脇役スタンド・バイ・ミー

著者 :
  • 新潮社
3.25
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本棚登録 : 140
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103841050

感想・レビュー・書評

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  • ミステリ短編かと思ったらミステリ連作短編。期待以上に面白かった。
    脇役とはそういうことか…。

    各登場人物が違うタイプなのに好きな感じなのは皆想像力豊かだからかな。

  • 短編集だと思ったら最後でつながった。

  • 最後が残念

  • これ面白い!うん。日常の横山秀夫、な感じかな。こういうの好きだ。楽しく読み進んでいたら最後にすとんと結末が。あっ、えぇっ、そうか~、となるのが心地よかった。、のだけど。。最後の章はどうなんだ。なんなんだ。いや~
    でも面白かったのでもっと他のも読みたい。初、沢村凛さんでした。^^

  • 見返しなどにも一切の作品情報がないため、
    どんな趣向の本なのかわからないまま読み始めたが、
    第二話で「んんこれは?」となり、第三話で「なるほど!」と思った。
    要は、××を要とした連作短編でした。
    (先に××を明かしてしまうとつまらないので伏せます)
    詳しくは申しませんが、
    脇役の脇役たる理由が分かり始めてから俄然面白く読めます。

    七話目として一番最後に書き下ろされた「脇役の不在」が、
    いかにも小説っぽい終わり方というか、
    まぁ現実にはあり得ないんじゃん、という感じがしなくはない情景だれど、私はとても好きでした。
    何かしらの要素を共有してゆるくつながっていた短編が、
    最後の最後ではっきりとひとつの環として完成していく姿、好きなのです。

    作品としてやりたかったことも、筆力も申し分ないなぁと思った。
    うん面白かった!楽しめました。
    と言ってるわりに★3つでゴメンナサイ・・・
    本編となる6つの短編のうち、冒頭に来る第一話がちょっと重いんだよなぁ。
    キャッチーな第二話、第三話あたりを頭に持ってくるとぐっと心を引き寄せやすくなるような?

    あ、あとこの本(単行本)は絶対に装丁で損をしている!!
    連作短編なんて、いっくらでも工夫を凝らせたでしょうに!なんで手抜きしちゃったのかな。。(予算か?)
    作り次第でジャケ買いを誘いそうなやつにできただろーに、いい素材なのにもったいない。。

  • 「カタブツ」系の(いい意味で)小市民を描いた短編。
    書き下ろしの最終章は現実的な沢村さんらしくてよかったと思う。
    タイトルは「カタブツ」系の方がよかったかなあ「ショウシン(小心、傷心、衝心etc)」とか。
    ああ、でも沢村さんの「ファンタジー」読みたいなあ。

  • とある地方都市を舞台にした連作。
    一般士民が事件に巻き込まれたり事件に気付いたりして、一般市民らしく警察に相談する。
    共通するのは「脇田」という刑事のみ。
    ラストの一遍がよかったです。こういう連作好きだなあ。

  • 気軽に読める、主人公が章ごとに変わる連作短編。最終章で、おおー?ああー!はあ‥(ほんわか)ってなりました。わたしはついネタバレを先に知ってしまって失敗だと思ったのでこんな曖昧な感想。主人公たちみんな‥もちろん脇役も含めて、良い人たちだなあ。

  • 「脇役は、ときに主役より尊し」の謳い文句に大いに賛同し、ワクワクしながら読み始めるも、
    ちょいと私が期待しすぎたのかな。(苦笑)
    読みやすいミステリーの短編が4~5本、
    それに共通で登場する親切な「刑事さん」が問題の「脇役」なわけだけど、
    最後に彼の謎が明かされる。
    その構成はなかなか面白いのに、いかんせん各話の〆が甘いというか物足りないというか、
    なんていうか・・・ごにょごにょ・・。
    涙が出るくらい感動できたり 心底怖くなったりできたらもっと面白かったのに 私としてはちと消化不良気味。

  • +++
    鳥になりたいと祈る老女。彼女に何をしてあげられるだろうか…穏やかに暮らす“主役”の生活に忍びこむ、ミステリアスな“脇役”たち。騒音とともに消えた女、真夜中に廃屋でひとり眠る少女、前世を占えると告げる美女―すべての謎が解決したとき、あなたの胸に浮かび上がる“脇役”の本当の姿とは?いつもは主人公のあなたも、他人の人生では、脇役。傍らに立ち、手を差し伸べるか、あるいは―。再読必至の連作ミステリー。
    +++
      第一話  鳥類憧憬
      第二話  迷ったときは
      第三話  聴覚の逆襲
      第四話  裏土間
      第五話  人事マン
      第六話  前世の因縁
      最終話  脇役の不在
    +++

    どうやら同じ街を舞台とする連作らしい、と判るのは、警察官・脇田さんの存在が共通しているからである。脇田さんに相談に乗ってもらい、あるいは腑に落ちない思いを解決してもらった別々の人たち・別々な事件の連作である。どの物語も、解き明かされてみれば納得でき、当時者たちも脇田さんの存在によって穏やかな気持ちで終えることができたはずである。それだけならば、「いい人脇田さん」で済んでしまうのだが、最終話でそれぞれの物語の登場人物が顔を揃え多ところで判明した事実がいちばんのミステリである。知りたいような知りたくないような、そんな一冊である。

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著者プロフィール

1963年広島県生まれ。鳥取大学農学部卒業。91年に日本ファンタジーノベル大賞に応募した『リフレイン』が最終候補となり、作家デビュー。98年、『ヤンのいた島』で第10回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞。骨太な人間ドラマで魅せるファンタジーや、日常のひだを的確に切り取るミステリーなど、様々な世界を展開している。その他の著作に『瞳の中の大河』『黄金の王 白銀の王』『あやまち』『タソガレ』『ディーセント・ワーク・ガーディアン』『猫が足りない』「ソナンと空人」シリーズなど多数。

「2023年 『旅する通り雨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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