ハチミツ

著者 :
  • 新潮社
3.51
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本棚登録 : 584
感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103007548

作品紹介・あらすじ

三七歳の澪、二七歳の環、一七歳の杏。歳の離れた三姉妹だけどそれなりに仲良く暮らしている……はずだった。しかし次女、環の望まぬ妊娠をきっかけに、姉妹に転機が訪れる。やっと大切なものがわかりはじめた三人が選んだ、それぞれの道とは?
女子なら誰でも覚えのある悩みや迷いのあれこれを、暖かく包み込むガールズ長編。

感想・レビュー・書評

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  • 私は、多分、こういう感じが理解できない。
    三姉妹の物語です。
    父親が家出したばかり…
    三姉妹の母親は、みな違います。
    父親は、大学教授。ずーっとモテていて、三姉妹の母親の他にも、何にもの女性が家に入り込んでいた事もあります。
    長女の澪は、30代後半、美女でバリバリのキャリアウーマン。人付き合いもそつなくこなす。
    次女の環は、20代後半、美人だし成績も良く有名大学卒だが、何故か要領が悪く、派遣社員。
    三女の杏は、高校生、家の料理は彼女の担当。彼女の母も家事を如才なくこなすタイプであった。

    父が家出中に、次女が妊娠。しかし、相手は誰だかわからない。酔っ払うい誘われると、誰もでも一夜を共にするクセがある環。
    次女は、幼馴染の坂本くんから好意を持たれている事をわかってはいるが…英語の先生に淡い恋心を抱いている。
    澪は、同じ会社の出来る男と付き合っているが、それが原因で、飛ばされる。

    最終的には、ハッピーエンドなのですが…
    著者は男性ですよね?
    こう言う男性って、魅力的だよね〜
    みたいな話しは、嫌いです。

  • 正直なところ、三姉妹誰もが癖が強くて共感することは難しい小説でした。
    こんなに家がひっちゃかめっちゃかで、よく育ったね…!?という感じ。(環はちょっと道を外れてしまってる気もしますが…)
    この本を読んだら女の子がわかる!と帯に書いてましたが、どちらかというと男のクズさがよくわかる話な気がして面白いなぁと思いました。

  • 橋本紡はスッと入ってくる表現が好きで、情景や美味しそうなお料理がグッと伝わってくるのが好きでしたが、それを再実感させられる作品だった。予期せぬ妊娠や、家出した父親といった頭を抱える内容が多いにも関わらず、要所要所に登場する美味しそうなお料理が、全体を良く調和しています。最終的に出産やその後まで描かれると思いきや、父親の生存、帰宅と彼氏参加のホームパーティーで締め括られる終わり方は、幸せの集大成のように感じました。最後にみんなが一同に集まる様を読みながら、幸福感とわくわく感が押し寄せた。みんなで食事をすることが「家族」の象徴である、との始まり方から、好きな人も交えたホームパーティーで締め括られるのも、意味深くて良いなと思いました。

  • 母親の違う三姉妹と、不思議な父親。父が家出したとの置き手紙から話は始まって、三姉妹それぞれの感性に沿って話は展開していく。不思議な感覚の作品でした。最後はうまくまとまって、不思議な読後感です。

  • 3姉妹それぞれの視点で流れていく日常。
    学生の杏にも、人間関係が上手じゃない環にも、みんなのお姉さんの澪にも共感できた。
    友達のような家族。お互いのだめなところも良いところも知っていて、でも知らない面もあって、叱ったり慰めたりしながら受け入れてる3人がいとおしかった。

  • 3姉妹と父の家族の物語。家族には仲良いも悪いもなく、ただ家族なんだということ。おいしいものがその中心にいつもあること。筆者の家族観が他作品と一貫したものが感じられる。

  • 澪、環、杏
    三姉妹のとりとめのない物語

  • たまたま見つけて手に取った久しぶりの橋本紡さん。
    前に読んだのもおいしそうなシーン満載だったけど、やっぱり食事の描写が秀逸で、おいしそう~と呟いてしまう。
    そして今回は、姉妹っていいなと思った。(特においしいごはんを作ってくれる妹最高!)歳が離れていても三人すごくいい関係。お父さんはどうしようもなくて、自分の親だったら許せないけど、三人がハッピーならまぁいいか。三姉妹で子育てしたら、楽しそうだなぁ。

  • 浮気性の父親と暮らす、全員母親の異なる三姉妹のストーリー。父親の家出から物語が始まるので、三姉妹と、それぞれの周囲の人たちとの交流で、物語が進んでいく。
    三姉妹の距離感がすごくいいなと思った。異母姉妹だし、年齢も離れているし、父親は結婚と離婚を繰り返していて三姉妹それぞれの母親以外の女性とも暮らしていた時期があるみたいで、とてもいびつな家族。私自身は一人っ子だから、この三姉妹のどこまでが一般的でどこからが一般的ではないのかわからないけど、誰かが悩んでいることには気づくけど踏み込まないとか、気まずいことがあっても一緒に食卓を囲めば落ち着くところとか、その距離感が素敵だった。

  • 三人姉妹の日常の話だけかと思いきや、それぞれに関係する男性や社会の話が、物語に入り込みやすい感じで書かれていた。
    私がいつも感じる、こんな話は実際にあるのかな?と言う世界が書かれていたけど、かなり自然に感じた。
    物語には父親も出てくる。
    些か困った父親だけど、こんな父親も楽しいかも…と思いながら読んだ。
    そして、仲の良い姉妹がうらやましくなる物語だった。

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