 次の音道刑事にも早く会いたいね。(。^_^。)

  • 女刑事音道貴子シリーズ。
    監禁された音道貴子に対し、犯人の仲間の女性中田加恵子はだんだんと心を開き始める。
    中田加恵子の数奇な人生、音道貴子は最後の力を振り絞る。

  • 貴子の心の表現が乃南アサさんらしくて良かったが、鎖に繋がれてからの人質のところが長くて、もっとテンポ良く展開してたら楽しく読めたかな。

  • 「凍える牙」で印象的だった音道貴子刑事の活躍、長編第二弾。

    本編も事件に取り組む時の相方刑事のキャラクターがくっきりと描かれている。
    が、とんだことになってしまう原因がその相方のキャラクターでもある。

    どんな相方か。
    悪い印象ではなかった。

    『切れ長の目をわずかに細め、意外に人なつこい様子で』気軽に話しかけてくる、優しげな男。
    女性に理解ありそうな…。うーんこれはもしかしたらうまくコンビが組めそう。
    男社会の職場に一筋の光が…と期待が膨らむ。いい顔もする。

    ところが、何を思ったか「バツイチ同士、付き合いましょう」ときた。
    貴子はこの編では恋人もいるのに、当然、否。

    だが、根にもつタイプだったから大変。
    鼻持ちならぬ、エリート意識過剰丸出しでぐじぐじと。

    険悪な事態。そうして事件の解決に難題が山積してくる。この男のお陰で。
    でどうなったか、そこがお楽しみというか、お苦しみというか。

    「凍える牙」よりはおとなしやかだが、どうしてどうして読み応えあり。

  • 音道貴子シリーズ長編二作目。
    何年か前に一作目の『凍える牙』を読んで面白いと思っていたのに、本作は表紙とタイトルから怖そうな話な感じがして(まぁ事件が起きるんだから怖いだろうよ)手を出せずにいた。

    ハラハラドキドキでこれまた面白かった。
    人物描写、特に嫌なやつの書き方が上手で、リアリティがある。
    そして貴子のかっこよさ。ぐぅっと堪えることができる強さ。仕事に対する真面目さ。どれも魅力的だと思う。

    上下巻の下巻は辛い描写も多かったので、楽しめるという点では上巻のほうが良かった。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    貴子が目を覚ますと、廃屋に監禁され、鎖で手足を縛られていた。一方、行方不明の貴子を救出するため特殊班が編成され、かつて彼女と組んだ滝沢刑事も加わる。やがて犯人らの巧妙な現金奪取計画が明らかになり、貴子も犯人の中の女性を説得し、懸命に本部との連絡を試みる。が、特殊班はなかなか潜伏先に辿り着けない。ついに貴子の気力・体力も限界に―。傑作『凍える牙』の続編。

  • 2019.9.23-259

  • 長かった……貴子を拉致した場所特定から、突入までが長かった。でも飽きずに最後までワクワク感が止まらず。嫌いな人を叫べ→『星野です』にヤッター!みたいな(笑)滝沢が貴子を思う気持ちと、貴子が滝沢を思う気持ちの温度差がw 昂一が良かったなぁ~~。次回作でシリーズ終わりみたいですね。貴子と滝沢、貴子と昂一が、どうなるのか楽しみです。警察内部が貴子を信じてくれる仲間意識にホッとしました。

  • 上巻に比べるとやや読み応えがなくなったなぁと感じた。

    下巻はもっとまとめることができたのでは、と思う。

著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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