ゴランノスポン

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 373
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104215027

作品紹介・あらすじ

それは誰かの物語ではなく、あなたの物語である。現在を映し出し、私が写し出される、六年ぶり待望の短篇集。

感想・レビュー・書評

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  • 2019.03.06読了。
    今年6冊目。

    初めての町田康さんの本。
    テンポ良く読めて面白い!
    けど好き嫌いすごくはっきりしそう笑
    実際私もサクサク読めたものもあれば、全く乗れず全然読み進まないものもあり。

    一般の魔力、二倍、先生との旅が好き。
    不思議な世界観だけど、登場人物たちはとても人間らしい部分もあり、引き込まれた。

  • 言葉をリズムに乗せて読み込んでいく、その躍動感に町田康の愛読者は中毒になっていく。その中の一人が私。この短編集はその言葉のリズムに乗れないモノも確かにある。百発百中なんて無理難題なので気にしない。徘徊して違う作品があれば読む。中毒患者の最適なる療法なり。

  • 町田康さんの本を手に取るとニヤニヤしちゃう、
    「また連れてかれちゃうな。」って。

    しかもしかも表紙は奈良美智さん。


    えーと。
    あたしは意地悪だから、『ゴランノスポン』を意地悪目線で、気持悪くなりつつ大変楽しんで読んだ。感謝。

    あー、面白かった。

  • 声を出して笑う文学。落語ですね。

  • 相変わらず意味不明でシュールで脱力系の破壊力満載のポポポ町田ワールド。末摘花、最高。まさに、正露丸トーイ飲んで心が辛いので雲がかかった崖に本物の醤油が垂れている様がよい。って感じ。

  • 短編集。

    現世の成功者みたいなことを真顔で言ってのけるかっけえ楠木正成登場から始まり、ほんとはおまえら全員いやなやつなんだろっうりゃっうりゃっと身体のやわっこいとこを痛いけど拒むほどじゃないくらいの塩梅でつつかれれるような話が続く。

    「末摘花」がすごく好き。源氏物語の末摘花のくだり超現代語訳(笑)みたいなやつ。美人だと思って手つけたらベニバナ(紅花と紅鼻をかけている、鼻の赤い醜女)だったよwwwwwwwベニーちゃん。泣きたい。みたいな妙に軽〜い感じの源氏なのに、最後の一行が「ただわかっていることはまた夏になってまた秋になってまた冬になってまた春になる。僕も死ぬ、この子(紫の上)も死ぬ。帝も死ぬ。みんな死ぬ。それだけだ。」で、げ、源氏ーーーーー!!となる。ほんとに源氏はこんな感じだったんじゃないかと思えてくる。あほみたいに優雅でなんかわらけてくるくらい意味のない生活の中での源氏の愛と諦観。町田さん前世源氏だったんじゃないの。教科書に載せたらいいのに。


    町田さんの本をもっと読もうと思った。脳内暗くて暗くて仕方ないのでかえって口調は謎のコミカルさを帯びておもしろかなしい、みたいな文体。

  • 不思議な作風の短編集。読み終わったあとに何か残るというか。個人的には尻の泉、先生との旅が面白く感じました。

  • ♫俺の存在を頭から打ち消してくれ〜
    なんて言いながらINUの町田町蔵さんは小説家としてしっかりと存在を主張していらっしゃったわけで…
    流石に文章はメシ食うな、つまりパン食う、パンクなのである(そのスジの方にはおわかりかとw) なんで歴史物?との疑問も牛若丸に端を発する個人的な趣味だな、面白いけどあんまり巫山戯て弄るなよなどと思ったりする。
    他の今風の作品は総じて良い、実にシュールで実にエモい。
    なかでもイチ押しは「一般の魔力」、薄田併義をどう読むのかはわからなかったのだが…どなたか教えて下さい。
    と言うことでこの本の感想はゴランノスポン…Sirでお送りしました

  • 同時に読んだバイ貝の方が面白かった。なんか、以前のようなヤケクソ気味に発する負のエネルギーが無くなって単なるネガティブになった感じ。

  • この作家の頭の中を覗き込んでみたい・・・

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著者プロフィール

町田 康(まちだ・こう)
一九六二年大阪府生まれ。作家。九六年、初小説「くっすん大黒」でドゥマゴ文学賞・野間文芸新人賞を受賞。二〇〇〇年「きれぎれ」で芥川賞、〇五年『告白』で谷崎潤一郎賞など受賞多数。

「2022年 『男の愛 たびだちの詩』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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