- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103394822
感想・レビュー・書評
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怖い!怖い!と思いながら一気に読んだ。
ストーカー被害者の女性と加害者の男性の両方の視点で物語が進む。
一つの発言、一度の行為が、受け取る側の心理状態によって、いかに間違って捉えられていくかがよく分かって怖かった。
「ストーカーは、警察よりも被害者よりも努力します。運は平等に、努力する者の味方をします。それが間違った努力だとしても」この話をした警察官の、ストーカーの心理描写もすごく分かりやすかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久し振りにノンストップ一気読み。
いや〜怖かった!人間の心理描写が気持ち悪いくらい緻密でほーんと怖かった!(泣)
実際に自分がこんな目にあったら何ができるだろう?
逃げても逃げても離れない月のような相手と、どうすれば永遠に離れることができるだろう?
そんなことをずっと考えながら読み続けていたら、このラスト…。
思わず本を一度閉じてしまった…
この物語の評価は難しい。
私も★の数悩んだけど、こんなに夢中になって読める本は平凡な本ではないと思い、★5。
一読の価値は充分あるけど、でも正直、もう読みたくない本かも…
この物語はただのフィクションではなく、現実の世界で今も誰かが抱えている消えない月の存在を、その恐怖を、読者に刻みつけてくるから
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ストーカーの気持ちになってみれば、「ストーカーは決して悪者では無い。」ということは分かったのですが、やっぱり、それを全身で止めてくれる家族や友達が必要ってことでしょうか。
とことん自分勝手で幸せ者のストーカーの気持ちが垣間見れた割には全然スッキリしませんでした・・・ -
パラっと読み始めたら、続きが気になって、どう収束するのかとハラハラして、一気読みでした。
被害者女性からの視点と、ストーカーになった元彼の視点で語られるので、同じ物事に対してでも両者でこんなに捉え方が違うのかと驚きます。
後味は悪いですねぇ…
今までの畑野さんの作品とは違った雰囲気の作品ですが、何かやっぱり文章はしっかり畑野さんでした。
次はまたほんわか系の畑野さんの作品が読みたいなぁ。