数字の国のミステリー (新潮文庫)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (449ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102184233

作品紹介・あらすじ

素数ゼミが17年に一度しか孵化しない理由、世界一丸いサッカーボールを作る方法、雷とブロッコリーと株式市場に共通するもの、ベッカムのフリーキックが曲がる理由、パーティで仲の悪い二人が二人きりにならないようにする方法……。今なおトップクラスの現役数学者である著者が、数学の現場の豊富なエピソードを交えながら、この不思議で美しいワンダーランドをご案内します!

感想・レビュー・書評

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  • 素数の話から始まり、幾何学、確率論に暗号論、そして未来予測と普段の日常生活に関わり合いのある事象をに数学がどう関わってくるのかを具体例を交えながら解説してくれる本。
    とってもわかりやすく、楽しかった。
    また、時々出てくる難しい方程式もほとんど理解できないが良いアクセントになっており良かった。

  • 素数の音楽の著者による、ミレニアム問題を中心として数学全体を俯瞰的に見ながら、面白さを伝えようとしている作品。
    ところどころにテーマに沿った自分でやるゲームが混ぜてあり、飽きることなく読み進めることが出来ると思います。
    初っ端からサッカーの話が出てきて食い付いてしまいましたw

    大きな素数を見つければ賞金が手に入るそうです。暇があれば探してみては?w
    (1億桁突破で15万ドル、10億桁突破で20万ドル)

    テーマは
    素数(リーマン予想)
    フラクタル・トポロジー(ポアンカレ予想)
    確率(P≠NP問題)
    暗号(パーチ・スウィナートン=ダイヤー予想)
    カオス(ナヴィエ・ストークス方程式)


    以下、ネタバレ含む面白いと思った話をメモ。


    桁数ごとに素数に行き当たる確率は桁が1つ増えるごとに分母が2.3ずつ増えるらしい。素数の濃度の話は面白い。
    数学(次元)によって絵画の真贋判定がされている画家がいるらしい。
    パリのラ・グランダルシュは4次元立方体の影。
    後戻り出来ない状況で、最高の物を引き当てようとする場合、自分が最初に決めた期間の37パーセント過ぎて、次に今までで最も良いと思えた物を選ぶのが一番期待値が高い。(部屋探しなど)

  • 2016年の1月に一度読んでいた本だけれど、読み返してみた。内容はすっかり忘れていたので初めての気持ちでおお!とかふーんとかううむとか呟きながら読んだ。面白いしこう言う本は好きだ。数学には憧れるなあ。

  • デュ・ソートイ2冊目。やっぱり上手いなぁ。数学には憧れが強いのかな。

  • ミレニアム問題のうち5つを取り上げ、関連するトピックスを解説。知っている話が多かったので「効率」はあまりよくなかったが、数学の解説本というのはやめられない。多面体サイコロ、インターネットでコイントス、カオス理論の話が印象に残った。同著者の他の本も読んでみよう。

  • この世の中では、どんなことにも数学が関わっていることがよく分かった。 人類の歴史は数学抜きでは発展することはできなかっただろう。特に素数についての不思議や、飛行機が墜落しないことや、橋が決して落ちないことが数学の力が働いていることに関心を持てた。

  • NUJV!

  • p10
    しかしクレイは、科学や技術や経済が丸ごと、さらにはこの地球という惑星の将来までが、数学にかかっていることを
    知っていた。
    p147
    効率のよい図形を見つける自然の能力たるや恐るべし!
    泡が必要とする条件を最もよく満たす図形が球だったのに対し、生物はその逆の極端に走り、無限に複雑なフラクタル図形を選んだのだ。
    p262
    ケーニヒスベルクの端が発端となって生まれたトポロジーという分野の数学は、グーグルをはじめとする現代のインターネット検索エンジンの原動力になっている。

  • 株でもロトでも競馬でもいい。
    ギャンブルに勝つためにはどうしたら良いかなんてのは日常生活の中でも良く考える。
    これに対して有効な学問は数学だ。数学は字のごとく、数字で書かれた国の法律を勉強する学問だ。でも、その中に書かれた法律は、実は全部読解できていない!

    たとえば、素数。
    中学校で勉強したやつだ。最初の素数は2だ(1でもいいけれど、大人の事情で1は素数に含めないと教えられたような気がする。実は因数分解の一意性を保証するためだけど、中学生には少し高度だ!)。
    次は3、5、7・・・と続く。
    まぁこれは日常とは関係ないけれど・・
    と思った人は、本書を読むと面白い。

    実は、この素数が日常生活になくてはならないものだったのだ。
    ヒントは、暗号。

    次は、ギャンブル。
    すごろくや人生ゲームを考えよう。
    サイコロを振って、出た目だけコマを進める。なんならコインの表裏でもいい。単なる運ゲームかと思ったら、ところがどっこい、高度な数学理論が背景にあるのだ!

    まずは使うサイコロ。普通は正6面体(立方体)だけれど、正○○面体ってたくさん作れるのかな。
    正四面体は正三角形を4つ張り合わせればできそうだ。
    正八面体もピラミッドをくっ付ければ、正三角形を8個張り合わせられそうだ。
    もうないだろうか。それとも、もっと細かい正多角形をくっつければいくらでも大きな正多面体を作れるかな。
    これも、答えは本書で。

    そしてそして、最後は未来を予測することだ。
    明日の天気や株価がわかれば、億万長者になってなれるぜ。
    これも数学なんだけれど、話は少し複雑なのだ。
    答えがわからない(わからないんだけど。。。。)だけではなく、挙動が不安定になるんだって。
    (株価はしらないけど)
    カオス理論と聞くとカッコいい。この分野のお話し。

    大人も子供も楽しめる数学の本。
    子供のころにこんな本を読んでいれば、と思った。

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