家守綺譚

著者 :
  • 新潮社
4.06
  • (835)
  • (527)
  • (621)
  • (29)
  • (12)
本棚登録 : 3787
感想 : 659
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104299034

作品紹介・あらすじ

たとえばたとえば。サルスベリの木に惚れられたり。床の間の掛軸から亡友の訪問を受けたり。飼い犬は河瞳と懇意になったり。白木蓮がタツノオトシゴを孕んだり。庭のはずれにマリア様がお出ましになったり。散りぎわの桜が暇乞いに来たり。と、いった次第の本書は、四季おりおりの天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大好き、ゆっくりと言葉を楽しむ時間にぴったり。

  • 様々な植物にまつわる主人公の日常を描いていて、野草、野花、果樹、等が好きな方にはオススメしたいです。

  • 日常に見えて、全然日常じゃないんだよね。
    なにせ登場人物にはいわゆる異種同士の子という
    えらいこっちゃな人も紛れてるのよ。

    そしていなくなったはずの友人まで
    しれっと出てくるんだからたまらない。
    でもそれも普段の日常。

    ひょんなことからラスト、
    彼は友人の世界へ危うく行ってしまいそうになります。
    だけれども彼は言ったんだよね。

    「家守でなければ」

    そう、この不思議な世界、守らないと。

  • 不思議なちょっとした話が続くが、退屈ではなかった。むしろ大きな起承転結がない分、何度でも読み返してこの雰囲気に浸りたい。

  • 面白かった。
    寝る前にのんびり読むのにお薦め。

  • この摩訶不思議な世界はなんだろう。

    最近、自然の素晴らしさを享受できるのは、そこに実は人の手が入って計算づくされているからということに気づいたのだが…

    この物語のように古き良き自然?に入り込んだら、こんな摩訶不思議な体験ができるかも。でも、実際はそんな神秘は怖くもある。

  • なんとも不思議な世界に迷いこんでしまいました。
    とても心地よい(〃ω〃)
    装丁も素敵です♪
    好きなんですよ物怪、妖怪…

    百年すこしまえの物語。
    サルスベリ、河童、タツノオトシゴにマリア様
    男は湖で亡くなった友人の家に住み、不思議な者達と違和感なく過ごしている。
    とても美しい風景が浮かびます。

    羨ましい…わたしもこんな暮らししてみたい(´ー`)


    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      おはようございます♪

      うちの近くの図書館には冬虫夏草は貸出中で並んでなかったし、
      村田メンディ滞土録(笑)は、なかったので、他の図書館か...
      おはようございます♪

      うちの近くの図書館には冬虫夏草は貸出中で並んでなかったし、
      村田メンディ滞土録(笑)は、なかったので、他の図書館から、数日かけてお取り寄せして読めたのですよね。

      教えてもらって良かったですよ、私も(*^^*)
      村田さんのお話も、胸にグッとくる素晴らしい作品でした!!
      感謝してます!!読めて良かった(*˘︶˘*).。.:*♡
      2023/06/03
    • おじょうさん
      最初読んだ時は、変なはなしと思ってましたが、次に冬虫夏草を読んで、はなしがみえるようになりました。花や草や不思議な者達は、同じ位置にいるのね
      最初読んだ時は、変なはなしと思ってましたが、次に冬虫夏草を読んで、はなしがみえるようになりました。花や草や不思議な者達は、同じ位置にいるのね
      2023/07/07
    • みんみんさん
      はい〜自然の中にたくさんいますね(๑•∨︎•๑)
      はい〜自然の中にたくさんいますね(๑•∨︎•๑)
      2023/07/07
  • 綺麗な文章

  • チーニャさんの素敵なレビューで興味を持って読んでみました。

    なんとも不思議な雰囲気の話でした。亡き友の家の管理を任されてとゆうかほとんど草木は伸び放題なんですが無精者の物書きが主人公。いきなり死んだはずの友人が現れても動じないどころかサルスベリに惚れられるとか。
    カッパや狸、狐に、マリヤ様まで降臨して入信の誘いとか和尚に相談しようと考えるところが滑稽で笑えました。
    もう何が出てきても自然な雰囲気で、隣のおかみさんも犬好きで面倒見が良くって差入れてくれるし、牛尾山が出てくるので山科か大津あたりに住んでる感じかな。
    商売っ気のある長虫屋とは反りが合わない様子なんですが何かとバッタリ会うところが面白い。母方の祖父がカワウソとか弟は御札屋をしてるとか奇天烈でした。
    増水したりすると境界がはっきりしなくなり人以外の生物がひょっこり入り込んでくるところが愉快でした。

    犬のゴローが何かと手助けしてくれるのですが、仲裁犬として鈴鹿の山までその名が轟いているとか。
    続編が気になるっw

    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      おはようございます!!

      『鈴鹿は、ホームマウンテン!』
      クゥ〰️!!カッコい〰️っ!!
      半端ないですね-。山好き具合!!

      梨木さんは、鈴...
      おはようございます!!

      『鈴鹿は、ホームマウンテン!』
      クゥ〰️!!カッコい〰️っ!!
      半端ないですね-。山好き具合!!

      梨木さんは、鈴鹿にちゃんと自生する草花を書いている感じですかね…。山に咲くシャクナゲ、ヤマシャクナゲ、凄く素敵でしょうね~
      ☆彡
      森林浴良いですね~♪
      堪能してきてくださいね(*´▽`*)
      2023/04/29
    • つくねさん
      ただいまw
      ゴローを探して登って来ました。
      イワカガミが沢山咲いてました♪
      マツムシソウはもうちょっと高い山じゃないかな?鈴鹿では見たことあ...
      ただいまw
      ゴローを探して登って来ました。
      イワカガミが沢山咲いてました♪
      マツムシソウはもうちょっと高い山じゃないかな?鈴鹿では見たことありません。
      夏の花なんですが鈴鹿はヒルがでるので夏は行かないのです。
      三重側から石榑トンネル抜けると綿貫ワールドになりますけど八風街道沿いにイワナ料理の看板が出てきてイワナ夫婦を探しましたよW
      2023/04/29
    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      お帰りなさ~い♪
      ゴローや、イワナ夫婦…w
      探したり…山登りお疲れ様でした〰️(笑)イワカガミ咲いていて良かったですね(*´∇`)
      綿貫ワー...
      お帰りなさ~い♪
      ゴローや、イワナ夫婦…w
      探したり…山登りお疲れ様でした〰️(笑)イワカガミ咲いていて良かったですね(*´∇`)
      綿貫ワールドも、満喫できましたようで…良かったです~\(^-^)/
      2023/04/29
  • 独特な内容のなんとも不思議な本でした。
    しかもちょっと可笑しい本で、とても楽しめました。

全659件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1959年生まれ。小説作品に『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』『丹生都比売 梨木香歩作品集』『裏庭』『沼地のある森を抜けて』『家守綺譚』『冬虫夏草』『ピスタチオ』『海うそ』『f植物園の巣穴』『椿宿の辺りに』など。エッセイに『春になったら莓を摘みに』『水辺にて』『エストニア紀行』『鳥と雲と薬草袋』『やがて満ちてくる光の』など。他に『岸辺のヤービ』『ヤービの深い秋』がある。

「2020年 『風と双眼鏡、膝掛け毛布』 で使われていた紹介文から引用しています。」

梨木香歩の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×