- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103368533
感想・レビュー・書評
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辛いことにも前を向くお瑛はもちろん好きですが、橋が渡れないお瑛もいっそう好きです。渡りたくなったら渡ればいい。でも渡れなくても構わない。お瑛さんはお瑛さん。これが心に響きました。誰にでもできることでも、どうしても自分にはできないことはあって、それから逃げてる自分を責める気持ちをどこかに持っているのはしんどいことですからね。
寛平さんのキャラが大好きです。寛平さんも自分を責めながらも明るく助けてくれていて…。
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みとやシリーズ第3弾。
江戸の100均繁盛記。
しょっぱなからの展開に呆然。
そりゃないよ…。
収録作品:水晶のひかり 引出しの中身 茄子の木 木馬と牡丹 三すくみ 百夜通い -
<みとや・お瑛仕入帖>シリーズ第三作。
第一話でいきなり衝撃の展開。ネタバレになってしまうので書かないが、他のレビュアーさんも指摘されているように、私にはどうしてもこの展開の必然性を感じなかった。
もしかしてお瑛の人生の新しいステージへ上げるための階段としてこの展開があるのかと思っていたら、結局それもなし。
この重要なキャラクターが欠けることでシリーズの魅力の重要な一つも欠けてしまってかなり残念な気がして一瞬読み進めるのを止めようかと思ってしまうほどだった。
ただその後も少しずつ盛り返し、偏屈な職人や老いによる盗癖を繰り返す老婆や、お花の兄探し、ドケチなご隠居、そして破綻する夫婦など様々な人間模様・人生模様を描きつつ、お瑛の頑張り、成長を描いていた。
乙女な若旦那の寛平はもちろん、少し大きくなった直之改め直孝、猪の辰との関係も相変わらず。
これでシリーズ完結とも思えるし、まだ続くとも思えるし。
できれば続いて欲しいけれど。 -
初っ端から嘘でしょという展開でのけぞる。
苦しくても前にしか進めない舟が好きと言い切るお瑛ちゃんの強さは変わらず、支える皆の優しさが暖かい。 -
現代の1000円ショップ?のような店を営むお瑛。兄に大問題が……?最初の話でええー!でした。まさかそんなこと……ありそうだけど。それでもめげないお瑛が頼もしい。
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初出 2016〜18年「小説新潮」の6話で、シリーズ3作目
両親を事故で失って、兄と二人で”何でも三八文”の雑貨屋「みとや」をやっていたお瑛は、兄長太郎がふぐにあたって死んでしまい、周囲に助けられながら、兄に代わって仕入れに歩き始める。
目を病んで仕事を辞めた偏屈な指物師の心を開かせ、認知症の老女の心配の原因を当て、行方不明の兄を探す新妻を手伝い、船宿の隠居の収集癖に振り回され、赤子を亡くした欠け落ちの女房の心を思いやる。
こういう暖かい人情話は好きだなあ。