- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101467252
感想・レビュー・書評
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書き込みや線引きされているのを知らずに買ってしまった。他人が線を引いた個所を見るのも面白いものだと思いながら読む。
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「悩んだらこの本を読んでみなよ!」読んだからといって悩みがなくなるわけではないのはわかってるし、気持ちが軽くなるわけでもないのもわかってる。でも怒る技術を体得するのは必要かもと思った。
いい人であろう、嫌われないようにしようと思う気持ちはどうしてもあるから。 -
2022/05/25
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①100人いれば100通りの考え方がある
・著者中島義道の考え方は非常に独特だと感じた
・少なくとも自分とは異なる
・人と群れるのが嫌い、勉強やテスト好きなど
・そしてあまり共感できるものは多くなかった
・しかし、マジョリティが単にマイノリティを制圧するのは良くないと感じた
・100人いれば100通りの考えがあって、それを知った上で合意を取っていく必要があるのではないか
②人が抱える闇を綺麗に文章化している
・誰もが陥る闇を文章に落としている
・それも、難しい表現や哲学用語を使わずに
・なぜ自分が闇を抱えなくなったのかも分かる気がした
・きっと歳を重ねる中で、鈍感さ、という技を磨いたからだ
・都合よく闇には目を閉し、常に先を見て走れるようになったからだ
・これは自分の成長ではないだろうか
③何のために生きるのかを考えさせられた
・何のために生きるのか、それを知るために生き続ける
・この言葉には、説得力があった
・たしかに20年行きただけでは何も分からなかった
・28年生きて、初めて生きる意味を少しずつ感じるようになった
・この言葉や本は自分を振り返らせてくれた -
“必ず人は死ぬ、死ねば何も無い、それはどういうことだろう?何もない、何もない……それがずっと何億年も続くと考えると、背筋が寒くなり………” という表現が後半にあったが、これは自分も幼い時に考えてたことで、それが言語化されてて、文字で見てるだけで、死について別に考えてないのに、やや怖くなった。
でも大人になるにつれて、いつしか死んだ後の世界について考えるのをやめた、怖いから。考えそうになった段階でシャットダウン。考えるのを辞めた時点で筆者の言うマジョリティに属したわけです。
でもその死を、絶対的不幸と捉えてそれ以外の不幸は蚊に刺されたようなもんだと言ってる考え方がとても新鮮だった -
結局死ぬっていう大前提がある。だからその絶対的不幸に比べたら生きている間に起こることなんて問題じゃないし、なにも興味がわかない、感動しないとしても問題にはならない。
まずそのスタンスを忘れないようにしたい。そこでなんで自分はなにも感じないんだ!と悩む必要はないんじゃないか、ということ。
みんな仲良くというマジョリティの生き方に違和感を感じるということは、その生き方が自分にあっていないということか。
この先強く生きるのか弱く生きるのかはわからない。一つだけ確かなことは、その生きる意味を探し続けるのがいいんじゃないかってことか。結局なにもわからないかもしれない。でも純粋にいろいろ学んでたら何か見つかるかもしれない。 -
自分と考え方が異なり拒否反応、途中で読むのを辞めてしまった。
子どもは、褒められて育つと、褒められるのが行動基準になってしまう。
また、失敗を隠したり、嘘をつくようになりやすい。 -
中島義道節が炸裂していた。本書は中島が死にたいほど悩んでいるT君(架空の人物)に宛てた手紙形式のエッセイです。しかし多分30年前の20代の過去の自分に宛てた手紙に近い。だからこれは自己啓発ではなくエッセイという方が正確な気がする。だけど中島の生き方はマイノリティーには励まされる。
少し引用します。
そして、きみはいつか死ぬ。この広大な宇宙の中で。たとえ、きみの書いたものが、きみの死後少数の人にあるいは大勢の人に読まれることがあるとしても、まもなく誰もきみのことを覚えていない時が来るであろう。きみはまったく忘れ去られるであろう。 それでも、地球は優雅に太陽のまわりを回転し、太陽は銀河系を回りつづけるであろう。そして、いつかこのすべてがなくなるであろう。
大体こんな調子です。しかし不幸を味わい続けてでも現実と向き合い続ける中島の態度は美しくすらあります。ただ中島義道という人間を知るのに特別本書を読む必要はないでしょう。彼の著作で他にもっと良作があります。 -
読み手を選ぶ本だと思うが、個人的には9章~あとがきの文章が非常に好みで、何度も読み返している。
p.210
さあ、ぼくを離れて、ぼくがきみに言ったことをすべて忘れて、きみはひとりで生きていきなさい。きみは、きみの人生をきみ自身の言葉で彩ることを決心したのだから、それをどこまでも続けることだよ。