- Amazon.co.jp ・本 (584ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102193235
作品紹介・あらすじ
ネヴァダ州の砂漠を突っきるハイウェイ50。一人の警官が、通りがかる人々を次々と拉致していた。彼らが幽閉されたのは、デスペレーションという名の寂れた鉱山町。しかも、町の住民はこの警官の手で皆殺しにされていた。妹を目前で殺された少年デヴィッドは、神への祈りを武器に、囚われの人々を救おうとするが…善と悪、生命と愛という荘厳なテーマに挑む、キング畢生の大作。
感想・レビュー・書評
-
久々に読んだスティーブン・キング。読めば相変わらずですぐに物語世界にはいりこめる。ネバダ州の人里離れたハイウェイ沿いにある鉱山町、名前もデスペレーションが舞台。旧坑道に巣くう魔物が住民に次々に取り付き、ハイウェイを通りかかった旅行者たちが引き込まれて襲われるという物語。魔と対決するのは神の声を聴く少年デヴィッドだが、それと並ぶ重要な主人公が作家のマリンヴィル。この2人を軸として、巻き込まれたその家族や関係者たちが死闘を繰り広げる。おどろおどろしいホラーシーンやら冗舌な語りやらまさにキングの真骨頂で、それでいて結末の明るさもこの作者ならではだ。十分楽しめるが、キングにしてはありきたりといえなくもないと思えてしまうのは、傑作を次々に発表している作者ならではといえるかも。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内容
ネヴァダ州の砂漠を突っきるハイウェイ50。一人の警官が、通りがかる人々を次々と拉致していた。彼らが幽閉されたのは、デスペレーションという名の寂れた鉱山町。しかも、町の住民はこの警官の手で皆殺しにされていた。妹を目前で殺された少年デヴィッドは、神への祈りを武器に、囚われの人々を救おうとするが…善と悪、生命と愛という荘厳なテーマに挑む、キング畢生の大作。 -
これはクトゥルーだよね。
-
例のごとく、登場人物一人ひとりの背景を
緻密に書き出しているが....飽きるぜ。
なもんで、最初は話が全く見えない。
読んでて投げ出したくなってくる。
しかしキングを信じで黙って読み続けよう。
でも飽きるよ~。 -
アメリカ・ネバダの砂漠で、狂った警官に住民が皆殺しにされた町。そこに集まった人々がもがきながら警官と対決するホラー。上巻なのでほとんどが登場人物の背景説明などに当てられている。下巻がさくさく進むことに期待。
-
リチャード・バックマン『レギュレイターズ〈管理人〉』の対となる作品。
他人の体に憑き〈キャン・トイ〉を従える怪物によって破滅したデスペレーション〈絶望〉における、絶望的な支配とそれに対抗する人々、そして不可思議な現象が面白い。
強い意志と祈りの力を持つデイヴィット・カーヴァーの成長の物語でもある。 -
書こう書こうと思ってついのびのび!
これ昔本当に読んだのかしらと思うくらい内容忘れている。
きらめきを持った少年が主人公なのは「シャイニング」や「タリスマン」と同じなんだけどよりキリスト教のニュアンスが強い。
「スタンド」の習作みたいなふいんき。 -
100622~100711読了
外界から遮断された鉱山町。そこにいる異常な警官との戦い。相手は一人だけど、主人公側がほとんど戦力を持たないので、追い詰められる恐怖が大きい。
地獄のマッドコップ・コーデルみたいだと思ったら、作中でも言及されていたよ。
~~ 引用 ~~
p101
「警官」ラルフはそうつぶやき、つい最近土曜日の夜にビデオショップから借りてきた『狂った警官《マニアック・コップ》』という映画のことを思い出した。
p144
「それにこいつはなんといっても、えーっと、……そう、国家的財産に当たる人を運ぶに適した輸送機関じゃない、とね。バイクのライダーが事故に遭う確率をご存じですか?ライディング時間を基礎にして見積もった数字をご存じですか? 自分は狼だし、国立安全委員会から月に一度資料がくるんで知ってますがね。……」
「そうだね」ちょっとまて、とマリンヴィルは内心で思った。警官は“自分は狼だ”とかなんとかいわなかったか?
p156
「で、とは?」マリンヴィルは訊き返した。
「ちゃんと処理するんでしょう? そうじゃないんですか? タック!」
マリンヴィルの心臓がびくんと跳ね上がった。「タックって、それ、どういう意味なんだね?」
「自分はタックなんて言いません。あなたがタックといったんです」
警官は腕を組み、微笑しながらマリンヴィルを見つめている。 -
どうも以前読んだことを忘れて古本を購入し読んだらしい。
とばし読みと書いていたので忘れてたかも。
しっかり読んだ感想は他の作品よりぐっとすぐに引き込まれていった。
場面(視点)が切り替わると今どこにいるんだっけ??と混乱はしたが。
引き続き楽しみ。 -
未読
-
リチャード・バックマンの「レギュレターズ」と対になっていてどちらから読んでもわかる。
-
ネヴァダ州のハイウェイを通過する人々を、理不尽な理由で次々と拉致する狂った警官。「絶望」という名の町で起きる惨劇。とにかくこの警官が怖い。ミランダ警告(「お前には黙秘する権利がある」とかのアレ)を読み上げる中に、「お前を殺してやる」とか混じるのがもう…。これを読んだ後しばらく、何もしてなくてもお巡りさんにびびる不審者と化してしまいました。
-
バックマン作の「レギュレイターズ」と対になっている作品。こちらの方が勧善懲悪っつーか、善悪解り易くて読みやすいかな。
-
「レギュレイターズ」と合わせ鏡でひとつの物語になります。キングはやっぱり最後には愛を書いていると思う。
-
レギュレイターズの対本。
こちらは希望に満ち満ちています。
救世。