オオカミの護符

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103316916

感想・レビュー・書評

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  • 同名映画の文章化。
    筆者の実家は、神奈川県川崎市宮前区土橋。
    ここでは、オイヌサマと言ってオオカミの護符が配られる。その神社では、オオカミを祀るばかりでなく、フトマニ(鹿の肩の骨を焼いて占う)をやっている(日本で2箇所)。神社にいるのは、狛犬ならぬ狼だな。
    筆者はモンゴルでのオオカミを神聖視していることを指摘しているが、ちょっと無理があるのでは。

  • 映画のような本だった。
    映像というか、雰囲気を伝えるドキュメンタリーのような本。
    感傷的な酔っているような感じにも、
    素直で純粋な気持ちを伝えてくれているようにも感じた。
    論理的ではなかったけど、そーゆーもんなんやんな。
    自分を育んでくれた土地を知りたいと思えた。

  • 著者が仲間たちと製作したドキュメンタリー映画がとても見たいなあ。

  • 20130920読了
    ナナメ読み。

  • 民俗学の本は好きでずいぶん読んだし、出雲や伊勢、諏訪や遠野といった土地を実際に訪れもしたぼくだけれど、この本は途中で飽きた。興味の方向が本質的に違う気がする。ぼくが惹かれた古代の謎や不思議、理不尽や暗がりも含んだ過去の世界の立体感はここにはなくて、ただ情緒的に懐かしみ、前のめりに持ち上げるばかり。興奮してしゃべるマニアの話を聞いていると、何が面白いんだかわからなくてげっそりすることがあるけれど、ちょうどそんな感じだった。

  • 川崎市宮前区土橋から始まる「おおかみの護符」の探求旅。お百姓だったおじいちゃんおばあちゃん大好きだったんだなー。これだけの本が残せれば、喜んでいるよ。

  • 川崎市宮前区土橋に生まれ育った著者が、実家に張られている「オオカミの護符」から出発して、空間的には関東一円から信州に至るまで、時間的には縄文時代にまで拡がりを持つ「オイヌさま」の信仰と、それを守る人々を描いてゆく。表紙の装丁も実に魅力的だし、あとがきも心にしみる。ほんとうに貴重な記録。

  • 「このノン」(変な略)より。
    ハズレもあるのな。映画を観たい。
    どんなんかなーと想像するのが楽しかった。

  • 狼という獣の美しいフォルム、執拗かつ獰猛な一面を持ちながら、家族愛にあふれる生態・習性に惹かれた結果、大口真神信仰に興味を持って購入した書籍。写真や筆者の実際の取材に基づいた情報が多く、興味深く読むことができました。

  • ひさしぶりに、読んで損したと思った本に出会った。数年に1度しか出会えないので、うれしいかぎりだ。

    映画が先にある、という事情は理解するとしても、1冊の本として完結していない。なぜ、なぜ、といくつもの疑問符を浮かべていくのに、それに対する回答はなし。ふわっとかつ紋切り型の推測が入ってそれで終わり。せっかく現場の人へのインタビューを行っているのに、それを裏付ける文献への調査はなし。「オオカミの護符」を巡るのだが、巡っているだけで何の見解もなし。じゃあなにが書かれているのと問われると、何も思い出せない。そんな本。

    ドキュメンタリー映画だとそれでもなりたってしまう、というのはある意味発見だなあと思った。映像は映像だけで資料的価値があるのだろうけれど、この本には価値はない。以上。

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著者プロフィール

1963(昭和38)年神奈川県川崎市宮前区土橋生まれ。
アジア21世紀奨学財団、ヒューマンルネッサンス研究所勤務を経て、2006(平成18)年に(株)ささらプロダクションを設立。
2008年 映画『オオカミの護符——里びとと山びとのあわいに』で「文化庁映画賞文化記録映画優秀賞」、「地球環境映像祭アース・ビジョン賞」受賞。
2010年 映画『うつし世の静寂に』(支援:トヨタ財団)公開。
2011年『オオカミの護符』を新潮社より上梓。
2017年「川崎市文化賞」受賞。
2021年 映画『ものがたりをめぐる物語』完成予定。

「2020年 『諏訪式。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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