風の墓碑銘(エピタフ)〈上〉―女刑事 音道貴子 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425474

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  • 『凍える牙』の音道・滝沢コンビ復活。それぞれに歳を重ね、経験を積んだ2人のコンビはいかに事件解決していくのか?
    ある日、古い木造家屋解体中の現場、地中から二体の白骨が発見されるところから、事件は進む。

  • 下巻にまとめ

  • この作家の作品は
    読みやすい。
    売れるのが分かるなぁ~

    女刑事シリーズの第二弾?
    前回ほど女刑事も
    「女だから舐められてる。。」とか
    「女だから・・・」を強調せず
    その辺りもありストーリーに
    入り込みやすくなっている。

    上巻では
    と有るヘルパーの男性が浮上。
    彼の哀しい過去が明らかに・・・・

    滝沢のお父さんとの
    コンビも息が合ってきて
    下巻が楽しみである。

  • 乃南アサにハズレないな〜しみじみ面白い。主人公の恋話がいらん気がするけど。椅子職人がちらちら登場。滝沢刑事との息があってるようなあってないようなコンビ。事件は哀しく、犯人は無茶苦茶悪いやつだ。

  • 3:00で読了。

    事件がなかなか前に進まないなかで、
    音道貴子シリーズの一番はじめに出てきた相棒、滝沢と音道のやりとりがおもしろい。

    下巻が楽しみ。

  • いつも必ず一人は登場する、すっごくイヤな奴が今回はいない…と思ったらいた(笑)
    掘り出された白骨遺体と老人殺しがどうつながるのか、続きが気になる。

  • 音道貴子のシリーズ、この上下巻も前にいちど読んだような読んでないような…記憶がアイマイ。文庫で上下巻のなかなかのボリューム。捜査線上の点と線をたどっていって、何度も(こいつが犯人か?)と思わせながら、ちがーう。

    民家の解体現場から出てきた白骨死体が3つ。1つは胎児か嬰児かも分からない小さな骨。貸家だったから、家主に訊いて借りていた店子が分かればそう難しい捜査ではないだろうと思うが、もちろんそうはいかない。

    家主のじいさんは認知症を発していて、老人ホームにいる。夏の暑いなか、老人ホームに何度も通って話を聞こうとするが、じいさんに話が通じるかと思えば、ぜんぜん分からなくなったり、ふらふらと徘徊に出たりで、はかばかしい成果なし。しかも、このじいさんが殴り殺されてしまう。

    捜査本部が設置されて、音道は、ベテランのおっさん刑事・滝沢と組んで、靴底をすりへらして歩きまわる。捜査の中で、20年以上もさかのぼる父娘の惨殺事件も浮かびあがる。別々だと思われていた事件が、実はつながっていたことが、明らかになってくる。

    音道と滝沢、それぞれのやり方、考え方があり、そのどちらかだけが優れているわけではなくて、捜査現場や相対する人を2人で見ていくことで、1人だけでは見えなかったことが見えてくる。互いに煙たく思うところや、いらっとするところはありつつも、2人が相方として発揮する周到さや直感が、捜査をわずかずつでも前へ進めていく。そういう「お仕事」話として読めるところも、おもしろかった。

    私の印象に残った箇所のひとつは、家主のじいさん・今川篤行の娘が、話を聞かせてくださいという警察に対して言うこんなセリフ。

    ▼「いいですけど─私、誰の奥さんでも、ないですから。名前で呼んでください。今川さんでも、季子さんでも、何でもいいです」(上巻、p.62)

    「奥さん」とか「ご主人」とか、相手がよく分からない段階で、なかなかそれ以外に呼びようがないことがあるのは分かるけど、名前が分かった相手をいつまでも「奥さん」呼ばわりするのは、鈍感なのか、単に面倒なのか。「名前で呼んでください」と、こういうときにすらっと言えるのは、ちょっといい。

    (8/2-3了)

  • 叔母からもらった本.

  • 090213

  • ペンギンからアザラシに出世(?)した滝沢刑事と
    再びコンビを組む音道刑事。
    何だかんだぶつかりながらも、
    阿吽の呼吸になってしまうのが楽しい。

    二転三転するストーリー展開も秀逸だし、
    捜査線上に登場してくる人物の描き方もうまい。
    短編も悪くないが、
    これぐらいのボリュームがあった方が
    読み応えがあって良い感じ。

    (下巻へ続く)

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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