生還者

著者 :
  • 新潮社
3.07
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103044710

感想・レビュー・書評

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  • いかれた新聞記者が事件の元だったなんて信じられんし、天罰を下すっていう動機はあまりにも不自然。

  • 土砂崩れで生き埋めになり、奇跡的に生還した六人が一人また一人と不審な死を遂げていく。
    その犯人は誰なのか。
    最後に明かされる犯人は意外な人物だったが、なぜ犯行に至ったのか。
    最後の詰めは甘いと言うべきか。

  • 旅館の崖崩れで生き残った人たちが、一人一人と殺される。
    犯人はまさかこの人が、な感じで個人的にはビックリ。
    飽きさせない話の展開で面白かったけど、主人公のネガティブさにはちょっと疲れた。

  • 読みながら感じてた違和感の正体…
    最後に、なるほど!!これか!!って納得の
    トリックが面白い☆

  •  双神山のふもとにある古びた温泉旅館「双神館」は台風により起こった土砂崩れで押しつぶされ、十数人が生き埋めとなって命を失った。その事故で生き残ったのはたった6人。図書館の司書として働く沢井もその一人だが、今でも亡くなってしまった恋人に責任を感じていた。あの時、自分が「双神館」に行こうなんて言い出さなければ・・・。そんな時、新聞記事により、ある女性が亡くなったことを知る。この女性は・・・あの時崩れた旅館に一緒に4日間閉じ込められた女将ではないのか?

     雪崩が起こった直後と現在の様子が交互に描写されていく。助け出されるまでの4日間、生還者たちの間で一体何が起こったのか、主人公たちはその時どんな秘密を抱えたのか。それが気になって一気に読ませられたのは間違いないのだが、真相を知ると「え?え?え?」という感じ。なるほどそういうことかとは思ったものの、いまいちスッキリしない。涙を流してたとか鼻血とか、”顔が怖い”とか、記憶がとぎれているような描写は一体何だったんだろう。ただ主人公の狂気を描写したかっただけなんだろうか。うーん???あと、人間ってこうして閉じ込められたりしたら、懺悔大会を始めるような心境になるんだろうか。

    ところでこの装丁。Amazonの画像だとただの真っ黒な装丁に見えるかもしれないが、実際見ると、うっすらと白く人の顔が浮かび上がってるという。怖い。

  • じわじわと迫り来る印象のサイコミステリ。何か仕掛けがあるだろうなあとは思いつつ、なかなか見抜けませんでした。そうか、そういうことだったのか~。
    目立った派手な「狂気」というのはないのだけれど、ひそかな狂気にぞくぞくします。ひそかな狂気だからこそ、やたら現実的。きっとこういう被害妄想ってのはそこらにあるだろうし、明らかに描かれていない分、リアリティを持って想像してしまいます。嫌ーな怖さが味わえました。

  • もうちょっとなんとかなりそうな感が・・・、まあ、読み手は勝手なもんですな。

  • この本を手に取ったとたんどんよりと空気が重くなるようでした。真っ黒なカバーは見ての通りですが、本の厚みの部分までしっかりと黒に塗られています。
    物語は山奥のひなびた旅館が、豪雨のために土砂崩れにあい、4日間生き埋めにされますが、20以上の犠牲者を出しながらも奇跡的に助かった「奇跡の生還者」が一年後ひとり、またひとりと謎の死を遂げていきます。
    土砂崩れがおきる八分前からの現場での時間と、「奇跡の生還者」である主人公沢井幸浩の現在が交差しながら、話が進んでいき、刻々と沢井を追い詰めていきます。
    ホラー色の強い作家のようなので、怖がらすだけ怖がらせて怨霊や亡霊のしわざでしたと、読者を突き放すんじゃないかと心配していましたが、う〜んとうならせる仕上がりになっていました

  • 2007/08/26

  •  評判通り、ものすんごい作品だった。見事にやられましたわ。 何を云ってもネタばらしになりそうで怖いんですが、「土砂崩れによる自然災害から奇跡的に救出された6人」という設定が、ものすごく効いてますね。突っ込んでお聞きしたくなる箇所が何箇所かあって、「スゴイ!参りました。降参です!」とは思うものの、ちょっとなんだか、だってだってなんだもん、って感じが残るといえば、残るんですけどね(汗)。 ひたひたじわじわ迫ってくる恐怖に、常軌を逸していく主人公の描写が、読んでいるうちに居たたまれなくなるほど、とてもリアル。怖っ!ホラーだと思って読むと「おおおおおお」の驚愕の結果に。騙されずに最後まで読んだと云う人がいたら、「師匠!」と呼んで、勝手に弟子入りしちゃいますよ!(笑) で、最後まで読み終えて表紙を見ると…そういうことなのかと腑に落ちるんですよね。怖っ!怖っ!怖っ!怖っ!

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